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邪楽 ─日の國の鬼神─  作者: 明庵 心架
第三章 前世と夢
21/29

21 天雲霞无


 冀魄空神きはくくうしんの本部【天雲霞无てんうんかん】は、"空に一番近い場所"ということで有名な領土。その名の通り、天雲霞无てんうんかんは山の頂上に大きな屋敷が立っており、麓には大きな街がある。また天雲霞无てんうんかんは北に位置しており寒く、息を吐くと白い霧が出てくる。




 ◇◇◇



 白行はくゆきが右手にある指輪を触った。すると、指輪から緑の光が出てきては白行はくゆき呑心てんしんの体をグルグルと回っている。動きがおさまったと思うと、光は止まったまま浮き、だんだん大きく何かの形・物体へと変化していくではないか。緑の光から現れたのは"亀"のような形をした大きな生き物。見上げる呑心てんしんを抱えたまま、白行(はくゆき)は亀の固い甲羅に乗り「飛行」と言った。



「この亀のような形をした生き物は、私の守護神【玄武】だ。いつもは蛇のような形をした生き物と一緒にいる。」


「…守護神…。初めて見た…。」



 呑心てんしんは玄武をじっと見つめながら言った。


 "守護神"とは有名賛家(五大神家)の宗主が代々後継される際に、一緒に引き継がれるのだ。



「怖いか?」



 玄武をまじまじと見る呑心てんしん白行はくゆきは問いかけた。


 呑心てんしん白行はくゆきの胸元の襟を「ぎゅっ」と握り首を降る。そして、白行はくゆきの顔を見て言った。



「…かっこいい…!」



 その答えに白行はくゆきは微笑む。すると、一人の従者が感心しながら声をだした。



「子供なのに怖がらないのはすごいですねぇ…。」



 この従者も空を飛ぶ亀に初めは驚いたらしい。誰しも"亀は空を飛びます"なんて考えたことはないだろう。だが守護神だ。空を飛ぶことはもちろん、主が術をかけて飛ぶこともできる。いわゆる式神でもあるのだ。




 玄武は高く高く飛んだ。空へ行くと周りは霧だらけでどこにいるかも分からない。下は一面真っ白でまるで別世界にいるようだ。横には白鷺の群れが飛んでいる。優しい雪にあたりながらも前を向いて仲間と共に飛んでいた。その目は全てを見透かしているようだと呑心てんしんは感じる。




 しばらく飛行しているときだった。突然、霧が晴れ、眩しい光が差し込んだ。呑心てんしんは思わず目をつぶる。そして光が徐々におさまり、目を開けたさきには太陽が差し込む青い空が見えた。そこには鳥もたくさん飛んでおり、街の中央には高い山。その山頂には大きな屋敷、麓に広がる街が現れたのだ。



「ここが天雲霞无てんうんかんだよ。ようこそ、呑心てんしん。」





【ちょこっと知識】


◇それぞれの宗主の守護神◇



きた冀魄空神きはくくうしん:【玄武《亀》】

黒色の宝石がついた指輪。


ひがし㯥舞月神(そうぶげっしん):【青龍《龍》】

青色の宝石がついた指輪。


みなみ楠堪緑神なんたんりょくしん:【朱雀《鳳凰》】

赤色の宝石がついた指輪。


西にし瑮蘊海神りつうんかいしん:【白虎《虎》】

白色の宝石がついた指輪。



ちゅう煌極璝太神こうごくかいたいしん:【黄竜《麒麟》】

黄色の宝石がついた指輪。



これは神様からのご加護みたいなもの。宗主が交代する時に引き継がれる。守護神を呼び出す際は、右手の人差し指につけている指輪の宝石に触れる。



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