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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第三章 battle study・紅
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まだ、まだ

 いつまでこんな事をしているのか。

 こんな事を続けて意味はあるのか。

 

 無論、ある。

 

 皿を洗う。

 皿が綺麗になる。

 飲食店が楽を出来る。

 飲食店が終われば次は家庭だ。

 様々な人が楽を出来る。

 意味はある。

 皿を洗う事は人を幸せにするという事だ。

 しかしこの決闘は復讐から始まった。

 幸せとは逆だ。

 しかし今はその復讐心を捨てて皿を洗っている。

 だが……

 

 思考の堂々巡りだ。

 悪い兆候だ。

 同じことを考えてしまうのは。

 では他に何を考える?

 考えないでいるのは難しい。

 ならば考えを気に留めなければいいだけだ。

 思い浮かぶだけに任せる。

 この皿洗いは何の為だ?

 インドの事を忘れたのか?

 あの時の恐怖、敗北。劣等感。

 それを払拭する為に己を鍛えた。

 これはその総決算だ。

 敵を倒す。

 しかしそれは皿洗いの本質とは異なる。

 敵などいない。

 皿があるだけだ。

 敵……いや、相手はどうだ?

 もう凄い数の皿を洗っている。

 見なくても気配でわかる。手に取るように。

 食器、水の音。泡のきめ細やかさ。紅虎爪の放つ強烈な衝撃音。

 全てが感じ取れる。

 感じ取れるから……まだ、大丈夫だ。

 俺はまだ、負けちゃいない。


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