作戦会議ですよ!科学の知識無いと難しいのよ?
すみません、前話で戦闘が始まると書いたのに進めれませんでした。m(__)m
土龍が現れて、此方へ向かってくる情報はすぐに広まり、都市エルドラドの市民を避難させるか、城塞都市で護るか議論に為ったが2時間しか無いこともあり市民は城塞都市で護る事になった。
その間、私は土龍をどう対処するのか考えていたの!
ブツブツ・・
「土龍・・・大きい・・力が強い・・防御力が凄い・・・動きは遅い・・・遅い?重い?トロい?大トロ!?土龍って美味しいの?って、違がーーーーーう!!!」
突然の奇声に注目が集まる。やべっ!会議中だった。元、野戦病院のテントにテーブルを置いて周辺の地図を見ながらどうしよう?と、かれこれ30分経過中~
「シオンどうした?何が違うんだ?」
お父様が尋ねるが─
「フィリアス公爵、いくら凄い魔力を持っていても子供を会議に出席させたのは間違っていたのでは?」
周りの都市を守備する関係者が苦言する。はい、言い訳出来ません!穴があったら入りたい・・・よ?
・・・・穴!?
【キュピィーーーン!!!!!】
閃いた!!!!!
「皆様、1つ案を思い付きました。聞いて下さい」
私の提案にお父様が説明を促す。
「まず、魔の森から城塞都市まではここにある平原が広がっていて隠れる所がありません。なぜだかわかりませんが土龍は真っ直ぐ、都市に向かっている。ここまでよろしいですか?」
皆が頷く
「作戦案は単純です。森の前に落とし穴を掘り、土龍を落とします」
そこまで言うと先ほどの軍関係者が口を挟む
「やはり子供ですな!土龍を落とすだけの穴を掘るのに、どれだけ時間が掛かると思っている?しかも落とし穴に落としても倒せる訳ではない。時間稼ぎにしかならんぞ!」
確かにこの人の言う事も一理あるが・・・
「いいえ、この落とし穴で土龍を倒します。まず落とし穴は土属性の魔法使いが総出でやれば1時間もあれば深い落とし穴を掘れます。森の木々で土龍からは見えません」
「落とし穴が可能なのは認めるが、どうやって倒すと言うのだ!土龍は字でも分かる通り、土の龍だ。穴を掘って脱出する事も出来る。深い落とし穴に落としても、頑丈な体には多少のダメージを与えるだけで、倒す事は出来ないだろう」
「確かに、落とし穴だけでは無理です。しかし穴の底に尖った岩を槍の様に作って置けば落ちた衝撃と自分の重みで刺さると思いませんか?木の杭や並みの鉄の槍より、土魔法で岩を尖らせた方が強いでしょう」
!?
「た、確かにそれなら・・・尖った槍の代わりになるものは、そのまま土属性の魔導師に魔力を込めて尖った岩を金剛石のように硬くすればあるいは・・?」
周りの皆さんが実行可能なのか意見し始める。
「だが、それで本当に倒せるのか?」
「土龍の防御力が高いのは亀のような外部でありお腹の部分はそこまでは硬くないと聞いています。倒すことは出来ないでしょうが串刺しには出来る筈です」
私の言葉にお父様が問い掛ける
「現状の説明では、串刺しまでは十分に可能と思うが倒す事が目的では無いのか?」
「いいえ、倒しますよ?ただし、串刺しは土龍が逃げ出さないように縫い付けるためで、止めは酸欠で倒します」
酸欠と言う言葉に皆さんが首を傾げる。
「丁度、冬に入る前で都市には油や燃える魔石が大量に備蓄してあります。それを落とし穴に大量に入れておき、土龍が落ちたら火を着けます。龍は全体的に、火に耐性があるので焼き殺す事は出来ないでしょう。火を付けたらすぐに土属性の魔導師の方に上から穴を塞ぎます。すると、穴の中は熱と煙りで酸素が無くなり息が出来なくなります。どんな生物でも息が出来なくなれば死んでしまいます。それが狙いです!」
私も説明に辺りは静まり返った。そして─
「勝てる!この作戦ならやれない事は無い!」
「すげぇーぞ!」
「急ぎ、市民でも土属性の魔法が使える者を呼んで集めろ!」
慌ただしくなった周りに、先ほどのから私に借らんでいた軍の人が頭を下げてきた。
「子供、子供と言って申し訳無かった。自分達が命懸けで戦い、護った都市を後からきた公爵に良いところを取られて悔しかったのだ。本当にすまなかった」
ああ、その気持ちわかるよ!私も同じ立場だったらふざけるな!ってなるよね。だから・・
「全然気にしていません。遅れて来たのは私達が悪いのです。それより、都市を街の人達を守るのに貴方の力が必要です。最後まで一緒に頑張りましょう!」
軍の方は少し苦笑いをすると全力を尽くします!と敬礼をして出ていった。
『フィリアス公爵は子供に恵まれましたな』
そんな言葉が聞こえた。
お兄様から悔しそうに尋ねられた。
「シオンは凄いな。僕には出来る事が無くて悔しいよ・・」
少し寂しそうに悔しさを表していた。
「何を言っているのですか!?これからお兄様の力が必要になると言うのに!」
そうなのだ。この作戦が成功するかどうかはお兄様に掛かっているのだよ!
「僕にでも出来る事があるのかい?」
「勿論ですわ!お兄様の【闇属性】の魔法を思う存分使って頂きます!」
私は無邪気に、悪役令嬢っぽい顔でお兄様に言ったのだった。
愚者の声
「流石はシオン!頭良いね!珍しく」
シオン
「お褒め頂きありがとうございます。嬉しくありませんが」
愚者の声
「いつも一言多いのよシオンお嬢様は!」
シオン
「あら?貴方に言われたくありませんわ」
愚者の声
「可愛くないぞ!」
シオン
「勿論ですわ。可愛くなんてありません。私は美しいのだから!」
愚者の声
否定出来ない・・・負けた!
Σ( ̄ロ ̄lll)
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