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古龍襲来!(モンハンではありません!)

3月、4月は仕事が忙しくなるため1週間に1度の更新となります。連続投稿で調整します。

m(__)m

爆発の余波は、距離のあったシオン達にも届き爆風に耐える事になった。フィリアス騎士団が前に出て、シオン達を護る様に踏ん張る。土龍騎士団シールは大盾を地面に突き立て1番前でみんなの爆風を防いだ。赤龍は間近で爆発した事もあり、後ろに吹き飛ばされ傷付き倒れた。


「爆発するとは思わなかった……もし競り負けていたらと思うと背筋が寒くなるな……」


水蒸気爆発?の爆発で白い煙が空に向かって立ち上っていく。その中でシオンはこの赤龍の強さに内心焦っていた。


『まだ赤龍は倒していない。まさか4人でもここまで拮抗するとは思わなかったわ!もし3人だったら……』


シオンの中で、早急にこの赤龍を倒さないと危険だと身構えるのだった。そして赤龍は─


『グゥウウウウ……まさか、私の最大火力のブレスを押し返すとは……しかし、このままでは面目が立たない。せめて光の精霊王様の存在を確認しなければ!』


痛みに堪えながら赤龍はゆっくりと身体を起こす。その時、周囲に物凄いプレッシャーが立ち込めた。


!?


「「「なっ!?」」」



シオン達はこのプレッシャーに驚愕した。今までに感じた事のない程のプレッシャーだったからだ。歴戦の戦士であるフィリアス騎士団達も全身から冷や汗が滝の様に流れる。1番体力の低いイーリス王女がプレッシャーに耐えられず倒れた。ジークがイーリス王女を抱きしめプレッシャーに耐える。


このプレッシャーが目の前の赤龍ではないとわかる。この赤龍もまた驚愕していたからだ。


『ま、まさか!来られると言うのか!?』


この100年、1度も巣穴から出てこなかった赤龍達の【王】が!


魔の森から近付いてきたプレッシャーと共に、暴風が吹き荒れた。魔の森から現れた彼の者は通常の赤龍と違い、真っ白な巨体だった。しかも目の前の赤龍より2倍近く大きく、翼を動かす度に暴風が襲いかかる。凄まじい風にシオンは結界を張ると空から静かに降り立つ【白龍】を冷静に見つめる。


シオンの張った結界で暴風から護られたみんなが声を上げる。


「まさか!古龍だと!?」

「古龍……」

「マジかよ!?」

「あれが古龍……」


古龍とは、千年の月日を生きた老龍であり長い年月で力がより高まった神に近い強さを持つ。この世界でも5匹いるかどうかだろう。目撃例も少ないが、その姿は神話や伝承にて広く知られている。女神や精霊王を背に乗せて舞い降りた白き聖なる神龍として。赤龍とは別に、古龍には共通した特徴があった。長い年月で皮膚の色素が抜け白くなると言う……


ズドンッ……!!!


古龍が地面に降り立った。そして静かな威厳のある声が響いた。


「懐かしい魔力を感じて調査に向かわせたが………ふむ、まさかワシの側近が倒されているとはのう?流石は、光の精霊王殿の契約者と言う所か……?」


シオン以外は、恐怖や威圧感で喋る事は無論、動く事も儘ならない。シオンの張った結界も紙の様に破られるだろう。


「御方様!申し訳ありません!空に結界を張られて落とされてしまいました!」


先ほど戦っていた赤龍が頭を下げて平伏している。喋れた事も驚くが、それ以上に目の前の古龍だ。このままでは皆殺しにされるかも知れない。


「たわけが!頭に血が上って目の前の、光の精霊王の魔力に気が付かなかったな!?」


「も、申し訳ありません!」


再び頭を下げる赤龍をよそに、古龍は話掛けてきた。


「この度は驚かせてすまなかった。この者もいきなり攻撃されて驚いたのじゃな。ここはワシに免じて許してもらえないだろうか?」


古龍の申し上げにシオンは、目を丸くするがすぐに頷くと逆に尋ねた。


「偉大なる古龍とお見受け致します。光の精霊王の契約者でシオン・フィリアスと申します。古龍の使者とは知らず、いきなり攻撃を加えた事、深くお詫び申し上げます」


シオンは普段では使わない丁寧な言葉で古龍にお詫びの言葉を掛ける。

(ふふっん♪……必殺技、猫かぶり10枚を瞬時に出せるようになったのよ♪)


「使者とは少し違うがの?しかし、大事になる前で良かった。双方に犠牲者が出ては収拾が付かなくなる所じゃったからな」


「古龍よ!貴方の目的はなんでしょうか?」


「先ほど述べた様に、光の精霊王の気配を感じての。久々に挨拶をと思ってな?」


本当にひかりさんに会いに来ただけとは考え難いが、今はそれを信じるしか無い。


「ひかりさん………光の精霊王は先のスタンピードの折り、ナーガラージャ(蛇の王)との戦闘で魔力を使いすぎて眠っています。すぐに連れ来ますので少しお待ち頂いてもよろしいでしょうか?」


「やはり、光の精霊王は復活していたのか。わかった。連れて来てもらえるか?」


「わかりました!リーゼン、サクラ!すぐにひかりさんを連れて来て!背負って来て良いから」


シオンの言葉に、足の速いリーゼンと身軽なサクラが全速力で城塞都市に向かった。


「それにしてもナーガラージャ(蛇の王)か………あやつもまだ生きておったか。土龍を魔力で操り魔の森の外に向かったのもワシと同じく、光の精霊王絡みじゃったか。まさに蛇の様にしつこい奴じゃ」


「お聞きしてもよろしいでしょうか?土龍にも古龍はいるのでしょうか?」


シオンは素朴な疑問を口にした。古龍も暇潰しとして答えてくれた。


「ふむ、土龍には古龍は存在しないのう。あやつらは行動範囲が狭く、地中や洞窟に住んでおり余り行動しない。故に言語も発達しておらぬのでな………知能は少し賢い獣並みしか無い。だがワシらは違う。空を飛び、魔物を狩り人間達と戦う。触れ合う物が多ければ多いほど知識が蓄えられ力が強くなっていく。土龍を格下とは言わぬがワシらの方が強いと言い切れる」


古龍の言葉に今まで知られていなかった龍達の生態に触れて、冒険者ギルド長が喜ぶような情報だった。人間の老人でも孫と喋りたがる人は多いが、古龍もそうなのかも知れない。


古龍との会話は続く。

しかしこの後、帝国が滅びの一歩手前までいくとは思いもしなかった。




愚者の声

「古龍……か」


シオン

「何を考えていますの?」


愚者の声

「どうやったら倒せるか考えているんだよ」


シオン

「珍しくやる気ですわね!」


愚者の声

「モ◯ハンワールドの古龍が倒せなくてね。はぁ」

( ´△`)


シオン

「こっちの話を進めなさいよーーーー!ネルガル装備で封龍すればいいでしょうが!!!」


ドッガーーーーーン!!!


愚者の声

ヽ(;゜;Д;゜;; )ギャァァァーーーーー!!!!

(何故、知ってる……ガクッ)



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