命の尊さを学びました。(まじめな話です!)
もっと感動させれる文章を書きたい!
「兎に角、土龍の気を引け!」
土龍が落とし穴の方へ突進してくる。
「正面にいる奴は逃げろ!」
「いや!ギリギリまで正面から攻撃して、このまま土龍を進ませろ!」
「バカヤロウ!正面の奴らを殺す気か!弓使い、魔術師の一部は落とし穴の向こう側に行き正面から遠距離攻撃だ!」
戦闘中はどうしても指揮系統が混乱する。唯一の救いは敵が一体だと言う事だろう。その一体が問題ではあるが・・・
「グフッ!?」
「がはっ!!!」
正面にいた騎士が吹き飛ばされる。それでも騎士達はギリギリまで引き付けて、最後まで土龍を落とし穴に誘導しようと、捨て身で攻撃を続ける。すでに何人もの騎士が土龍に踏みつけられたり、吹き飛ばされたりして亡くなっている。私の支援魔法が効いているのに、絶対的体積のある土龍の前では万全では無いのだ。
私は今もまた命を亡くした騎士を目の前に、嘔吐する。
「う゛えぇぇぇっぇ!」
お兄様が私の背中を擦りながら気に掛ける。
「シオン!?大丈夫か!」
私はむせながらもお兄様に返事をする。
「お、お兄様・・・私が、私が鼓舞したせいで騎士達が死んでいきます・・・私が!私のせいで!?うあぁぁぁあああ!!!!!」
私は、嘔吐しながら必死に泣き叫ぶ!私がいい気になって煽ったから!私が支援魔法でやる気にさせてしまったから!私の、私のせいだ!ワタシノセイダ!!!
「違う!シオンのせ「違うぞ!シオンお嬢さんのせいではない!」」
お兄様の言葉に被せるように、大きな声で近付いてくる人物がいた。会議で私に絡んできた都市騎士団の方だ。
「シオンお嬢さんとレイン少年のおかげで、畏縮していた騎士達が息を吹き替えした。そして騎士として1番大切な事を胸に、強大な敵に自分の意志で向かっているんだ。君達が悔やむ必要は無い!」
「けほっ、でも他の作戦をギリギリまで考えればもっと良い方法が見つかったかも・・・」
「シオンお嬢さん、30分も良い案はでず時間だけが過ぎていく状態で、タラレバの話をしても意味は無いよ。もし、死んでいく騎士達に自責の念に駆られるなら、忘れないでやってくれ。月並みだが、忘れなければ私達の中(思い出)で生き続ける」
私は彼の言う事に、言葉を失った。そして、異世界に来て初めて命の尊さを知ったのだった。
「では、私も行ってきます!君達は無理せずここに居なさい」
彼の騎士は馬に乗ると土龍に向かって行った。
そして私は─
「お兄様・・・光さん・・・力を貸して!」
私の目にはさっきまで無かった力強さが宿っていた。
一方その頃─
都市騎士団の彼が土龍に向かって行ったと同時に、負傷者を中心に半円陣を組み土龍を落とし穴へ誘導し、もう少しで落とせる所まで来ていた。
「お前達!気張れよ!!!死んで行った友の仇を討つぞ!」
「「ウオオオオォォォ!!!!」」
いまだに視界を奪われた状態の土龍は攻撃の来る正面に突進しながら騎士達を弾き飛ばしていた。煩い攻撃に苛立ち、勢い良く突進をした。それが、命を懸けて狙っていた騎士達の意地(狙い)とも知らず─
土龍は苛立ちのため考えが鈍っていた。突進したのち、今まで感じたことの無い浮遊感に襲われた。次の瞬間には鋭い痛みが走り意識が飛んでしまった。助走を付けて走った状態で落とし穴に勢い良く・・・・落ちたのだ。
即ち、通常の体重以上の負荷で落とし穴に落ちて、針山状態の穴の底で串刺しになったのだった。運が良いことに、土龍に致命傷を与えていたのだ。串刺しの針岩は土龍の心臓近くを貫き丁度、顎あごから口の中まで貫いた針岩があり息も出来ない状態になっていた。
しかしシオン達には知る余裕が無く、すぐに火種が投下され爆炎が立ち上がった!
ドッガーーーーン!!!
ごごごごっ・・・・・
「おいおいおい・・・火炎魔石や油を入れすぎたんじゃないか!?」
予想以上の業炎が穴から沸き出て、近付く事も出来なくなっていた。実は、シオンが風の魔法と炎の魔法を使っていたのだ。確実に止めを刺す為に・・・
予想以上の業炎に土魔法で穴を塞げ無かったハプニングあったが、これだけの熱と炎、そして煙りなのでこのまま様子を見る事になった。
この炎は3時間も燃え続けた。その間は、暫く騎士団が遠くで監視してシオン達は負傷者の手当てをして廻った。騎士達から感謝の言葉を貰う度に、複雑な気持ちになったシオンだった。
みんなごめんなさい。そしてありがとう!
愚者の声
「もうすぐ、土龍戦が完結します。ここまでお読み頂き誠にありがとうございます!」
シオン
「今回の戦いで幼少の頃の私、シオンが成長していきました。身心共にです。大人になった時にこの経験が必ず役に立つことでしょう」
愚者の声
「苦難を1つ1つ超えて行くことで人は成長していくのです。どうかこの後の悩み苦しみ成長していくシオンの活動を見守って下さい!」
シオン
「わたくしからも今後も、よろしくお願い致しますわ」
・・・だからサブタイに書いたでしょ?
【まじめな話です!】っと。
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