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四天王最弱の闇の貴公子に転生した俺は器用貧乏を返上し、無限の手札と敵専用チート級最強最悪スキルで、高笑いと共に全てを蹂躙し屈服させ覇道を征く!  作者: ミオニチ
第1部 〈そして俺は、勇者と魔王を手に入れる〉編

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18/94

18、『跪け』少女魔王の威圧と、意外すぎる提案。

本日4話目。




「では――――玉座を」


 その俺の発言の意味に列席者たちが気がつき、今度こそ静寂が破られ、辺りがざわめきに包まれるよりも前に。


 俺はバサリと夜の闇を写した片側留めの藍色のマントを翻し、玉座に向けて高笑いとともに、まっすぐに指を突きつける。


「ふはははは! 現魔王デスニア! 貴様がその小さな尻で磨き上げたその分不相応なる玉座! いますぐこの俺に明け渡してもらおう!」


 ――そして、今度こそ静寂が破られる。


「ききき、貴様ぁっ!」


「あハぁ……!」


「……………………!」


 激昂する四天王元筆頭、暴魔将軍バーオネラル。


 ぐりん、と不気味にその片側ずつが髑髏と道化の仮面を傾ける死霊軍師パペネクタ。


 無言で臨戦態勢を整える闇ニンジャマスターのイクチノ。


「「反逆者ガっ! 殺シテヤルっ!」」


 怒号を上げ、色めき立つ列席する魔族と魔物たち。


『――(ひざまず)け』


「「「がぁぁっ!?」」」


 ――その全てがただその一言だけで、床に強制的に膝をつかせられる。


 いまだ玉座に座り、つまらなそうに頬杖をついたままの少女魔王デスニアが放った、ただ一言で。


 ――魔王専用スキル〈魔王の威圧〉。


 ゲーム中においては、戦闘開始と同時に確定行動として放つスキル。


 勇者たちが一定以下の能力値しか持たない場合、確定で永続スタンさせられ、一切何もできずに少女魔王デスニアに嬲り殺しの返り討ちに遭う、プレイヤー間での通称、足切りスキルだ。


 ゲーム中においては、専ら低レベル縛りクリアを目指す場合の最大の障害と見なされる程度の、どちらかと言えばストーリー上の最後のボスである少女魔王デスニアとの戦闘開始時の儀式めいたスキルにすぎない。


 どころか、最終的には能力値を満たせば一ターン確定で相手に無駄行動をさせられるボーナススキルだ。


 ――だが、明らかにその足切りラインよりも高い能力値をもっているはずの他の四天王や列席する魔族や魔物たちにまで効果があるということは……おそらくこの世界において、あるいはゲーム中でも俺が知らないだけで、あのスキルには同族……いや、同陣営特効でもあるということだろう。


 もっと言うならば、おそらくこの世界において、あのスキルこそがあの少女魔王デスニアが絶対者として魔族と魔物の頂点に立っている理由なのではないだろうか。


 玉座に座す少女魔王デスニアの、その絶対零度の紫の瞳がつまらなさそうに辺りを見回してから――いまだ何の影響もなく立ったままの俺を見て止まり、真ん丸に見開かれる。


「……これは、正直言って、驚いた。貴様どうやら、この我の前に立つ資格はあるようじゃ」


「くく。これは異なことを言うものだ。現魔王デスニア。玉座を狙うこの俺がまさか跪かせたい相手よりも劣る道理があるとでも?」


 その俺の言葉に心底ハッとしたように、さらに紫の瞳を瞬かせる少女魔王。


「き、貴様ぁ……! ジュドっ……!」


 床に跪く暴魔将軍(脳筋馬鹿)が苦しそうに、呻くように怨嗟の声を上げる中。


 それが全く耳に入っていないかのように、玉座の少女魔王デスニアは何やら紫の瞳を忙しなく泳がせ、何度か落ち着きなく首を動かし、そしてやがて意を決したようにその形の良い唇を開く。


「……の、のう? どうじゃ? ジュド。この我の王配で手を打たぬか?」


 その雪白の頬を朱に染め、暴虐の魔王らしからぬ上目遣いに小さな指をもじもじと胸の前で絡め、おずおずと口に出された少女然としたそれは――あまりにも意外すぎる魔王デスニアからの俺への求婚の言葉(プロポーズ)だった。

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