2022.9.1 踊る学者先生
この文書は夢の記録です。実際に見たことではありますが、実際に起こったことではありません。実在する人物、団体、出来事等とは一切関係がありません。
「水戸市の人口は五万人。彼らは皆、水戸黄門の化身なのです」
教鞭を振り回し、学者先生は確かに水戸黄門と言ったはずなのだが、俺はそれを水戸納豆と認識する。
「人々の一人一人が、納豆の一粒一粒なのです」
学者先生も何食わぬ顔で水戸納豆と言ったというふうに話を続ける。
「豆が人と成るその奢りに神々は怒り、人類は死ぬまで老い続ける呪いを受けたのです」
水戸市民以外とばっちりじゃない?水戸納豆が発明されるまで人類老いなかったの?これ何の講義?
ふっ、と、背景がホワイトアウトする。二人組の男がほっかむりに半被、下半身はふんどしの出で立ちで、両手の親指を立て、パリピのように踊りながら近付いてくる。そのうち一人は学者先生だ。あんた絶対学者じゃないだろ。勝手に教壇に立つなよ。
"――ホレ オラたち踊りが止まらねえ ピーヒャラ ピーヒャラ ピピピャッピャ
何か食わせておくんなし ピーヒャラ ピーピー ピャッピャラピャ
しし肉食わせておくんなし ピーヒャラ ピーヒャラ ピピピャッピャ
ほんだら拳骨食わせたる ピーピー ドンドン ピピ ドンドン――"
夢の中なのになんて整合性の取れた歌詞だ。ここで目覚めたので半分目覚めた状態で歌詞を考えたのかもしれない。