27話(忘れていた)
襲撃があった夜、台湾各地では今日あった軍港攻撃について大々的にニュースで取り上げていた。
ーノアノフ艦内、休憩スペースー
「まさか、台湾に来てもなおcocから攻撃を受けるとは思わなかったすよ・・・」
「サブロウも大変だったな。まさか俺たち東京からつけられてたんじゃないのか?」
「う〜ん、わかんないっすね・・・ですけど敵は砲台を集中的に狙っていて、戦機格納庫には目もくれなかったぽいすからね」
俺たちは台湾のニュースを見ながら、今日あった出来事を推測を含め話していた。
すると突然ドアが開いた。そこから、3人の見慣れぬ人たちが入ってくる。
「ん?先客がいたのか。突然すまない。」
誰だろう?この船では見慣れぬ顔だ。俺はこれでもこの船に乗っている人たちは一応把握していたつもりだったのだが、まだ知らない顔がいたとは驚きであった。
ところが、サブロウが驚いた声を上げる。
「ま、まさか!!あの台湾軍のエース・・・チェン・フォンさんじゃないっすか!?」
「サブロウ知っているのか?」
「も、もちろんっすよ!僕こう見ても、世界の軍人には詳しい方でして・・・」
そこからはサブロウの軍人知識が炸裂した。
・・・
「ま、まぁ、そこの君が言ってくれた通りだ」
チェンさんは少し恥ずかしそうにしながらも、自分の経歴について話してくれた。
サブロウの話を加えて聞くと、どうやらすごい方のようで、台湾Unity軍の階級では、二佐。昔はWPCの本部に勤めていたとのこと。
前回台湾の街にcocが攻撃を起こそうとした事件があったというのだが、そこでは台湾空軍の指揮をとり、事前に攻撃を阻止したという逸話があるらしい。
そしてそこからは、その勇姿を讃えられ、台湾でcocと一番近い、(琉球基地)で特殊部隊長を務める事になったらしい。
と、いろいろ話してもらっていたのだが、俺はある事に気が付く。
『マリーがいない』
いつからいなくなってた?なんで今まで気がつかなかった?そう思いつつも、俺は記憶を探る。
すると・・・
「確か戦闘の時・・・」
俺は思わず呟いた。
「ん?どうしたんすか?」
「あ、ああいや!なんでもない」
サブロウが気づいたが、誤魔化しつつ、マリーがどこへ行ったのか考える。
しかし、彼女のことだ、どうせよからぬことをしているに違いない。関わらない方が良いと思いつつも心のどこかで彼女を気にしていた。
「あ、俺ちょっと外へ散歩してくるよ」
「え?今からっすか?今10時ぐらいっすけど大丈夫っすか?」
「俺は子供じゃねーっての!」
そう言いつつ、俺は外へ出る。
ーーー
今の季節は秋。東京の夜は冷えてくる頃だったが、この台湾は日本より下に位置しているせいかまだ暑い。良かれと思って着た長袖が鬱陶しく感じる。
まだ外では今日の襲撃の後片付けをしている人が大勢いた。心の中でご苦労様です。と言い夜の軍港を散歩する。
マリーに会えたらいいな。程度の気持ちで外へ出たから特にすることもなく、今も働いている人たちに申し訳なくなり早々に帰ろうと思ったその時であった。
ピキッ!!
数日前の時と同じ頭痛だ。
今回は前のほど強くは感じなかったが、これを感じるということはプラズマ使用者が近くにいるということだ。
そうマリーが近くにいるかもしれない!
そう思い、(電脳波)を感じた方向へと言ってみる。
すると、そこには古びた倉庫が。
扉が開いており、中へ入ってみると・・・
なんとそこには、俺のR型機によく似た戦機がいた。
その戦機の上には人影がおり・・・




