表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四天王最弱の闇の貴公子に転生した俺は器用貧乏を返上し、無限の手札と敵専用チート級最強最悪スキルで、高笑いと共に全てを蹂躙し屈服させ覇道を征く!  作者: ミオニチ
第2部 〈全世界統一制覇〉編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/94

61、最大の好機。雷速の槍と、獣の本快。

本日1話目。




 ――いま穿たれたばかりの重なり合う二つの大穴(クレーター)の中。噴き上げられた、砂塵が舞う。


 この我は、体を()()()()()()、それを認識する。


 石礫による細かな傷と服の破れ。体に大きな負傷(ダメージ)がないことを認識する。


 目線の遥か下。紫の瞳で、破軍将帝ヴァザヴォーザの巨躯のその両腕が大穴が穿たれた地に突き刺さっていることを認識する。


 超威力のスキルの反動で、直後(いま)すぐには機敏に動かせないことを認識する。


 ――好機。


「はあああぁぁぁっ!」


 天と地。


 先ほど、破軍将帝ヴァザヴォーザの必殺の一撃から逃れるために反作用(カウンター)気味に一気に下へと噴射し、浮上。


 その魔力放出を今度は、上へ。


 重力加速と爆発的に相乗させ、白銀の長い髪をなびかせ、雷のごとき速度で(そこ)へと意思を持って()()する。


「受けよっ! 魔王の鉄槌ぃぃっっ!」


「ぬぅゥゥゥッッ!?」


 ――拳ではなく、貫手。だが狙うは急所ではなく、その右腕(メインウェポン)


 一迅の雷速の槍と化したこの我の貫手は、皮を裂き、肉を破り、骨を砕き、血の華を艶やかに咲かせ。


 そして――――止まった。


 おそらくは、ほんのわずかな、()()


 ただ、向いただけ。ほんの、ほんのわずか迫り来る物体(この我)へと本能的に注視し、その首が傾けられた結果。


 本来の狙いを外したその顔左三分の一。頬を削がれ、骨を割られ、無惨に歯を砕かれたそれと引き換えに、勢いをわずかになくして、本来の狙い、その右腕の肩口で。


 どろりと血を流す裂かれた口。どろりと血走った獣眼。


 獣そのもののような相貌の男が本快を遂げ、無防備に止まったこの我を見上げて、凶笑(わら)う。


 ――ぞわり。


「ぐヒハはアアァァッ……! ようひゃふゥゥッ……! つはまえェェッ……! ひゃアァァァッッッ!」


 ぶぢぃぃぃぃぃっっ!


「い、いぎぃぃゃああああああぁぁぁぁっっ!?」


 直後。


 反射的に引き抜いた右手の外側。それでも間に合わず、想像を絶する痛みが、熱がこの我を襲う。


 ぐち。にちゃ。ばき。ごくっ。


「ふゥゥゥしゃあアァァァッッ……!」


 この我の指が引き、喰い千切、血と肉と骨が無惨に咀嚼され、飲み込まれ、そして。


「がおああああアアアァァァァァァッッッ!」


「き、きぎゃああああああああああああぁぁぁぁぁぁっ!?」


 咄嗟にかばった両手のひら。


 間髪入れずに打ち上げられた男の暴虐の左拳がなすすべなく叫ぶこの我を吹き飛ばした。


 たったいま喪失した右の指二本から、いまもズキズキと痛む鮮血の軌跡をボタボタと宙に撒き散らしながら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ