七話 能力は引き継がれたようです
七話 能力は引き継がれたようです。
誰もが驚いた。サイズのキスではなく、黄可以のキスで光ったのだ。
「何、これ」
「サイズの超能力が使えるようになったのかもしれない。調べてみないと分からないけど』
「超能力……使ってみたい」
「おじいちゃん助けられる?」
「おじいちゃん? ああ、シールドって小人ね。サイズと同じなら無理だけど、若返ってるんだよな」
兎はスプーンでカレーをつつく。
「試す価値はあるけど、今、宿守博士の側にいるはず」
「行こう」
間髪を入れずサイズは言った。
「おじいちゃんは私のお兄ちゃんだから」
「え?」
黄可以は混乱していた。
「おじいちゃんがお兄ちゃん?」
「おじいちゃんの見た目だけど、私と同い年なの」
エスパーダが加勢するが、黄可以は理解が追いついていないようだ。
「行こうよ、行けば分かるよ」
サイズが説明を諦め、名言っぽい事を言い出した。
「カレー食べてから」
子供をしつけるように言われた。
「強欲、食べられる時に食べておかないと」
「子供じゃないもん」
「サイズは私の子供」
黄可以はそう言われて、サイズは黙ってしまった。それからただただ黄可以がカレーを食べる様子が映っていた。