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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第四章 The end of the world end
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世界の全ての

 在膳はもはや明日の事など考えてはいなかった。

 喜一の事は記憶の隅に僅かに止めていたが、その僅かな隙間すら消えた。


「これより世界の全ての皿を洗う。そうなれば、貴様も気付かざるをえまい。私との実力の差に」


「……」


 数で競う。

 単純だが、残酷なまでに効果的な演出である。

 どれだけ皿を美しく洗い、技術は互角だと自分に言い聞かせても、そこに圧倒的な数の差が発生すれば、認めなければならない。

 相対する者は、自分よりも上の力を持っている、と。


 こうなると、唐馬として質だけではなく数で勝負しなければならなくなるが、そうして相手の土俵に入ってしまえば、それこそ在膳の思う壺である。


 在膳の速度に追いつける者はいない。

 唐馬はそれを悟ってしまっている。

 だからこそ、海神の槍を駆使し美しさに重きを置いていた。


「……」


「打つ手が無ければ、負けを認めろ。かつての協会のトップとして、そうする方が潔いのではないか?」


「……洗ってみなければ、わからないよ」


「ならば、わからせてやろう」


「——」


 そして、世界が震えた。

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