17話(一騎討ち)
私は急いでこの新型機、(p-05-c)を起動した。いつも通り整備士やオペレーターがついているわけではないため少し起動するのに手こずった。
「ふぅ、プラズマ接続を自分で行うにはこんな難しいなんてね・・・」
いつもならオペレーターが設定してくれていたプラズマ接続であるが、いざ自分自身でやるとその難しさに驚いた。だが、今は緊急時。この時の私に感謝という二文字は思い浮かぶ暇すらなかった・・・
「えっと・・・武器は腰のデュアルバレッドの二丁で、弾数は一マガジンのみか・・・キツイわね。とりあえずここから動くしかないわね」
ほぼ丸腰装備であるが、ここから出ないことには話が進まない。そう思い勢いよく格納庫から出た途端に周りの固定砲台や戦車などから集中砲火を受ける。
「くっ!仕方ない・・・」
仕方ないと割り切り、素早くデュアルバレッドを装備する。いくら戦機の装甲であっても数を食らえばタダでは済まない。私は落ち着いて丁寧に一個づつ砲台を破壊していく。
「射撃の精度は伊達じゃないのよ!」
なんとか肩がついたと思ったら、モニターに反応が。それはよく見たことがあるシグナルであった。
「アンドリュー、あなたが相手なのね」
そのシグナルは、いつも模擬戦や戦場で共に戦った、アンドリューのg型機のものであった。
「マリィーー!お前とはいつかこうやって一騎討ちしてみたかったんだよぉーーーーー!!」
ビッグダガーを装備して特攻してくるアンドリューであったが、彼は単細胞な戦略をしがちであるが、戦いにおいては案外考えるタイプである。ただ単に切り掛かってくるのではないと察した私は迷わずに地面に向かって銃弾を打つ。アンドリュー機の前には砂煙が高る。
「チィ!!!逃げんじゃねーーー!!」
そう言いつつも建物などの遮蔽物を盾に接近してくる。私も銃弾が少なく無闇に打つことができない。その時チャンスが訪れた。壁から壁に飛び移るときに姿勢を崩したのだ!私はここだ。と思い最後の銃弾を撃つ。だがこれは罠であった。アンドリューは素早くビックダガーを横に構え、防御の構えを取る。私の放った銃弾は見事に弾かれ、私は最後の攻撃手段を失ったと同時に彼はここぞという勢いで飛びかかってくる。
「油断したなぁ!お前らしくねぇなぁーーっ!」
まずい。このままではやられる。そう思った私は迷わずプラズマのリンク率を上げた。
「プラズマ接続、15%っ!!!」
そうして間一髪なところで攻撃を避けることができた。
「今のを避けるのかっ!??」
どうやらアンドリューは動揺している。その隙に頭部に蹴りを入れる。彼の機体は勢いよく地面に倒れ、そして持っていたビッグダガーが落ちた。その落ちていたビッグダガーを拾おうとした時、脳内に激しい痛みが走った。
「グゥウゥゥ・・・!!痛いっ・・・!」
今回とっさにプラズマ接続をしたのは初めてであったため、脳に相当の負荷がかかったようである。
「ハァハァハァ・・・これだけでも・・・取らなきゃ」
私は薄れそうな意識の中なんとかビッグダガーを手にした。頭にはなんとかここから逃げ出すという強い意志があったためなんとか意識を保つことができた。そして先に進もうとした時、モニターに急接近する機体が反応した。
それはベスター中尉が乗るg型機であった。




