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悪役令嬢戦記!~大切な人のために戦います~  作者: naturalsoft
5章:帝国観光ですよ!

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(新年の挨拶があります)帝国軍が救援に向かうよ!でもシオン達は・・

いつも御覧頂きありがとうございます。


2018年は1/1の投稿後、5日間お休みを頂きます。1/6から投稿しますのでよろしくお願い致します。


この期間で、今までの駆け足で投稿してきた部分を見直していきたいと思います。微妙な調整など書き足ししたり、誤字や文章の見直しを致します。



挿絵(By みてみん)


「城門に来た魔物で、ミノタウロス、オーガ、オーク、リザードマンなどの大型の魔物を、魔法と弓で集中攻撃しろ!ゴブリンやウルフ系では城門は破れん!」


遂に、東の森の北にある城塞都市に魔物がたどり着いて、攻撃を開始したのだ!

帝国側は兵役制度があり、10歳~20歳の間に1年間は軍に入らなければならない。故に、一般人と言っても、ある程度戦えるのだ。


「義勇軍の者は石を投げてくれ!小型の魔物なら十分倒せる!しっかり狙えよ!」


「「「了解しました!」」」


イルベルト副官は火属性と風属性の魔法の使い手を城門の上の城壁に集めていた。


「みんな良く集まってくれた!大勢の魔物が城門に殺到していて、個別に攻撃しては間に合わない!そこで、複合魔法で一気に城門前の魔物を一掃する!」


複合魔法とはその名の通り、複数の魔法を組み合わせて放つ魔法だ。有名な所では、火の魔法と土の魔法を組み合わせて放つ、メテオストライクなどがある。(火を纏った岩を放つ魔法)


「しかし、イルベルト副官!複合魔法は高い魔法調整が必要になります。これだけの人数の魔法をコントロール出来るのですか?」


並の魔法使いでは複合魔法は操る事は出来ないのだ。しかしー


「大丈夫だ!まず火の魔法をこの人数で一斉に放つ。その後の風魔法だけを俺がコントロールする!」


イルベルトの言葉に、その場のいた魔法の使い手達はそれぞれ魔法の詠唱に入り、魔力を溜める準備に入った。


「良いか!合図をしたら一斉に、城門前ある少し向こうの看板の所に火の魔法を放て!その後、もう一度合図をしたら風魔法を放つ!ただし、風魔法はカマイタチ以外の魔法を放て!竜巻、旋風のような風を操る魔法を使え!」



魔法の使い手は頷くと、魔力を溜めつつ指示を待つ。


「今だ!!!撃てーーーーーー!!!!」


20人前後からの一斉の火の魔法に、城門の前に爆炎が出現する!


ドッカーーーン!!!!

ゴゴゴゴッ!


「よし!次だ!風魔法をあの炎に撃ち込め!」


ビュウゥゥゥゥウウーーーーー!!!!


城門前の魔物を吹き飛ばすほどの突風が、小型の魔物を空中に巻き上げて、先ほどの爆炎にぶつかる!


!?


「今だ!!!」


イルベルトは自分も風魔法を放ち、竜巻を呼ぶ!すると、爆炎の炎を巻き上げ一気に炎の竜巻へと変わる。城塞都市の中にいても分かるほどに巨大な炎の竜巻が現れる!


「ぐうぅぅ!」


イルベルトは口から血を吐きながらも自分の魔力が尽きるまで炎の竜巻を維持する。しかも維持するだけではなく、竜巻を移動させどんどん魔物を巻き込み屠っているのだ。少しでもコントロールを間違えれば城塞都市にぶつかり、自分で城門を破壊しかねない危険があった。


それを、それほど魔法が得意ではないイルベルトが操作できているのは、街を守ると言う揺るぎない決意という精神力の賜物だろう。


しかし、5分ほどで魔力を使い果たし倒れる事となる。


「はぁはぁ・・・すまない・・・みん・・な」


そう言って意識を無くしてしまった。本来なら軍のトップが離脱してしまうのはまずいのだが、イルベルトの捨て身の攻撃でかなりの魔物が炎の竜巻により消し炭になった。そのイルベルト姿を見て、周りの兵士達も心を打たれより気合いを入れて戦うことになる。


軍を指揮する者が居なくなったが、イルベルトは自分が倒れた後も既に手を打ってあった。冒険者ギルド長に後を頼んでいたのだ。


「イルベルトの意志を無駄にするな!!!!今がチャンスだぞ!残っているミノタウロスやオーガ達に集中攻撃だ!撃てーーー!!!!」


ギルド長の掛け声に、弓と魔法の届く範囲の大型魔物に多くの攻撃が降り注ぐ。下級魔物と言う障害物が無くなった事によりバッタバッタと討たれて倒れて行く魔物達。


形勢が不利だと魔物達も距離を取り始めた。しかし、闇夜に乗じて空を飛ぶ魔物が襲撃してきた。


「ぎゃーーー!!!!」


キラービーに襲われ倒れる兵士達。


「気を付けろ!キラービーと血吸い蝙蝠だ!!!!」


真っ暗闇から襲いくる魔物に戸惑う帝国軍だが、ある人物達によって解決される。そう、冒険者達だ!


「キラービーは針を出したままだと旋回出来ない!盾で防いで軽く攻撃すれば倒せるぞ!血吸い蝙蝠も攻撃力はほとんどない!一斉に弓を隊列を組んで放て!空を飛ぶ魔物は防御力は無いに等しい!」


長年、魔物をメインに相手にしてきた冒険者達は対処方法を確立していたのだ。こうして、空からの襲撃を乗り切ったのだった。



まだまだ夜は長い・・・



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

─方その頃─


宴は続いていた・・・


「にゃはははは!ジークは良い子だねー!」


「そんな事はないよ。育てて貰っているんだから当然だよ」


「いいや!立派だと思うよ!」


シオン達兄妹に誉められジークは恥ずかしがる。


「ジークの育ての親のあの人は騎士なのかい?」


お兄様の何気ない一言でジークはびっくりした顔になる。


「どうしてそう思ったんですか?」


「ジークの喋り方が平民より貴族に近いと感じたのと、向こうでリーゼンと飲んでる時・・いや、飲んでいても隙が無い。かなりの使い手と見たね」


おお!お兄様凄い!いつの間に見てたの?

シオンの視線に気付き解答するレイン


「何をびっくりして見ているんだいシオン?当然だよ?僕たちに危害を加える怪しい者かどうか、しっかり確認しておかないとね」


マジかー!私は全然何も考えていなかったよ!だってまだ7歳!まだ子供だよ!にゃはははは!


お酒は抜けましたが、雰囲気で酔っております。ノンアルコールで酔うのと同じですね。

その横で頭を抱えるリーネちゃんがいた。


「う~ん・・・ジークのことどこかで見たような?」


「世の中には自分に良く似た人が3人はいるって言うし、金髪の碧眼なんて帝国には大勢いるでしょう?」


「まぁ~そうね~・・・んっ?碧眼?ジークは黒目では?」


!?


「えっ、ジークの目って碧眼だよね?」


「えっと・・・」


シオンの問いに言い淀むジーク。人によって見え方の違うジークの目の色に注目が集まったのだった。


宴は続く!




まだまだ夜は長い・・・



愚者の声&シオン

「「明けましておめでとうございます!」」



予想以上に長期連載になりまして、びっくりしている作者ですが、しっかりと完結出来るよう頑張ります!


皆様も新年、良い年になることを祈っております。

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