第五十七話 映画後
映画が終わった。
「拓さん、この後今日観た『ゾンビ村』について語りたいので私の車でドライブしませんか?」
「いいよ。」
映画館から出て飯野さんの車でドライブが始まった。
「拓さん、どうでした?」
「面白かったよ。まさか飯野さんが出演しているとは思わなかった。」
「サプライズです。私の登場シーンで拓さんが凄い驚いていたので何か嬉しかったです。」
「そりゃね····」
「どのシーンが1番良かったですか?」
「飯野さん演じる主人公の姉が主人公(♀)をかばってゾンビに噛まれるシーンかな。あそこは感動したな。」
「そこはいいシーンですよね。あそこのシーンは苦労したので拓さんにそう言われて嬉しいです。」
「飯野さん、学園祭で見たときよりも演技力が上がってたね。素人の僕でもわかるほどだったよ。」
「事務所のレッスンで鍛えられているのでその成果ですかね。」
「そうか〜」
「まだまだアクション女優には程遠いですけど、なれる可能性は前よりも上がっているので頑張ります。」
「頑張れ。」
「はい!」
〈グー〉
「ごめん、いい歳こいて腹が鳴っちゃった。」
「何処かで何か食べますか?」
「気温が低いから温かいものが食べたいな。」
「ラーメンとかどうですか?」
「いいね。近くに美味しいラーメン屋があるからそこはどう?」
「いいですね。私運転しているのでナビしてくれませんか。」
「わかった。まぁここを直進すれば見えるからナビする必要ないけどね。」
「そう何ですか····あっ、本当だ!ありましたね。」
「でしょ!」
「行きますか〜」
その後車を駐車場に停めてラーメン屋に入った。
僕は味噌ラーメン、飯野さんは担々麺を食べた。
「美味しかったですね。」
「そうだね。寒い日のラーメンは格別だね。」
「そうですね~」
「まぁ満腹になったし帰ろうか。」
「そうですか、じゃあ家まで送りますよ。」
「ありがとう。」
飯野さんに家に送ってもらい、昼過ぎに家に着いた。
「今日は楽しかったよありがとう、じゃあね。」
「はい、また何か誘いますね。」
車が遠くに見えなくなるまで見送った。
家に入ると鈴木君がまだいた。
「たっくんおかえり。」
「ただいま鈴木君、まだいたんだね。」
「そりゃ彼女と別れて暇だし、仕事も休みだからね。」
「休みはいつまでなの?」
「3日かな。だからそれまで泊めてよ。」
「実家は帰らないの?」
「両親が早く結婚しろ、結婚しろ···うるさくて嫌なんだよね。だから泊めてよ。」
「まぁ僕も同じ理由で帰っていないからいいよ。」
「ありがとう。じゃあ家にいても暇だから明日何処かに遊びに行こうよ。」
「いいよ、何処行く?」
「初詣がまだだから神社に行きたいな。あと久しぶりにカラオケに行きたいな。」
「いいよ。」
「ありがとう。凄い楽しみだよ。」
「それは良かった。そういえば話は変わるけど、鈴木君は昼食は食べた?」
「昨日の残り物を食べたよ。」
「そうか、何か僕だけ外食してごめん。」
「いいよ全然。デート楽しかった?」
「デートではないけど楽しかったよ。」
「誤魔化さないでいいのに〜そんなちゃんとした格好でデートじゃなかったら、詐欺だよ。」
「詐欺ではないけどまぁいいや。夕飯は一緒に外食しに行こうよ。」
「外食は面倒くさいからデパートで適当に材料を買って夕食でいいよ。」
「いいの?」
「うん、家の方が好きな番組を視聴しながら食べれるし、楽だから。」
「そうか、じゃあ何が食べたい?」
「寒いから鍋料理かな。」
「何鍋にするの?最近色々な種類の鍋つゆが売っているけど。」
「キムチ鍋と豆乳鍋が食べたい。」
「お店にあるような区切られた鍋のやつないから小鍋で2つ作る感じでいい?」
「いいよ。」
「じゃあ買い出しに行こうか。」
「酒も抜けたから僕の車で行こうか。」
「少し不安だから念のためもう1時間経ったら行こうか。」
「わかった。」
それから1時間後。
「たっくん、行くよ。」
「うん。」
デパートで鍋の材料と酒をたくさん買って家に帰った。
家に帰ったら夕食の準備を始めた。
僕も鈴木君も独身歴が長いため、すぐに準備が終わった。
その後鍋を食べたり酒を呑んだりして楽しんだ。




