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Lemon aid

なんかグダグダ。

今日は日曜。昨日、タマにバンドを結成するっつーことを伝えたら、すげぇ喜んでた。


つか、ミスターは食中毒から復活してるんだべか?


まぁ、アイツのことだから大丈夫だべ。



今日は特に予定もなく昼まで寝て、ついさっき起きた。


なんか静かだな。奈緒と里緒はまだ寝てんのか?


タンクトップとジャージのまま、リビングへ向かう。



「兄ちゃん。おはよ。」


里緒はリビングで本を読んでいた。


「おす。奈緒は出掛けてんのか?」


「奈緒ちゃんなら、友達と遊びに行った。」



里緒は本に目線を向けたまま答える。


つか、何読んでんの?


『買ってはいけない!!』

……。

ずいぶん懐かしい本を愛読してるようで…




「里緒、昼飯なんか食ったか?」


お兄ちゃんはその本には触れないよ。


「なにも食べてない。なんか作って。」


「焼きそばでいーか?」


「やだ。」



里緒はずっと目線を本に向けたまま会話している。


そんな熱中する本じゃねーしょ。



「じゃあ、なんか食いに行くか?」


お。ちょっと反応した。

「例えば、なに?」


「ん〜。たこ焼き?」


「おたふくソースから離れて。」


え〜。たこ焼きも嫌なの〜?


「里緒は何食べたい?」


俺の意見は却下されるから決めて。



「パスタ?」


パスタだぁ〜?


それもありね。



「じゃあ、パスタ食いに行くか〜。」


「うん。」




俺と里緒は支度をすませ、家を出る。




「歩くのダルいからバイクで行くか〜?」


「うん。」




マンションの駐輪場からバイクを動かし、里緒にメットを渡す。


俺のバイクはホンダのシャドウっていう、アメリカンバイクだ。ローダウンして、ハンドルも変えてある。

結構お気に入りだ。


先輩から安く譲ってもらって、自分でカスタムした。


「しっかり掴まっとけよ。」


里緒は俺の腰に手を回す。


里緒がいるから、いつもみたいにスピードだせねぇな。

ま、いいか〜。のんびりタンデムしましょ。







家を出て、15分くらいのところにショッピングモールがある。


50店舗以上の店が入っていて、もうこの地区の奥様方はここで買い物するのが当たり前みたいな感じだ。

まぁ、若い人もたくさんいるけど。



「兄ちゃん、早くごはん食べ行こ?」


里緒が俺の服の袖を引きながら急かす。


確かに腹減ったなぁ〜。


俺と里緒はショッピングモールのレストラン街をうろつきイタリア料理屋を探す。

ジョジョの4部に出てくるイタリア料理屋ねぇかな?


あのスタンドいいよなぁ〜。



「兄ちゃん、ここにしよ?」


俺がバカなことを考えながら歩いてると、里緒が店の前で止まり言う。


「おけ。」


俺と里緒は店に入る。


けっこう人入っとるな〜。

店の中もなかなかいい雰囲気じゃん。



店員にテーブルまで案内されメニューをみる。



「私、これ。兄ちゃんは?」


俺、優柔不断だからこういうのすぐ決まんねーんだよな。



「これでいーや。」



近くにいた店員を呼び里緒はカルボナーラ、俺はペペロンチーノを注文する。




「そーいやぁ、お前らの三者面談っていつだっけ?」


俺はタバコを吸いながら訪ねる。


「木曜日の2時から。」


2時か〜。

昼から授業休まないとなー。

どーせ寝てるだけだからいいけど。



「わかった。んで、行きたい学校とか決まってんの?」


ガラにもなく少しマジメな話しをする。



「今のところは、兄ちゃんと同じ高校。奈緒ちゃんも一緒。」


「そっか。俺はお前らが毎日楽しく笑顔でいてくれたら、どこでもいいんよ。」



テーブル越しに里緒の頭を撫でながら言う。


くさいけど本当にそう思ってる。



「…ありがとう。」


里緒は少し頬を赤くして言う。


我が妹ながらかわいいと思う。

これでもうちょい口数と胸があればなぁ。



「奈緒も一緒にいれば良かったのにな。そーいやぁ、アイツ遊びに行くって男と出かけたんじゃねーだろうな?」


奈緒と里緒に手ぇ出す奴は殺す!


男と遊ぶなんて許さんぞ。


「多分、違うと思う。」


そか。一安心じゃ。



「彼氏とか好きな人が出来たら、ちゃんと俺に紹介すること。これ、重要。」


「兄ちゃん、父親になったら嫌われるタイプ。」


な、なんてこと言うんだ!

ショックだよ!傷心だよ!



「でも、奈緒ちゃんも私も好きな人はまだ出来ないと思う。」


まだ恋愛なんかしなくていい!

お前にはまだ早い!!


俺は中2の時に彼女いたけど。

ま、過去の話か。

今はいないし。



「お待たせしましたぁ。」


里緒と話しをしてるうちに料理がテーブルに運ばれてきた。

美味しそうじゃなぃの。


「美味し…」


里緒が微笑みながら言う。

確かに美味い。




俺は先に食い終わり食後のコーヒーを飲みながら里緒の食事する様を見ている。


かわいいけど食うのおせぇ…。



里緒が食事を終えるまでヒマなので周りを見回してみる。


ん〜。カップルばっかりでつまらんなぁ。



「ごちそうさま。そーいえば、兄ちゃん、昨日ずっとベース弾いてたけど、練習?」



おっ。食い終わったか。



「おー。バンド組むことになったからな。」


「兄ちゃんがライブするの見たい。」



見たいって言われてもなぁ…


「ライブやるようになったら招待してやるよ。」


俺はニッ!と笑って答える。


まだやるかわかんねーけど。



「やった。 兄ちゃん、そろそろ出よ?」

「そだな。」



里緒と店を出る。

けっこう美味かったな。

俺らだけ美味いもん食ったら不公平だよな。


奈緒に何か買っていってやるか。



「……!! 兄ちゃん、あれ見て!」


里緒が俺の服の袖を引っぱり言う。


お前が驚くのってレアだな。


んで、何さ?


……

………

「な、奈緒ぉぉおー!!」


俺の視線の先には、奈緒が男と腕を組んでる姿があった。

グダグダなのに次回に続くっていうノリ。

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