袖ヶ浦ブロントサウルス
宜しく!
袖ヶ浦ブロントサウルスは、野球の天才だ。何しろ、ひとたびバッター・ボックスに立てば、それがあまりに巨体である事から、ボックスに立つブロントサウルスの身體はといえば、バッター・ボックスを覆い尽くすだけでは飽き足らず、キャッチャーや審判の前面は勿論の事、それどころか、反対の利き手用のボックス、いやいやもっと、反対側の塁側の選手控え用のベンチのさらに向こうまで自らの身體で覆ってしまうのである。つまりは、投手が投げた球は、何をどうやっても何処に投げても袖ヶ浦ブロントサウルスの身體にあたってしまうので、百%、デッド・ボールの反則を取られてしまうのである。かくして、百%、デッド・ボールを受けて百%一塁に出塁出来る袖ヶ浦ブロントサウルスなのであった。そして、である。一塁に進み出た袖ヶ浦ブロントサウルスは、であるが、その長身を活かして、一塁ベースを踏みながら、その脚を離さずに二塁ベースを踏めるのである。てで、あるからして、袖ヶ浦ブロントサウルスは、百%二塁に進塁出来るという訳である。同様にすれば、おわかりだと思うけれど、ホーム・スチールまで無傷のままに決める事となり、百%の確率で点数が入れられるのである。袖ヶ浦ブロントサウルスは、バッター・ボックスに入っただけで百%ホーム・ベースを踏んで得点出来るのだ。また、守備につくのなら、ピッチャーを受け持つのである。何しろ、その首を伸ばせば、ピッチャー・マウンドから、キャッチャーの遥か後方、バックネットのさらに向こうまでボールを届かせられるのだから、口に咥えて投げた球は口から離さずともキャッチャーに届いてしまい、百%バッターは打てないのである。かくして、袖ヶ浦ブロントサウルスをメンバーに抱えたチームは百%勝利を約束されるのである。そう。袖ヶ浦ブロントサウルスは、野球の天才なのである。
御読み頂きまして、誠に有難う御座いました!まだまだ書きます!宜しく!