2022.7.13 馬を飼う
この文書は夢の記録です。実際に見たことではありますが、実際に起こったことではありません。実在する人物、団体、出来事等とは一切関係がありません。
馬が逃げてしまった。必死で追いかけるが、さすが馬、どんどん距離を離していく。そのまま車道へ飛び出してしまったので、俺は走るのをあきらめ、冷や冷やしながら見守る。幸い車は来なかった。
俺は馬の名を呼ぶ。
「むにゃむにゃ」
クリスティーナだか、ナスターシャだか、大体そんな感じの六文字くらいある女性らしい横文字の名前だった。
彼女の姿を見失ってしまう。俺は通り道にあった牧場に入り、そこで横たわっていた数匹の犬達にテレパシーを送る。
「馬がどっちに行ったか見なかったか?」
しかし犬に言葉が通じるはずはない。返答は無い。
「力になれなくて悪いね」
「いや、いいんだ。どうもありがとう」
牧場を越えてしばらく歩くと、群集行きかう都会の雑踏のど真ん中に、アパートの四畳半の俺の部屋。カーテンが半分外れかかって、中が丸見えになっている。これは恥ずかしい。
俺は外から枠を乗り越えベランダへ侵入する。はたから見れば不審者だが、俺の部屋なので問題無い。俺は何故か窓の外側からカーテンを付け直す。ふう、これで大丈夫。
馬が自分で戻ってきた!なんだおまえ、腹が減ってたのか。馬に催促され、俺はハンバーガーショップに入店。馬を連れて入ることを咎められるかと思ったが、見ると犬を連れて入店している客もいる。なら馬も問題無いだろう。
「みそ汁下さい」
注文すると、店員は戸惑った。ここはアメリカ。当然英語で注文しなければならない。なんとかスープ…。味噌って豆を発酵させたやつ?なんとか…ビーン…スープ…。一緒に居た母や姉と相談していると、その会話の中のみそ汁という単語を聞き取ったのか、白人か黒人の店員はみそ汁を差し出した。なんだ、ミソシルで通じたのか。俺はみそ汁を受け取った。
みそ汁と言う語に馬も反応し、ひどくよだれを垂らす。うわっ、床が汚れるだろ!迷惑だからみそ汁が出てくるまでの間、店の外で待ってるね。外に出ると、改札の向こうに親父の姿。えっ、一人で先に帰るの?俺ら家族だろ?薄情じゃない?