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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第四章 The end of the world end
143/184

流星九矢

 皿が現れ、洗われる。

 端的に表現すればそれだけの事ではあるが、無論これは全く適切ではない。

 真実は常に常識を超える。


 在膳九龍のシンクには、一度に九枚の皿が出現し、それが一瞬のうちに洗われ、元の場所へと送り返されている。


 一瞬で九枚。

 それも、少し汚れた程度ではない。

 濃厚な油、張り付いたパスタ、乾燥した米、こびりついた焦げ、色とりどりのソース、水垢、黒ずみ、プラスチック性の小さな入れ物の蓋の隙間、笊の網目——その他様々なありとあらゆる汚れを刹那の間に見抜き、それぞれに最適な方法で洗い清める。


 これが、流星九矢りゅうせいきゅうし


 この世で在膳九龍のみが使える絶技。


 常人の前ではシンクに置かれた皿を一瞬にして九枚一度に水切り用のラックに置き、その実力の程を示していたが、決闘ではそのような事はしない。

 次々と、洗う。

 ただひたすらに、洗う。

 視覚的効果を一切排したそれは、並の皿洗い師であれば何が起こっているか理解する事すら出来ないものである。

 が、しかし、それでも、在膳九龍から放たれる空気に呑まれ、一秒にも至らないうちに敗北を認める。

 これはそういう皿の洗い方である。


 ——であるのだが、対峙する唐馬歩は、皿を洗う手を止めていない。


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