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悪役令嬢戦記!~大切な人のために戦います~  作者: naturalsoft
6章:スタンピード!

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状況は好転しているのです!(多分)

「ほぅ!ようやく本隊が到着したかのぅ!?」


丘を見ながらナーガは口元がにやける。先ほどの部隊が余りにも脆く退屈していたからだ。


「この僅かな時間で丘の上に展開していた魔物の群れを殲滅し、陣を作るか・・これだから戦争は面白いのぅ♪」


ナーガはようやく歯応えのある遊び相手が現れた事に悦びを表した。そしてどう相手にするか考える。


「人間どもの援軍は3千近くか?なかなか遊びがいがありそうじゃ」


ナーガはまたラミア達に指示を出した。


「さてのぅ、定石であれば夜を待つのが良いのじゃが・・・妾の直感が危険を発しておる。夜までに準備をしておかねばのぅ」


ナーガはこれからの戦局について思案するのだった。これにより、魔物大群は2/3が丘に向かう事になる。


「おい!見ろ!魔物達が丘に向かっていくぞ!」


城塞都市を攻撃、包囲していた魔物がどんどん丘に向かっていき、城塞都市の周辺の魔物が減っていった。


「どういうことだ?」

「俺達より帝国軍本隊が危険と判断したのか?」

「街の結界魔法を壊せないと判断して直接戦える方にいったのかな?」


城塞都市の雰囲気は明るくなった。依然として危険に晒されているが、魔物の大半が城塞都市を離れていったからだ。そして帝国軍本隊の援軍の到着。1度は頼りない援軍に絶望したが、丘の上の魔物を短期間で殲滅した帝国軍に希望を抱かずにはいられなかった。

しかし全ての城塞都市の人々が喜んでいた訳ではなかった。


「ギルド長、どう思う?」


イルベルトは一緒にいたギルド長に尋ねる。


「状況は好転していると言っていいでしょう・・しかし」

「私も同じ考えだよ。先に大群を二分して、丘に向かわせ帝国軍が手強いと知ると、更に増援を送ったと伺える」


「となると、やはりいますな。魔物の大群をある程度指揮できるリーダーが・・・」


「もし可能性の話だが、そのリーダーを倒す事が出来ればスタンピードが収まると・・魔物達が森に戻って行くと思うか?」


ギルド長は腕を組みながら長年の冒険者の勘など考慮して答える


「・・・わかりません」


「そうか」


答えがわかっていたように返事をする。

スタンピードなど誰も経験などしたことがないのだ。故に誰もわからないのだ・・・


「付け加えるなら、可能性の話としてゴブリンなどのリーダーを倒すとその通常の場合は魔物は逃げ出します。森に帰る可能性は十分にありますが、これだけの大群です。バラバラに野にくだる可能性の方が高いのです。周辺地域の危険度が上がります。逆に─」


その後をイベルトが続ける


「リーダーを倒さずに、魔物の軍勢を削って劣勢にさせるか、リーダーに手傷を負わせて撤退させれば大半の魔物が森へ逃げていくか・・」


ギルド長も頷いた。しかし生き残ることで精一杯な状態でスタンピードの終息させる事もまだできていないのに、リーダーを発見しわざと手傷を負わせて撤退させる事など不可能なのだ。


「とにかく今は連絡を取る手段を探さなくては・・」


そう呟いたイルベルトは思い至った


「城塞都市周辺の魔物が減った今の状態なら伝令を出せる・・か?」


ギルド長も提案する


「確かに外に出るだけなら前回も話した通り城壁からロープを使い出る事が出来ますが、魔物が向かっている丘にどうやって伝令を走らせますか?」


そうなのだ、せめて城門から出て馬で向かえばなんとかウルフ系魔物を振り切って行けるかも知れないが、城門前に今も結界魔法を破壊しようと大勢の魔物押し寄せている。いくら半分以上の魔物が帝国軍本隊に向かったとは言え城門前には数多くの魔物がいるのだ。馬で城門を出るのは不可能なのだ。


そんな時、火急の知らせが届いた。


「報告致します!帝国軍本隊から斥候が到着しました!」


!?


「なんだと!どうやって!?」


城門には先ほど説明した通り、魔物が多数群がり抜けてくるのは無理なのだ。


「鉤爪を使い城壁を登って来ました!気配を消すスキルを使い、ここにたどり着いた特殊部隊の者です!」


イベルトとギルド長は報告を聞くとすぐに斥候の元に向かった。


「任務ご苦労様です!現在城塞都市の帝国軍をまとめているイルベルトであります!」


斥候に敬礼をする。相手もすぐに敬礼をする。


「帝国軍国境総大将シャーマン様より、城塞都市との連絡を取れるように派遣されました特殊斥候部隊の者です!」


向こうも連絡を取る手段を模索していたのか!?


「よく無事にたどり着きました!一体どうやってここまで?」


「軍の機密事項のため詳しくは申し上げられませんが、隠密スキルと匂いを消す薬品を使いここまで来ました。帝国軍本隊への連絡にはこの伝書鳩を使います!私のスキルは短時間であれば他人だけではなく、動物にも掛けられるのです」


流石に特殊部隊と言うだけあって、かなりのレアスキル持ちのようだ。ともあれ、連絡手段が出来たのは行幸である。


「斥候どの、まずは身体を休ませて下さい。部屋を用意させます。そこで詳しく話をしましょう」


「ありがとうございます。流石に私もこの魔物の大群の中をひっそり抜けてくるのに疲れました。主に精神がですが・・」


イルベルトもそれには苦笑いをする


「しかし、暗くなる前に無事着いた報告と城塞都市の現状をすぐに伝書鳩を飛ばします」


斥候の言葉にイルベルト頷きすぐに手紙を用意するのだった。




シオン

「なかなか話が進みませんね~」

愚者の声

「戦闘シーンが苦手なんで時間を稼いでいます!」


ドヤァ~


シオン

(怒)

(o゜∀゜)=○)´3`)∴ヘブシッ

愚者の声

「じ、次回からなんとか・・します・・・ガクッ」




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