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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第四章 The end of the world end
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everything possible

 水面を歩く事は理論の上では難しくはない。

 右足が沈む前に左足を出す。

 左足が沈む前に右足を出す。

 これを交互に繰り返せば水中に没する事はない。

 ジャングルで鍛えた者や、忍者、中国武術の達人など、一見すると不可能に見える絶技を可能とする者は存在する。

 

 ……では、水面に立つのはどうだろうか?

 例えば、右足が沈む前に左足で上に飛ぶ。

 例えば、着水した左足が沈む前に右足で水面を蹴る。

 このような動作を素早く、そして小さく繰り返せば、あたかも水面に立っているかのように見せる事は可能だろう。

 ——しかし、あくまでそれは他者にとってそう見えるだけだ。

 本人は立っているとは思っていまい。

 飛んでいると思っているはずである。

 

 だが——喜一と蛇は、立っている。

 前述した方法ではなく、全く動かず、立っている。


「これが意志の力ネ」


 蛇が言った。

 喜一は無言であった。

 けれど肯定しているのは確かである。

 何故なら、彼もまたその力によって水面に立っているからである。


「人間は何でも出来るネ。何でも……」

 

 含みを持たせて、蛇が囁いた。

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