16 鬼神の助け
────止まれ。
近くで聞こえた声により、鬼は大剣を持ち上げたまま止まった。廉はなかなか来ない攻撃に不思議と思い、目を少し開けた。そこには、暗くて見えづらいが灰色の衣を来ており、髪は長く、185cmくらいの何かの仮面をつけた男が立っていた。
「…誰…だ…?」
「よく頑張ったな。あとはまかせろ。」
仮面を外したながら言った男。一見、他の神力者が助けに来てくれたと思うが、その姿は少し違う。黒い衣、おでこに角が2本と少しだけ牙が生え、赤い目には猫のような瞳孔が入っている。誰かも分からない。でもどこか安心する。そう感じた廉は目を閉じ眠った。
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「眠ったか。今はしっかり休め、お子様達。」
その声の持ち主はなんと鬼神の姿になった呑心だったのだ。呑心は向こう側で倒れていた力を横抱きし、廉の隣に座らせ、2人の頭を撫でながら言った。
「俺の正体がバレるか分からないが、若い2人がこんなにも戦ってくれたんだ。鬼のことは俺が何とかしよう。」
生鬼軍師の鬼は体を無理矢理動かそうと、力を出して腕に血管が浮き出でいる。
「動くわけないだろ?俺が命令したんだから。」
鬼は今にも攻撃してきそうなほどの勢いで、ただ唸るだけ。
「俺が相手をしてやろう。」
呑心は「ふっ」と笑い、言った。
───動け。




