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皿洗い師・喜一 everyday dish washing  作者: O.S
第三章 battle study・紅
104/184

我はただ

 誰かの声援が聞こえたような気がした。

 誰のものかはわからない。

 そこまで気が回らない。

 必死だ。

 

 一週間前。

 山で謎の女——話しをして女だとわかった——から教え込まれたこの歩法。

 女はこれだけしか教えてくれなかった。

 名前も、何者なのかも、何故このような事を教えてくれるのかも、一言も喋らなかった。

 女は言った「ミーの事は師匠とでも呼ぶアルね」

 それで「師匠」とだけ呼んだ。

 後はひたすら修行。


「ユーのパワーは大したものアルヨ。後はテクニックね」


「テクニック?」


「合気ね」


 周囲の気と己の気とを合わせ、歩みと共に周囲に再び放つ。

 その際に放つ気には、何も込めない。

 殺意や敵意など、何も。

 しかし無ではない。

 自らの存在感を放つとでも言えば良いのか。

 世界を広げる行為だとでも言えばいいのか。

 師匠は「中庸アル」と言った。

 あらゆるものに縛られない純粋な気。

 それのみを放つ。


「それがポッシブルなら、ユーの皿洗いはワンランクアップするアル。プラスアルファアルね。ちなみにプラスアルファは和製英語アル」


 一段階上の皿洗い。

 しかし敵は強い。

 ……いや、敵と思うのは良くない。

 敵意。それは不純物だ。

 考えるな。

 

 我はただ、皿を洗うのみ。


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