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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第四章 The end of the world end
149/184

それは皿洗いと呼ぶには

 この決闘に臨む際に、唐馬は差し違えてでも在膳を倒すと考えていた。

 自らの命を犠牲にしてでも、人類の明日を奪わせない、と。

 皿洗いがヒートアップし、互いの肉体をも破壊し合う領域に入る事はままある。


 流星九矢によって発生した衝撃波と、海神の槍によって指向性を得た水流弾がぶつかり合い、空間が歪み、天が裂け、地は割れ、周囲に、そして両者に大いなる破壊を齎す結果が発生する可能性はあった。

 それでも、と唐馬は考えていた。

 その程度の破壊は、世界と引き換えに出来る安い犠牲である。

 被害を抑える事は諦めていた。

 この世界が、宇宙が存続する事が正しいのであり、その為であれば鬼神としての面を出し、後に破壊者として人々に恐れられようとも、人々が生き続けるのでそれでいいと心を決めていた。

 自らが生み出してしまった怪物に引導を渡すのは、この自分である。

 例え何が起きようとも、最初に膝をつく事だけはしまい。

 肉体が破壊されても、心折れぬ限りは続けられる——。

 それが皿洗いである。


 だが——

 それは皿洗いと呼ぶには——

 余りにも——

 余りにも——


 —-。

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