ジークの境遇です(挿絵あり笑)
こっそり1/4にひかりさん画像公開中です。
プロローグ前にあります。1番お問い合わせが多かったひかりさん初公開です。
【後書き注意!】
犯罪者がいます!・・・・ちょんちょん!
ん?
あ゛ーーーーーーー!!!!!
シオンは日が高くなってから目覚めた。
「う~ん!良く寝た~!」
身体を伸ばしながら窓の外を見る。日の光が窓から入ってきた。
「ちょっと寝坊したかな?」
一緒に寝ていた子パンダちゃんを抱きながら、着替えて下に降りる。
そろそろ子パンダちゃんにも名前付けないとなぁ~そんな事を考えながら一階の食堂に着くと、大きな丸いテーブル2つを使いみんなが集まっていた。
「シオンおそよ~!」
「お嬢様!おそよ~です」
「お嬢!おそよ~じゃ!」
「シオン、おそよ~だね」
なんだ!なんだ!なんだよ!おそよ~って、おはようじゃないの!?小学生かよ!って言いたい!この世界に無いけれど!?
「ぷぅ~!ちょっと寝坊しただけです!」
私は不貞腐れて頬を膨らませる。
「はははっ!ごめん、ごめん!」
「お嬢様がとても良く眠っておいでなのでそのままにしておきました♪」はぁはぁ
エミリアよ・・・犯罪者一歩手前ですね。気を付けよう。
「シオン、ちょうど朝食を取りながら昨日の話をしてたんだ」
「アルフです。昨日は申し訳ありません!とても苦労されていたのに、失礼な事を言いました」
アルフさんが頭を下げる。私が眠っている間にお互いの状況を話し合ったそうだ。ジークは現皇帝と正室の間に産まれた本物の王子であるそうだ。しかし、側室から王子が2人産まれており、正室は長男の王子1人と皇女1人を産んでいたが、歳の離れたジークを年老いて産んだそうだ。ジークの事は一部の信用出来る侍女しか知らなく、年老いて産んだ事が変な疑いを持たせなかったようだ。
しかし味方が少なく、しかも精霊眼を持っていたので命を狙われる可能性が高かった。よって、当時の近衛騎士団長だったアルフさんに極秘にお願いしてジークを養子にして、騎士団を脱退し大切に育てていたそうだ。正室の母親はアルフさんの事を大変申し訳なく、何度も頭を下げたそうだ。栄光ある近衛騎士団長を辞めさせる事になったからだ。ジークの眼にはちょっとした魔術を施して、碧眼には見えない様にしたそうだ。ただ特定の条件を満たした者や、魔力が極めて高い者には効かないらしい。
アルフさんは真摯に頭を下げる正室に、生涯の忠誠誓い、ジークを立派に育て時期を見て王室に連れ戻す予定だったそうだ。ジーク、苦労したんだね。ホロリ
そういえば、私ってなんか苦労してたっけ?
なんか申し訳ない気持ちで一杯だよ!
「そういえば、本日の予定はどうします?」
私はいつ出発するのか聞いた。すると、全員の顔が暗くなり目を伏せた。
な、何があったの?
事情の知らない、スイレンとリーネちゃんが答えてくれた。
「朝早く、早馬がきて私が泊まった城塞都市に魔物襲ったそうなのです」
あ゛ーーーー!?忘れてた!
それでみんな心配で暗かったんだね。遂にきたかー、街に魔物は入れないようにしたから大丈夫だよね?
「それは心配ですねー」
私も心配する風にしないとまずいからね!
「い、いやシオン!ちょっとまずい事になっていてね・・・」
珍しくお兄様が言い淀む。
何かあったのかしら?東の森には弱い魔物しか居ないし、数が多くてもそんなに問題ないですよね?
「お嬢様・・その」
「お嬢・・」
「どうしたら・・」
「シオン様」
!?
なんだなんだ!?さっきまでの雰囲気が無くなったよ!どうなってんの!
「皆さん!言いたい事があるならはっきり言って下さい!」
私は少し頭にきて強めに言ったの!
「・・・スタンピードが起こったそうだ。想像以上の魔物が城塞都市を襲っていて上位魔物も多くいるそうだ」
「なっ!?」
なぜと叫ぼうとした所で、声を止める。知らない人もいるからね。
「理由はわからない。東の森でオーガやリザードマンなどが居たことが関係するのか、アレのせいなのかわからないが」
「驚くのも無理はないです。スタンピードなど100年一度の災害です。城塞都市に半日のこの街も危ないかも知れないです。シオン様達はすぐにここを発った方がいいでしょう」
アルフさんは心配そうに言ってくれる。でもね・・・スタンピードは私達のせいなんです!ごめんなさい!ひかりさんのジャンピング空中DO・DE・ZA!をしたい気分デス。
私は関係者だけで話し合いを提案しました。
「リーネちゃんとスイレンはここで待ってて!ちょっと大事な話があるから部屋に行くね」
「あら?大事な話しですか?」
「ごめん!纏まったらちゃんと話すからね!さぁ、皆さん部屋に行きますよ!」
私の有無を言わさぬプレッシャーに関係者は黙ってシオンの後に続くのだった。




