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第三話 イリーナ先生の初心者用講座

現在俺はイリーナ先生の冒険者講座を受講中だ。

あの後結局土下座じゃ満足してくれなくて最終奥義である土下寝まで披露して何とか満足してもらった。


「次はステータスの確認ね」

「おお!」

「まずは体全体の感覚を研ぎ澄ませなさい。何となくでいいわ」

「はい!」


何となく全身の感覚を研ぎ澄ます。

お、何となく自分の体がどんな状態か分かる。

肩が凝ってるな。

腹も減ってる。


「そしたらステータスと念じなさい。声は出しても出さなくてもいいわよ」

「ステータス!!」


当然叫んだ。

すると目の前に半透明のウィンドウが現われた。


「おお、こんな感じなのか」


表示されていたステータスは以下の通りだ。


エルド Lv.1

人族


称号

【邪神の使徒】


スキル

【邪神の加護】【多言語理解(人語、獣人語、魔族語)】【鑑定】【肉体強化1】


おお、ネット小説とかだと定番のスキルが並んでるな。

ていうかこれだけ?HPとかそういうのないの?


「見えた?」

「あ、はい」


邪神の使徒やら加護やらは見られたらヤバイよな...。

露骨に隠そうとするとイリーナ先生に苦笑された。


「ステータスは他人には見えないから心配しなくていいわ」

「他人のステータスが分かるスキルとかはあるんですか?」

「うーん、鑑定って言うスキルがあるにはあるのだけど...」


お!持ってる!持ってるよ鑑定!


「加護持ちは鑑定出来ないのよ」

「加護持ち?」

「あなたも持ってるでしょう?」


一瞬何かに気付かれたかと思い背筋が凍ったが、どうやら人であればほぼ全ての者が生まれると同時に加護を受けるらしい。

鑑定の意味ないじゃん。


「同じ種類の加護を持っている者同士なら鑑定である程度見えるそうよ」

「どのくらい見えるんですか?」

「名前とレベルくらいね」


やっぱ使えないな、鑑定。


「加護にはどのくらい種類があるんですか?」

「そうね、私が知ってるのは善神、獣神、そして邪神の三種類ね」

「へ、へぇー...ちなみに邪神の加護っていうのは?」

「実際に邪神の加護を受けてる人の話は聞いたことないけどもし居たとしたら即刻処刑でしょうね」


ですよねー。

その後も色々と冒険に役立つ知識や一般常識なんかもイリーナさんから教わった。

その中でもスライムが食えるって話が印象的だったな。

イリーナ先生も予定があるらしく、触りの部分しか聞けなかったのが残念だ。


「それじゃあ私はアルメギアへ向かう予定だから」

「お世話になりました」

「世話ってほどのものじゃないわ」


それと、と彼女は付け加える。


「その丁寧すぎる口調は直した方がいいかもね。舐められるわよ?」

「はは、善処します」

「やれやれ...これ、あげるわ」

「なんですかこれ?」

「お守りよ、これも何かの縁かと思ってね」

「ありがとうございます」


彼女が手渡した手の平サイズのお守りには紐が通してあったので首にかけることにした。


「縁があればまた会えるでしょう」


そう言い残して彼女は去って行った。

あんな綺麗な先生なもう少し教わりたかった...。

是非また会いたいものだ。



...それにしてもこれ何で出来てるんだろう。

鑑定してみるか。


【魔族の証】

魔族であれば生まれた時に親から子へ贈られるお守り。



これ魔族からしたら俺が奪った風にしか見えないじゃん。

護られる所か恨まれそうなんですが...。

9月29日文章を少し修正しました。

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