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四天王最弱の闇の貴公子に転生した俺は器用貧乏を返上し、無限の手札と敵専用チート級最強最悪スキルで、高笑いと共に全てを蹂躙し屈服させ覇道を征く!  作者: ミオニチ
第1部 〈そして俺は、勇者と魔王を手に入れる〉編

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23/94

23、新たなるチート級最強最悪スキルの発動! ふははは! これで終わりだ! 現魔王デスニア! 

本日3話目。




 静寂の謁見の間。


 俺はゆらり、と右手を正面へとかざす。


 ――先ほどの少女魔王デスニアの攻撃を受け、プレイヤーと一体化したこの俺の精神が生死をかけた戦いの痛苦に耐えうるものだとわかったと同時に、もう一つわかったことがある。


 それは、ゲームとは異なるダメージ計算。


 俺は魔王デスニアのスキル〈セブンデモンズ・カルニバル〉が発動したあのとき、直感的にこのスキルで俺は絶命すると確信した。


 だが、本来敵役である俺よりも遥かに劣る体力値しか持たないプレイヤー側の勇者アリューシャたちですら運がよければ助かる程度の威力しか持たないならば、それを七連続で受けたところで大ダメージではあったとしても絶命には程遠いはず。


 ――考えられるのは、一つ。この世界のダメージ計算の法則はゲームとは全く異なるということ。


 まあ、あらためて考えてみればうなずける。


 つまりは先ほどこの魔王デスニアとの決戦に向けてスキルリセットするために聖なる女神像(セーブポイント)に触れた際にスキルポイントが新たに増えていたことで、俺が気づいたゲームとは異なる戦闘勝利条件と同じことだ。


 厳密に絶対的なルールとバランスで管理されたゲームとは違い、それが働かない実戦においては、何十回何百回と斬りつけ、あるいは魔法を放たなければならないほどの威力や能力直の差は現実的ではないということだろう。


「だから……! あたしが……! ここで……止め……!」


 ……ん? 待てよ? ということは、あのときの少女勇者アリューシャの一発逆転を可能とするパッシブスキル〈最後の希望〉を乗せた一撃をもしあのとき俺がくらっていたら……!?


 ……い、いや! と、とにかくならば、この一撃で十分に足りるはず!


「ふははは! さあ! 現魔王デスニア! この俺が放つ冥府の極炎に永久に焼き尽くされるがいい! これで終わりだ! アビスフレア!」


 そして大量の魔力と引き換えに発動した切り札。


 つまりは新たなチート級最強最悪スキルにより、俺の右手のひらの先――小さな黒点が生成される。


「……何じゃ? それは? アビス……ふれあ? 名前はやや似ているが、勇者アリューシャたちを倒したあの紫炎のスキルとは全く違、う……!? い、いや、ま、まさかっ!?」


 ――そう。さすがは俺を除く魔族の頂点。魔王デスニア。正解だ。


 このアビスフレアは、その名前の冠するとおり、勇者アリューシャたちを蹂躙したあのアビスフレイムと同種同系統のスキル。


「な、く……!?」


 その小さな黒点が内包する怖ろしいほどの膨大な魔力に気圧された少女魔王が玉座を背に一歩後ずさる。


 ――大きな違いとしては、アビスフレイムが冥府の闇の紫炎を垂れ流して言わば全てを焼き払うスキルなのに対して、このアビスフレアは、全てをその黒点に凝縮し内包する。


 そう。魔王デスニア(おまえ)を蹂躙し、屈服させ、その精神を燃やし尽くすに十分な威力(ちから)を。


「くっ、あっ……!? こ、この我を害する不遜不快なる力を全て退けよっ! ダークカーテン!」


 焦りに怯える少女魔王がたまらずそのスキルの名を叫ぶと、小さな体を守護するように薄黒い闇の膜が覆い尽くす。


 ――なるほど。敵専用スキル〈ダークカーテン〉。確か火水土風属性の攻撃とスキル、そして魔法の威力を半減させ、さらにダメージに応じて魔力に還元して吸収する闇の膜を発生させる、だったか?


「くく。残念ながら不正解だ。デスニア」


 ――そう。アビスフレアは同種同系統のアビスフレイムと同じく、その名前と見ために反し、火の属性を持たない()()()なのだから。


「な……何じゃとっ!? い、いや! ふ、ふん! その手には乗らぬぞ! さあ! さっさと、その禁忌から得た貴様自慢の黒点をこの我に向けて放つがいい! この我を覆うこの強固なる闇の防御膜を貫けるのならな!」


「ああ。それも不正解だ。デスニア」


「な、にっ……!?」


「さもこれからおまえに向けて撃ち放つように、これ見よがしにしておいて悪いな。だが俺もゲーム中でしか見たことがなく、使ってみるまで詳しく知らなかったが、どうも黒点(これ)はこうするものらしい」


 そして俺は、宣言と共に右手のひらの中でその黒点を()()()()


「もう一度言う! ふはははは! これで終わりだ! 現魔王デスニア! 発動せよ! アビスフレア!」


「あ、え、あっ……!?」


 そして、手の中で握り潰された黒点が消失。直後、魔王デスニアのその小さく華奢な体の胸もとへと吸着するように転移出現し――


「きぃぃぃゃああああああああああああぁぁぁぁぁぁっ!? いぃぃやあああああぁぁぁっっ!?」


 ――無意味に覆った闇の防御膜を素通りし、冥府の紫の極炎に巻かれた魔王デスニアの少女然とした甲高い悲鳴が謁見の間に響き渡った。

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