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JOSIE

僕があの娘に抱いた心                                                           それは下心でした。     えぇ。       間違いなく下心でした。(←何のこっちゃ?)

「ぬ〜。暑ぃぃよぉぉ〜」



バイクから降りた俺はコンクリートジャングルの熱気にうだり出す



「バイクの風、気持ち良かったからね〜!」


奈津美ちゃんは伸びをしながら言う

俺は姉さんのおっぱいが背中に当たって気持ち良かったがね。



「とりあえず飯食いに行きますか〜?」


「うん!」


ぷらーっと歩き出す俺の手を握る奈津美ちゃん

いきなりだったんで、驚き奈津美ちゃんの顔を見る


奈津美ちゃんは顔を赤くし俺の顔を見て微笑む。

ドキッとしました。その反応は卑怯だぜ。

暑さとドキドキで手ぇ汗かいてねぇかな?



「てつじんって指細いね。それに綺麗な手」


「そかな?まぁ汚いって言われるより嬉しいけど。ベーシストの手はエロいって言うからね。」


「それは手じゃなくて指使いがって事でしょ?でも、てつじんはエロそうだ!」


んなっ!失礼ぶっこくね!俺は純情ボーイだよ。



「あー!てつじん、お昼ここにしよっ!」


バカ話をしながら歩いていると奈津美ちゃんが足を止め店を指差す


外観からは何の店かわからない。

奈津美ちゃんに手を引かれ店内に入る



店内は落ち着いた雰囲気ではない感じ

壁に貼られているセックスピストルズやニルヴァーナなどの数々のポスター

BGMで流れているNOFXの曲

かなりハイセンスだけど、こんな店で何を食うって言うのかね?



「いらっしゃ〜い!」


店の奥から出てきたのは、スキンヘッドで両腕に刺青の入ったイカつい外人のおっさん

ハルク・ホーガンにそっくりだな…



「ハロー!マーク!」


「Oh〜!奈津美!!久しぶりだね!今日はデートかぃ?」


マークと呼ばれたおっさんは奈津美ちゃんにハグをする


さすが外人、体も声もデカいわ。鼻も高いしアゴも割れてるし



「そっちのボーイは彼氏かい?奈津美もずいぶんなナイスガイを連れて来たもんだ」


マークのおっさんはニヤニヤしながら俺を指差す



「残念ながら彼氏じゃないよぅ!この前、一緒にライブやったインブルのてつじん」


「てつじん?タフガイって事かぃ?強そうな名前だな!俺はデヴィット・マーカスだ!マークって呼んでくれ!」


マークは自己紹介をし左手を差し出す


ちなみに、てつじんじゃねーよ。てつひとだから。


「佐久間 鉄人っす。よろしくお願いしゃす!」


俺も手を差し出しマークと握手をする

握る力強いよ!痛いっつーの!



「2人ともランチを食べに来たんだろ?今日は新たな友達が出来たから特別にサービスしてやろう!ちょっと待っててくれ!」


マークはガハハと笑いながら厨房に入って行った。

さすがアメリカ野郎。気前がいいぜ!


「イカしたおっさんだなぁ。つーか、なっつん何でこんな店知ってるの?」


「私の学校の近くなんだ。swallowtailのメンバーとミーティングに使わせてもらってるの〜。マークの作るブルーベリーパイはサイコー美味しいんだよ!!」


あんなごっついおっさんがブルーベリーパイって… イメージがわかねぇよ。つか、あんまり食いたくねぇ…


「人は見かけによらんねぇ… なっつんも第一印象とは違うかったけど」


「え〜?私の第一印象ってどんなだったの?」


「絶世の美女が現れたかと思イマシタヨ。」


「嘘くさっ!ていうか、ちょっとムカつく〜」



頬を膨らませジト眼で俺を睨む奈津美ちゃん

改めて聞かれると照れるんだよ。



「いらっしゃーい!」


ハハハと笑いながらごまかしていると店の入り口に付いてるカウベルの音が鳴る


「うおっ!すげぇ店だな… なに屋だよ?」


「ね?良い店でしょ?」



俺とおんなじ反応だな?

つか、こんなロックな店に来るカップルもいるんだねぇ…

どんなカップルなんだべ…

俺は入り口の方を向き、カップルの方を見る


「あっ!」


「ゲッ!!」


店に入ってきたのはミスターと愛菜ちゃん


2人は仲むつまじく腕を組んでいる

ミスター、『ゲッ!!』って何だよ?しかも、すっげー嫌そうな顔してるし。



「てつじんに奈津美だ〜!」


「なんで鉄人がいるんだよ…」



俺と奈津美ちゃんを見て、はしゃぐ愛菜ちゃんとテンションがた落ちのミスター

そんなに俺と会いたくなかったの?



「ご挨拶じゃねーか。ミスター。つーか、君らクレープ食いに行ったんじゃねーの?」


「私は食べたよ〜。でも、ミスターが『パンクロッカーがクレープなんか食えるかっ!』ってゴネるんだもん!」


「んぐっ…!だって、そんなロッキンポな食べ物は受けつけないっていうか…」



最低ね。ミスター。

パンクロッカーだってクレープぐらい食べます〜。

ミスター以外の3人は呆れ顔でミスターを見る


あ。ちょっと泣きそうな顔してる



「ええぃ!黙らっしゃい!なにさ!みんなして!俺が悪いの!?」


最低だ…逆ギレしやがった…


「ハハハ!愛菜と奈津美のボーイフレンドは面白いな!おまたせ!当店自慢のブルーベリーパイとチェリーパイだ!」



ニッと百万ドルの笑顔でいうマーク

白い歯が眩しいぜ!


つーか、いきなりデザート!?しかもハンパなく…



「「デケェよ!!」」



「そうかい?アメリカじゃ普通だよ!」


「ジャパンじゃ異常だよ!」


直径40センチはあるであろうパイが2枚

罰ゲームみたいなデカさだよ?



「わーい!いただきまーす!」


「マークのパイ、久しぶりだ〜!てつじんも食べなよ!」


女性2人は何のツッコミも無くパイを食べ始める


そりゃ出されたから食うけども…

これ全部食ったら向こう3年はパイは食わんな。


ちょっと引き気味で俺とミスターはパイを口に運ぶ




「美味えっ!!」


「やべぇよ!なんつーか、パイの実の7万倍ウマい!!」


パイの実の例えは置いといて、冗談抜きに美味い!


「マーク……I Love you…」


「Me tooだよぉ…」


俺とミスターは涙を流しながらマークに言う



「そこまで喜ばれるとさすがに引くな…」


マークは苦笑いをしている


ビリー隊長よりマッチョなおっさんが作ったパイが、これほど美味いとは…

レシピを教えてもらいたいわ



が!!しかし…




食べ始めて20分

さすがに飽きた。

ようやく一枚と半分のパイを4人で食べたが、俺とミスターはもうギブアップ寸前です。愛菜ちゃんと奈津美ちゃんは幸せそうな顔をして食べ続けてるけど…



「パイパイパイパイパイパイパイパイパイって!こんなに食えるかっ!!」


「よくそんなに食えるね。美味いけど、こんだけの量はキツいわ〜」



俺はコーヒーを啜り、2人を見る



「こんな美味しい物残すなんて罰が当たるよ?」


「ヘタレだなぁ。ミスターもてつじんも。やーい!ヘタレー!」



ムキー!ヘタレって言われた!

しかも、二度も言った!!



カチッときた俺とミスターはパイを食い始める


ヘタレ言われて黙ってる程、ロッキンポじゃねーぜ!完食したる!!




「あ〜!食い過ぎた。腹ん中でブルーベリーとチェリーがグルグルしてる〜」



マークの店を出て、4人で目的も無くプラプラと歩く


ま、ミスターはフラフラになってますけど



「ウンコすりゃ治んじゃね?」


「てつじん、汚い〜!」


「お前ら、あんだけの量食ってよく平気だな?」


フラフラと足取りがおぼつかない様子で歩くミスター


あ〜ぁ。通行人にぶつかっちゃってんじゃん。



「痛ぇな!コラ!!」


ぶつかった通行人は5人くらいガラの悪い連中の一人。

なんでそんなめんどくさそうな奴にぶつかるかね。



胸ぐらを掴まれたミスターは口元を押さえながら男を睨みつける


つか、吐きそうなの?大丈夫なの?



「あ〜。スンマセン。コイツ、ちょっと体調悪くてヨタってたんすよ。勘弁してやってください」


俺はなるべく緩い口調で男の手を掴みミスターの服を放させる

女の子連れなんで揉め事は避けたいところだ。



「そのガキの体調なんか知らねーな。ま、穏便に済ませて欲しかったら金だな」


出た!めんどくさい発言!

金なんか払うか!バカたれ!



俺の背後から、

「トウッ!!」と金を要求してきた男にクロスチョップをかますミスター



「金はなぁ命より重いんだ!!」


と、利根川さん!?

クロスチョップをして電波かかった事を言うミスターに、ガラの悪い連中は『なにしてんだ!?コラァ!!』とか『殺すぞ!テメー』とか捻りのない罵声を浴びせる


絶対ケンカするパターンじゃん!めんどくさい…



「ぶつかったことは謝る!ゴメン!!でも、金は無ぇっ!!ゴメン!!」


ミスターは偉そうな態度で頭を下げる

そんな言い方じゃ逆効果だっつーの!



「テメー!ふざけんなよ!?」


「女の前だからって調子乗ってんじゃねーぞ!」


ほらぁ!怒ってんじゃん!!


奈津美ちゃんも愛菜ちゃんも心配そうな顔してるよ?



「金が無いなら、その女ども置いてけ。それで勘弁してやる」


下卑た笑いで愛菜ちゃんと奈津美ちゃんを舐めるように見る男達



その言葉で奈津美ちゃんは俺の服の袖をギュッと掴み後ろに隠れる


愛菜ちゃんも同じようにミスターの後ろに隠れる


ったく、可哀想に。怯えちゃってんじゃん。



「大丈夫だよ。あんな奴らに触れさせねーから。多分」


後ろを振り向き奈津美ちゃんに笑顔で言う



「んじゃ交渉決裂ってことで――――ぶっ飛べや!!」


振り向きざまに一番近くにいた男に中断右足刀蹴りを打ち込む


気持ちいいぐらいバッチリ決まったね。



「食後の腹ごなしにゃちょうどいいか。」


ミスターも近くにいた男にヘッドバットをかます。


ヘッドバットを喰らった男は額から血を流し悶絶する



仲間をやられ頭に血が上った男達は俺とミスターに殴りかかる


直線的な動きは読みやすいのよん。

つーか、なんで俺の方に2人来るんだよ!?



先に殴りかかって来た奴をかわし、後から来た奴の顎に掌底を喰らわす。カウンターだったから脳震とうを起こし、崩れるように倒れる男



「ぐあっ!」


ミスターの方にいた男も腹を押さえうずくまっている


あっという間にあと1人ですな。



「さてさて、どうしますか?佐久間さん」


「決まってるでしょ!延髄突き割る!」



残った男は怯えた様子で俺とミスターの顔を交互に見る


怯えても遅い!バカモノ!


「アチョー!」


「ガハァッ!」


中段突きをモロに喰らい崩れ落ちる男


ちなみに声を出したのが俺、突きを出したのがミスターだからね



「三途の川の渡し賃だ。とっておきなぁ」


ミスターはポケットに入っていた25円を倒れている男の顔の近く落とす


そのセリフ、必殺仕事人だよね?



「こらぁ!お前ら!!」


やべっ!ポリスメンだ!!


「逃げんぞ!ミスター!!」



俺は奈津美ちゃんの、ミスターは愛菜ちゃんの手を引き人の多い街中を猛ダッシュする



「鉄人、バラけんぞ!」


「おう!あっ!ミスター!!これやる!!」


「なんじゃ?こりゃ!?」


「MICHIKOロンドン。コンドームさ!」俺は親指をグッと立て、T字路を左に曲がる


ミスター達は右に曲がる


一発キメて男になれよ!ミスター!!




それからしばらく走り、パルコの中のスタバに入り外の様子を伺う



ホントにチェリーパイがリバースしそうだ…



「はあ……はぁ…てつじん、大丈夫だった?」


「口ん中がすっぱい… とりあえず、ちょっとここで時間潰そ?」



アイスコーヒーとアイスティーを注文し席に着く



「てつじんのバカ!まさかデートして警察に追われるなんて思わなかったよ!!」


「マジで申し訳ねーっす。でも、他の男とじゃ味わえないっしょ?こんなの」


「ん…確かにそうだけど…」


奈津美ちゃんは腑に落ちない顔をしてアイスティーをブクブクさせる



「それじゃ、お詫びのしるしとしてそれちょうだい!」


奈津美ちゃんは俺のバイクのキーに付いているミニサイズのモンキーレンチのキーホルダーを指差す


「これぇ?ま、2つあるからいいけど… 普通、もっと良い物要求しない?」


「いいの!それが欲しいの!!」


俺はキーホルダーの1つを奈津美ちゃんに渡す



「可愛い… ありがと!お揃いだね?」


奈津美ちゃんは嬉しそうにキーホルダーを眺めた後、携帯電話に取り付ける


可愛いくはないと思うけど喜んでくれるんならいいや



「そーいえば、ミスターになんか渡してたみたいだったけど、なに渡したの?」


「MICHIKOロンドン。コンドームさ。」


「それ、『江戸川コ●ン。探偵さ』って奴のパクり?」


「うん。」


「そのうちホントに怒られるよ?」


あ。やっぱり?俺もそう思う。







作者もそう思う。

興奮しました。初めてチンチンに毛が生えた時くらい興奮しました。             7丁目の飲み屋にいたナナちゃんの腰使いに………!!                    嘘でーす♪多分ね lml(゜Д゜)lml

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