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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第一章 everyday
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 水戸が回想している間に、皿洗いは終わった。


「終わりだ。報酬を貰おう」


「飯な。ほら、舞。飯、行くぞ」


「……」


「ん? 舞? どしたん?」


 呼び掛けても俯いたまま、反応のない舞を怪訝に思い、水戸が肩を揺すろうとした、

 その時、


「あ、あの!」


 舞が、不意に顔を上げた。


「き、喜一さん……!」


「何だ?」


「え、えっと……その……」


 舞は躊躇うような、恥ずかしがっているような。

 そんな挙動不審な様子だったが……数秒後、その瞳をまっすぐに喜一へと向けて言った。


「今日の夜は……うちに……うちで、皿洗いをしてくれませんか?」


「そこに皿があるなら、行こう」


「あ——ありがとうございます! よろしくお願いします!」


「おーい。飯、どこ行く?」


 早くご飯が食べたいと言う水戸をそのままに。

 喜一の即答に、舞は顔を輝かせた。

 そこにはもう、気怠気な少女の面影は残っていなかった。

 そこにいるのは、皿洗いを求める一人の女性だった。


 泣き腫らした両の瞳には、憑き物が落ちたかの如く爽やかな光が宿っていた。


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