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カプセル  作者: はにわ
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カプセル住人の一日

カプセルでの俺の生活がどんなものか簡単に説明してみる。

起床は七時。どれだけ眠たくても七時には叩き起こされる。なぜかって?そりゃ健康を保つため。生きるためのあらゆることを保証するってことは当然病気になったときの医療費も保証してくれるわけ。だからこそ医療費を負担しないカプセル住人に病気になられては困る。よってカプセル住人には早起きが義務付けられている。

馬鹿馬鹿しい話ではあるが、集会場のようなところでみんな揃ってラジオ体操。でも、これが一番寝覚めもいいし健康にもいい。また、基本的に外出しないカプセル住人にとっては一日で最初で最後の陽に当たる時間になる。体内時計のリセットという意味合いがあるという話も聞いたことがあるが、科学的な論拠のある話なのかどうかは謎。

そして朝食。携帯端末にIDが埋め込まれているらしく、それを食堂の入り口にかざせば食事が支給される。朝食であろうが昼食であろうが夕食であろうが選択肢はなく定食が出るのみ。一日五食が支給される。二食は間食で果物が支給される。

食事を作るのはカプセルの住人の当番制になっている。食材がどこからか運ばれてきて、その食材を使った最も適切な料理とその料理方法がモニターに示され、その方法に従って作っていけば良い。とてもシンプルな調理方法が示されるし、調理器具もしっかりしたものが使われているのでよっぽど不器用でもなければ問題なく美味しい料理が作れる。最初は俺も緊張したがちゃんと作れた。もちろん先輩がちゃんとレクチャーしてくれるので安心できた面もある。自分たちが食べる料理なので自然と先輩のレクチャーも熱心になる。うまく考えたものだ。

食事を作るタイミングは、自分の前の当番の人が作った料理が無くなりそうになったとき、だ。だから、朝食の途中であろうがなんであろうが、前の料理がなくなったら次の料理に変わる。自分の前で支給された料理と自分の料理が違うなんてことも当然ある。食べ残しによる破棄を少なくするため仕方がない。なお、好き嫌い等で食べ残してしまうものはさすがに破棄となる。ただし、あまりにも破棄の量が多くなると配給量が減らされてしまうことがある。個別に食事の配給量は決められていて、たくさん食べる人にはそれなりの量。あまり食べない人にはそれなりの量が支給される。お腹が空くと人間ろくなことにならないので肥満にならない程度にそれなりの量が支給されている。

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