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邪楽 ─日の國の鬼神─  作者: 明庵 心架
第二章 一族
7/29

7 術



 解散したのち呑心てんしんはと言うと奏香呪術を見に、屋根の上から神力修を観察していた。奏香呪術は、お香(たきもの)を4ヵ所へ置き、陣をひき特定のじゃを引き寄せることができる呪術だ。お香(たきもの)にはそれぞれの香りがあり、効果も違う。梅花は怨念・霊魂。荷葉は屍。菊花は慰霊。落葉は欲霊。侍従は邪鬼。黒方は鬼を招く。そして今この香りは──



「お!この香りは梅花か!ようは怨念だけではなく、霊魂も引き寄せるつもりだ。術も綺麗にできている。お子様な神力修にしては上出来だ。こいつらの師範はよっぽど使えるやつなんだな。」



 呑心てんしんは感心していた。有名賛家の神力者とて必ずや、すごいとは限らないからだ。



「そろそろおいとましようかな。」



 呑心てんしんは帰ろうと屋根から下りようとした、その時─



「へ?」



 なんと足を滑らせ屋根から落ちてしまったのだ。



「いてて…。」


(この(生け贄)は体術を学んだことがないのか。久しぶりに尻から盛大に落ちてしまった!)



 前世の子供の時以来、屋根から落ちたことに呑心てんしんは大笑いした。




「何を笑ってるの。相変わらず気味が悪い。」



 声が聞こえた方を向くと、豪華な飾り物を身に付け、2人の侍女を連れた華やかな衣装をまとっている女性がいた。



(誰だ?この女は。俺をひどく睨んでいるが。)


「そこの無能。お嬢様が通られるのよ。早く退きなさい。」



 1人の侍女が言う。俺は即座に立ち上がり、両手を腹の前で組み浅く礼をした。女性は俺の前を通りすぎる際、ちらりと見ては「ふんっ!」と言い歩いていった。



「なんだ?あの態度は。お嬢様ってことは、まさか……藍冀家の姫君か!」



 呑心てんしんは頷きながら先ほどの態度に納得する。



「まぁいい。怨念を引き寄せる術もできている。夜まで整理がてら、ゆっくり休むとするか。調べたいこともあるし。」



 そうして空き部屋へと向かった。






 だがその様子を遠くから見ているものがいた。藍冀公子だ。



藍冀魁杜らんきかいと…!覚えてろよ…!」




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