第六話 約束のヒーローショー序章➁
どうも〜(笑)ペンネーム ヒーローオタです。
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ヒーローショーが始まる1時間前に到着した。
『ガングロ戦隊クロギャルジャー』のヒーローショーの会場は遊園地。
親子連ればっかりで1人で来た僕は浮いて気まずかった。
だが、好きな人がヒーローショーのお姉さんをしているヒーローショーが観ることができることがとても嬉しいので、1人で来たというマイナスな要素もハッピーな気分で全部プラスになる気がした。
早く来たので、予定時刻10時半で焦らないようにいつもヒーローショーを観に行くときのルーティンで、トイレで用を足した。
トイレから外に出ると、なんと飯野 尋さんがいた。
飯野さんは噴水前で台本のチェックをしていた。
僕は飯野さんの邪魔にならないようにそっと立ち去ろうした。
だが、飯野さんは気づいて、
「拓さんじゃないですかー!おはようございます。」と笑顔で僕に呼びかけた。
·
····そんなに忙しくても、笑顔で対応してくれる飯野さんが好き〜!!と心の中で僕は叫んだ。
現実では、
「飯野さん、おはよう。飯野さんの台本確認の邪魔にならないようにそっと立ち去ろうとしたんだけど、気づかれちゃった。ごめん。」と冷静に対応していた。
飯野さんは、
「気にしないでくたさい。台本は本当はとっくに全部覚えていたんです。でも···今日は拓さんをヒーローショーに呼んだ手前、ミスできないなって勝手に緊張していたんです。でも拓さんを見ていたら元気が出て頑張れそうな気がしたので大丈夫です。客席で応援してくださいね。」と晴れやかに笑った。
そんな飯野さんに、「うん、応援するよ。」とだけ言った。
モテる男とかならこんなとき、つらつらと言葉が出るのだろう。
だか、僕は冴えないオタクだから照れてそれしか言葉にできなかった。
飯野さんはひと言でも嬉しそうに見えた。
飯野さんは、
「ありがとうございます。あっ、そろそろヒーローショーのリハーサルがあるので行きますね。また後で会いましょう!あと拓さん、ヒーローショーが終わった後で話したいことがあるので12時になったらこの噴水前で会えませんか?」と言ったとき照れた表情だった。
僕は何があるのだろうと妄想を膨らませつつ、
「わ、わかった。12時にこの噴水前で待ち合わせをしよう。」と動揺を隠せていなかった。
その後、お互い手を振っていったん別れた。
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