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Sweetness

俺みたいな奴がいるからパチンコ屋は儲かるんだろうなー。                 ちくしょー!!スロットのバカヤロー!!!!

今日は木曜日。奈緒と里緒の三者面談がある日だ。



「お兄ちゃん、じゃあ今日の2時からだからね。」

「ちゃんと来てね。」


「あいよ〜。」



奈緒と里緒はそう言い、家から出る。


くぁ〜。眠ぃ…







「んがっ!」


いてー!何が起きた!

って、俺がソファーから落ちただけか。



ん。ソファーから落ちた?なんで?今、何時?


って、11時!?

あら〜やっちった。



〜♪〜♪〜♪


んおっ!電話かい。



「こちらウルトラ警備隊港南支部。どうぞー。」


『佐久間ー!お前、まぁた遅刻かー!!くらぁー!!』


げっ!金城!!


「すまん!先生!!今日、妹たちの三者面談行かなきゃなんねーんすよ。勘弁して!!」


『佐久間…  お前、いい奴だな… なんて言うわけねーだろ!明日、学校来たら覚悟しとけよ!』


生徒のこと信じなさいよ!つーか、明日行ったらなにされるんだよ!?


「いや、嘘じゃねーんだって!先生も知ってるっしょ!?俺ん家、親いねーの。俺が行かなきゃなんねーの!」


『冗談だよ。明日、三者面談の案内の書類持って来なさい。特別欠席になるから。』


「了解ですぅ。そいじゃ、また明日。」


『はいはい。お前の妹たちは幸せだな。それじゃまた明日。』



ふ〜。ビビったー!

金城ならホントに何するかわかんねーからな。

昨日はミスターが蝶野ばりのケンカキック喰らってたからな。


とりあえず、風呂入ろ。寝汗かいた。







***


「ねぇ奈緒、今日、佐久間先輩が来るってホント?」


私の友達の絵里香が訊ねてくる。


「うん!」


「えー!やっぱりホントだったんだ!!私、放課後残ってようかな…」


私のお兄ちゃんは、この中学では有名人だ。

転校初日にして、この港南中学の頂点に立ったってこと、あの独特な雰囲気が魅力的ってことで男女ともに好かれていた。

特に女子にはファンクラブが出来るほど人気があった。妹としては複雑なんだけど…



「ねぇ奈緒〜、佐久間先輩のアドレス教えてよ〜。」


「自分で聞けばいいでしょ?」


「だって〜佐久間先輩の顔みたら、まともに話なんかできないよ〜。」



「けっ!鉄人さんがお前みたいな奴、相手にすっかよ!」


「なにー!アンタが佐久間先輩の何を知ってるってーのよ!?」



私の隣りの席の男子、武藤 直樹君が絵里香に言う。

武藤君と絵里香は幼なじみで、いつもケンカしてる。仲が良いほどってやつだと思うけど。

にしても、うるさいなぁ…。




「「奈緒!聞いてんの!?」」


「え?全然聞いてなかった。」


「「はぁ…」」


二人にため息をつかれた。だって、二人の痴話喧嘩なんか興味ないんだもーん。




『おい!アレ、佐久間先輩じゃねーの!?』


窓際の席の男子が大声で言う。


「「「えっ!!」」」


私たち3人は窓際に走る。



「お兄ちゃん!?なんでスーツ!?」


「ツッコミそこー!?」


武藤君が私に言う。

え?だって、なんでスーツで来てんの?って感じじゃない?


「奈緒、あんた何時から三者面談なの?」



「2時からだよ。」


「だって、まだ12時半だよ?来るには早過ぎない?」


たしかに。でも、私に言われても…



お兄ちゃんが来たことによって、うちの中学は大騒ぎなってる。

当の本人はあくびしながら校庭を歩いてるけど…



ってか、なんでスーツ!?



***



「くぁ。ねむ…」


家にいてもヒマだったから、久しぶりに校長とでも話しをしようと思い、早めに家をでてきて港南中学に来たわけだが、なんか騒がしいな〜。



『佐久間先輩ー!!』


窓から俺を呼ぶ声が聞こえる。人気者だな〜。俺って。

テキトーに手を振りながら応える。

つか、うるせーな。




「佐久間ー!!貴様、何しに現れたー!!」


お。教頭じゃねーか。

相変わらずハゲ散らかしてんなー。


「三者面談だっつーの! それより、校長いる?」


「貴様、校長に何の用だ!? はっ!さては、校長を脅して妹たちの成績を改ざんさせる気だな!?」

テンション高ぇーな。ハゲのくせに。


「教頭… また校庭のど真ん中に埋まりたいの?」


俺は睨みつけながら言う。

俺とタマは、校庭に落とし穴を作って教頭を落とし、首から下を埋めたことがある。



「じょ、じょ、じょ、冗談だ。こ、校長なら校長室におられるはずだ。早く君の元気な姿を見せてあげなさい。」


そんな動揺すんなよ。

確かに埋められたまんまサッカー部が練習始めてエラい目にあったからって。



「はいはい。あ。教頭、ズボンのチャック閉めてから偉そうな事言えよ。」


「あー!なんということだ!!」


だから、うるせーっつーのよ。ハゲ。

教頭は放っておいて、校長室へ向かう。



つか、荒れてんなー。

廊下にはタバコの吸い殻やらゴミやら散乱してるし、窓ガラスは割れてるし、壁は落書きだらけだし。ここは鈴蘭高校か!?


校長室のドアをノックし校長室に入る。



「よっ。校長、元気か?」


「鉄人じゃないか。久しぶりじゃのー。まぁ座んなさい。」


このカーネルサンダースを更に老けさせたようなじーさんが、この中学の校長。

中学時代、俺とタマのことをクズとかカス呼ばわりしなかった数少ない教師の一人。


校長に

「授業受けたくないなら、わしの話し相手になってくれんか?」と言われ、それから仲良くなった。



「校長。俺らが卒業してから、この学校、さらに荒れたんじゃねーか?」



「お前が跡目を決めないで卒業してしまったから、跡目争いが起こったんじゃよ。」


「はぁ!?なんじゃそりゃ!? つか、なんで俺がそんなこと決めなきゃいけねーんだよ。」


跡目争いって、ヤクザじゃねーんだから。



「だって、鉄人がこの学校の番長じゃったんだから、跡目を決めるのは当然じゃろ?」


「ちょっと待て。校長。俺がいつ番長なったんだよ?つか、番長決める前に生徒会長決めろよ。」


なにが悲しくて番長なんか決めなきゃなんねーんだよ。



「生徒会長なんて、不良どもの格好の的になるだけじゃろ。」


「ったく。なんの為の教師だよ。」


「最初は注意してたんじゃがのー。誰も大人の言うことに耳を貸さんのじゃ。」



「こんな学校に妹たちを通わせたくねーな。」


「何言ってるんじゃ。原因分子のくせに。」


校長は呆れたように言う。そのとき――



――ドカッ!


「よー!佐久間先輩!会いたかったぜ!!ここでアンタをぶっ潰しゃあ、この中学の頭は俺になるんだよなぁ?」


校長よー。校長室のドアを蹴破って入ってきて訳のわからんことを言ってる奴がいるぞ。


オマエ、ダレ?

ミスターポポ、オマエ、シラナイ。



とりあえず…


「校長がビックリしてショック死したらどーすんだー!!」


入って来た中坊にパチキをかます。



「ぶあっ!!」


中坊は額から血を出し失神した。つーか、弱っ!!



「ったく。どーなってんだよ。この学校は!?」


俺は校長の方を振り向きながら言う。って…



校長、白目むいとる!!

ヤバい!!お迎えが!!


校長の頬をペチペチと叩き、こっちの世界に呼び戻す。



「はっ! すまぬ。鉄人。危うく、ピリオドの向こう側に行くとこじゃった。」「そーか。危なかったな。」



俺と校長はガシッと握手をする。


いや、ホントに死ななくて良かったよ。

全然、音楽の話し書いてないなぁー。

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