キャラクリエイト
「さて、キャラクターを作らないとな」
「お前の事だしまた女キャラとか作りそうだな」
「いや、流石に今回は男にするけど」
とそう呟き透はゲームへとログインする準備を始めた。
そんな透から視線を外すとテトラは部屋の入口で足を止めて
透に行き先を告げる。
「書店行ってくる」
「行ってらー」
そんな軽い会話を交わしたのちに透はそのままゲームへと
ログインするのだった。
次に視界が開けると、そこは透の部屋ではなくたくさんの本に囲まれた
図書館のような場所だった。
そして透が前を向くとそこには紅茶を片手に本に読みふけっている
司書らしき女性が座っていた。
透が近づくと女性はパタンと本を閉じて透へと向き直った。
「来たか、新たなるイクス」
「イクス、って何ですか?」
「今から君が降り立つ世界での君達プレイヤーの名称だ」
「はあ、なるほど」
「私は、管理型AIシステムで名前はユグドラシルという」
「管理型AI!?」
「驚くのも無理はないだろうな、私を含めこの世界の住人や魔物には
みな自分なりの自我がある」
「つまりは、学習型AIってところか」
「まあ、そんな所だ、では今から貴様のアバターを作成してもらおうか」
そう、ユグドラシルが呟くと本棚から数冊の本が宙を舞いそれらは
透の目の前でゆっくりと開いた。
「まずは、所属する国を・・・」
「中立派」
「ふむ、ならば次は使用武器を選べ」
「どんなのがあるんだ?」
「中立派ならば、そうだな・・・・刀、陰陽、無手、大幣だ」
「刀と無手は分かるが陰陽と大幣って?」
「陰陽は契約した神の使いを召喚する者、大幣に関しては神社で
神職の者がつかう武器だ役割としてはサポーターだな」
「なるほど、ちなみに武器って一つまでか?」
「例外はある、無手に関しては小太刀の装備も可能だ」
「小太刀ね、なるほど面白そうだじゃあ俺は小太刀を選ぶぜ」
「そうか、さて最後に職業と種族だが、種族に関しては貴様の運次第だ」
ユグドラシルのそんな言葉と共に透の目の前にウィンドウが出現する。
そこには透が先ほど選んだ武器により選べる職業が表示されていた。
「・・・・なんだ、この種族と職業は」
「・・・どうやら貴様は世界に歓迎されているみたいだな」
「どういう事だ?」
「いずれ分かるかもね、さてでは貴様の冒険に祝福があらんことを」
ユグドラシルのその言葉と共に意識は暗転し気づけば視界に広がるのは
ログアウトしたことをつたえる表示のみだった。
今回はちょっとあまり思いつかなかったですが
次回も頑張って書きたいと思っています。