暗躍する者達・・・
すみません。この後の展開をまだ考えていません。内政改革も中途半端になったし少し考えまーす!
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「なんと言う事だ!多大な犠牲を払い、魔の森の最深部にいる龍達の巣を荒らし、城塞都市の方に逃げて龍達を誘導したと言うのに!」
とある薄暗い部屋である者は声を荒げる。
「当初の計画では土龍を誘導して城塞都市にぶつける手筈だったな。運の良いことに、空が飛べる赤龍の縄張り内だったので赤龍も釣れたのだろう?」
そこにいる者達は一様に頷く。
「そうだ、土龍だけでは冒険者と騎士団が守る城塞都市は落とせ無いだろうが、壊滅的ダメージを与えれるはずだった。そして手薄になった所を混乱に乗じて攻め込む予定だったのだが・・」
その後の言葉を濁す・・・
「フィリアス騎士団は想像以上に精強だったのだ!忌々し事にな!」
「確かにフィリアス騎士団にはある程度の損害を与えたが、騎士団全体で見れば軽微だ。信じられん!事前に準備する時間も無く即座に作戦を立て、少数の犠牲で土龍を倒すとは・・・」
その場にいた皆が驚きを隠せない
「魔の森から出てくる時に、落とし穴を用意しそこに誘導し落とす。穴の中には槍のような岩を土魔法で作っておき串刺しにする・・しかも火炎魔石を大量に入れておき、獄炎で止めを刺すか・・・今後の土龍戦術が変わるな」
ここにいる者達はそれぞれ、武芸に秀でた者や軍師として智謀に優れた者達だった。
この度、王子の筆頭婚約者候補になったフィリアス家の力を削ぐ為に実行された作戦が失敗したので、緊急会議を開催したのだった。
「フィリアス騎士団の強さはわかった。問題はその後の報告だ。何でもその作戦を立てたのがフィリアス公爵の子供だと言うのが信じられん!」
「しかし、複数の密偵から同じ報告が上がって来ている。フィリアス家には7歳の長男と6歳の長女の二人いる。どちらの子供とは聞いていないが、おそらく長男の方が作戦を立てたのだろう。しかも、最初は土龍を恐れて攻撃が出来なかった騎士団に対して、土龍の近くまで行き騎士団を鼓舞したと言う・・・本当に信じられん。僅か7歳の子供が」
実際は、作戦はシオンが考えて鼓舞したのも二人でなのだが大まかな所は合っている。
「普通は貴族に有りがちな、より大きく実績をみせる為の嘘だと思ったが、噂以上の傑物みたいだな。7歳でこれでは将来、敵に廻したく無いものだ」
一様に頷く
「追加で報告させて貰うが、俺の独自ルートで手に入れた情報だと、長男は闇属性を持っていて、土龍戦でも視界を奪い戦いにも参加していたと言う・・・」
!?
「龍の恐ろしさを知らないのか!」
「いや、目の前で騎士団が戦って死んでいる。知らなくてもその場で恐怖し、逃げ出すだろう?普通の子供ならな・・」
「フィリアス公爵は次期当主の子供に恵まれたか」
重い沈黙が流れる
「もう1つ問題がある」
ある者が沈黙を破り、声を出す
「なんだ?」
「もしかしたらこちらの方が面倒かも知れん!フィリアスの長女の方だが、聖女と言われている。正確には聖女より格上の【星乙女】と呼ばれているみたいだ」
この周辺の国々の認識では【聖女】は、献身に人々に貢献した人や女性の光属性や水属性で多くの人々を救った者に与えられる人物を聖女と呼ぶ為に、街などに2~3人はいるのだ。しかし星乙女は特別な称号で1人のみに与えられる。
今は形骸化したが、過去は本当に不思議な力を持っていた女性が星乙女と呼ばれて聖ローラ神国で祝福された。まぁ今は教皇が民衆のご機嫌取りで、美しい教会に忠実な女性が選ばれているのだがー
「フィリアスの娘は光の精霊王と契約し、赤龍を1人で倒したらしい」
「ば、バカな!さすがにそれは!?」
それは嘘だろう!それはデマだろう!と言おうとしたが、
「既に調べた。事実だ!既に産まれた時から光の精霊と一緒にいると言うのはフィリアス領では有名だった。新しい穀物を他国から輸入し、フィリアス領で育て、食糧の収穫量が2倍に増えたのもこの長女の実績だ。光の精霊の加護が有れば飢饉もなく頷ける実績だ」
絶句する一同
「だが・・聖ローラ神国が黙っていないだろうな。あの生臭坊主どもが擁する星乙女が偽者だと認めるはずがない!この娘の争奪戦が始まるぞ!」
そこで初めて気付いた者がいた。
「ま、まさか!セフィリト国王は知っていたのか!?この事実を!だから他国に渡さない為に、第一王子の婚約者にした!」
全てが噛み合ったみたいに他の者も同意する
「確かにそれなら話が繋がるな・・」
「我々はフィリアス公爵家の権力が強くなり、こちらの圧力が強まるのを恐れて行動を起こしたが・・・既にそんな問題では無くなった!」
「フィリアス家にすぐに使者を送り、繋ぎを作らなければ。聖ローラ神国や都市国家の奴等は気付いていないだろう!このチャンスを逃さず何とかフィリアスの長女をこちらの国に来て貰うぞ!」
「星乙女を俺達が擁すれば聖ローラ神国の良い牽制になるな!しかも赤龍を倒せる力に、聖女のような治癒の力・・・是非とも欲しい!」
この場にいた者達は、最初の目的とは変わったが、自分達の利益や権力、国のために行動に移すのだった。
愚者の声
「くっくっく・・・」
シオン
「何ですか?気味が悪いのですけど?」
愚者の声
「いやー、何か企んでいるような雰囲気を出そうかと・・・」
シオン
┐(´∀`)┌
愚者の声
「なにさ!言いたい事があれば言いなよ!」
シオン
「小物ですわね・・」
愚者の声
「そ、そんなことは・・ない・・よ」震え
シオン
「良くある、あやつは四天王最弱なのだ!っと、真っ先に死ぬタイプですね♪」
愚者の声
(´;ω;`)マジで?
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