KIDS IN AMERICA
グランドセフトオート4難しいっつーの!むきーっ!!
「で!?ヤったの!?」
「ばーか。街ん中プラプラしてバイバイしたよ」
「かぁーっ!!つまんねー!!」
奈津美ちゃんとのデートから二日後
今日はタマが遊びに来てます。朝の8時にアポなしで。
家が近いからって迷惑なのよね。お年頃の妹たちもいるし。
「オメーみたいにがっつかねーの!つか、付き合ってねーのにヤるのもなぁ…」
「アクマ、性欲薄いんでないの?インポテンツか?」
タマは、にやけながらタバコに火を点ける。
下ネタ多いんだよ。糞バカが!
ちなみに俺ぁインポじゃねーぞ!アンテナバリ3ぐらいの勢いですわ!
「つーか、オメーは何しに来たんだよ?用事ねぇなら帰れよ。めちゃくちゃ眠いべや!」
「冷てーなぁ。実はな、相談があってよ…」
急に真剣な顔になり俺の目をジッと見つめるタマ
相変わらず目つき悪い奴だな。女子供なら泣き出すんじゃね?
「んだよ?金の話し以外なら聞いてやる」
「その…全然……宿題が終わってねーんだ!!」
「靴下、膝まで上げて立ち去れ」
「意味わかんねーよ!助けておくれよ!お前さん」
布団に潜り込もうとする俺を揺さぶり、時代劇口調で喋るタマ
マジうぜー!
「そんなこと知らんよ!だいたい、俺もやってねーもん!」
「だーかーら!一緒に力を合わせて頑張りましょーよ!残り少ない夏休みをエンジョイするためには今日やるしかねーんだよ!」
だったら1人でやりなさい。俺は夏休み最後の日に1日かけて終わらせる主義なんじゃ!
俺の耳元でワーワー騒ぐタマを無視し、再び眠りに落ちる
あきらめて帰れ!帰って1人でやれや!!
***
「ん……ぬぅ…」
仰向けで寝てる俺の顔前に気配を感じ、ゆっくりと目を開ける
「おはようございます。鉄人さん。」
「紗季…ちゃん……?って紗季ちゃん!?」
何で紗季ちゃんが俺ん家にいるんだ?
夢か?夢オチか?この野郎!!
それなら――
――――モニュ♪
デ、デカい… 柔らかいメロンや!いや!!これは男の夢や!!男の夢は柔らかいんや!!
「きゃぁぁー!」
「ぶべらっ!!」
はい。ビンタされました。薄々感づいてましたよ。夢じゃねーってことに……
つか、ハンパなく痛ぇ!
「紗季!?どうしたの!?」
「ふぇーん!美鈴ちゃん!鉄人さんがぁ」
俺の部屋のドアを勢いよく開け入ってきた美鈴に抱きつく紗季ちゃん
なんで美鈴もいるんだよ?
「アクマ、なにやってんだ?寝ぼけて本棚にダイブでもかましたのか?」
遅れて俺の部屋に入って来たタマが本棚に突っ込んでいる俺を見下ろしながら言う
「イテテテ…目ぇ覚ましたら目の前に紗季ちゃんがいたから夢だと思って……揉んだ…」
「ダッハハハ!バカだ!!」
「最っ低!」
「お嫁に行けないよ〜!」
俺は腰を押さえながら、ゆっくりと立ち上がる。
おー腰と頬痛ぇえ。
「紗季ちゃん、ごめんね。ワザとじゃねーんだ。」
「は、はい… 鉄人さんも大丈夫ですか?」
少しひきつった表情で俺を見る紗季ちゃん
目は合わしてくんねーんだね。
「大丈夫じゃないかも… ほっぺたがビリビリする」
「自業自得よ!このエロバカ!」
「っせぇやぃ!!つか、なんで美鈴と紗季ちゃんがいるんだ?」
「俺が呼んだんだよ。どっかのエロアクマが全然起きねーから」
タマは俺の携帯を出しニヤリと笑う
何してくれてんだ?この金髪タマ野郎!!
「わざわざ来てもらって悪いね。このアホゥが勝手にやったことなんだけどさ… まぁ、せっかく来たんだから飯でも食っていってよ。」
頭をポリポリと掻きながら美鈴と紗季ちゃんに言う
「それは嬉しいんだけど、あんたは宿題終わってるの?」
「んにゃ。まったくの手つかず。最終日にゃ終わらすけど」
あくびをしながら答える俺を見て、3人は呆れ顔をする
美鈴と紗季ちゃんはいいよ。タマにはそんな顔されたくないね!
「もう!お昼ご飯は私が作るから、あんたは宿題やりなさい!紗季、鉄人の宿題見てあげてね?」
「う、うん。鉄人さん、こういうのは早く終わらせた方がいいですよ?」
えぇ〜。寝起きソッコーで勉強っすか?超めんどくせー!
「ほら!嫌そうな顔しない!!じゃ、台所借りるわね?タマはあっちで続きをやる!」
「へいへい。アクマ、2人っきりだからって襲うなよ?」
タマと美鈴は俺達を残し、部屋から出て行った。
なんだかなぁ〜。ちょっぴり気まずいぞ?
「そ、それじゃ勉強始めましょうか?」
「そだね。ご指導お願いします。」
***
「おい。美鈴。良かったのかよ?あいつら2人っきりにして」
「さすがのエロ鉄人でも、この状況で襲わないでしょ?」
美鈴は壁に掛けてあった、アクマのエプロンを着けながら答える
「そーいうことでなくてよ。オメーの気持ち的にだよ。」
美鈴は一瞬ドキッとした顔をして、俺の顔を見る。
幼なじみなんだから、そんぐらい分かるっちゅーの。
「う、うるさい!黙って宿題やりなさい!!」
「へいへい。俺もオメーも得する性格じゃねーな。」
「どういうことよ?」
「素直じゃねーってことだ。」
***
「あ〜!なるほどね!!意外と楽勝じゃねーか?」
「鉄人さん、本当は頭良いんじゃないですか?この前のテストもけっこう良い点数とってたし」
俺の宿題を眺めながら微笑む紗季ちゃん
俺の頭が良いんじゃなくて教え方が良いんだろ?
「ん〜。ちょい休憩。」
俺はタバコに火を点け伸びをする
「あんまりタバコ吸うと喉に負担かかっちゃいますよ?ボーカルなんですから控えた方がいいんじゃないですか?」
「ん〜。そうなのかなぁ?でもさ、タバコ吸いすぎて声出なくなったって奴見たことないんだよね。体に良いもんじゃねーから、吸わないのが一番良いんだろうけど」
紗季ちゃんは納得いかないような顔をしているけど、俺の事は気にしなくていいのに。
「声が枯れたハスキーボイスっつーのも、なかなか味があって良いかもよ?マーシーみてぇに」
「マーシー?」
あれ?マーシー知らない?ブルーハーツのギタリストなんだけど…
「ブルーハーツのギターの人なんだけど、声がすっげーかっこいいんだ!メロディーもカッコいいんだけど、歌詞もスゴく深いんだよ!ヒロトも大好きだけどマーシーも大好きだなぁ」
「ふふっ。鉄人さんって、音楽の話してる時って目がキラキラしてますね!」
熱く語る俺を見て優しく微笑む紗季ちゃん
ちょっと恥ずかしいぞ。
なにを熱く語っておるのだ。
「そ、そうかなぁ?つーか、つまんないよね。バンドの話なんて」
「そんなことないですよ。鉄人さん、あんまり自分の事喋らないし、この前のライブで意外とパンクロックっていいなぁって思ったんで興味あります。」
微笑む紗季ちゃんにドキッとしたのは内緒だ
俺らのライブを見て、そう言ってくれるのはすっげー嬉しい。
「パンクとか俺らの音楽とかに興味もってくれたのは嬉しいんだけど、曲とか歌詞とか分かり易くないじゃん?女の子が好む『愛してる』とか『一生好きでいる』とか、そーいうこと唄ってるバンド少ないよ?俺が好きなバンド」
「そーいうバンドの方が興味あるんです。なんか心から出た言葉っていうか、うまく言えないけど『自由』って感じがして。って、なんで笑ってるんですか!?」
「ククク!なんか意外っつーか、ギャップがあるなぁと思って。」
正直、女の子はあんまりパンクロックなんか聞かないと思ってた。
ましてや、紗季ちゃんのような清純そうな娘が?っつーので思わず笑ってしまった。
「私1人じゃどのバンドがいいのか分からないんで、今度一緒にCD選びに行ってください。」
顔を赤くしモジモジしながら言う紗季ちゃん
「買わなくても俺の持ってる奴なら貸してあげるよ?」
「いえ、そうじゃなくて… 一緒に出かけたいなぁ…なんて…」
声小さくて聞き取れなかった。
まぁCDは借りるより買った方が良いんだけどさ。
「じゃあ近いうちに一緒に行こうね!」
「はいっ!」
誰かが言わなきゃならないんです!あなたの勇気ある一言が人を変えるんです!!さぁ声を大にして言ってやりましょう!! ゲームなんかやってないで小説書けや!この単3電池野郎!!ってねlml(゜Д゜)lml