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ハルカ①

はいはーい。続きだよー。

こんな生活、もう嫌だ。

私は一人ぼっちを知らない。生まれた時から近くに必ず誰かがある。

私を守る為なのか。それとも監視の為なのか。

間違いなく後者だ。

私に護衛は不要である。自分の身くらい自分で守れる。

そもそも、私の近くに人を置いている者は、私にさっさと死んで欲しいとしか思っていないはずだ。


私は世界で一番偉い者の娘、帝国皇帝次女、遥香である。

生まれながらにして私は最上級民だった。

そんな私は幼い頃から皇帝の娘として様々なことを教えられてきた。

大切にされている。

そんな平和ボケしていられたのは八歳までだった。

果たしてきっかけはあっただろうか。

いや。

日々の中から感じ取ったのだろう。私は不要な人間だが、体裁を保つ為に育てられていると。

私は次女。姉がいる。

歳は三つほどしか離れていないが、まとっている雰囲気が全くもって異なっている。

十一歳にして、振る舞いは既に女王の如く。

同じ師に同じように教えを請うているはずなのに、何故こうも違ってしまったのか。

私からは皇帝の娘が纏うべき雰囲気ではなく、別のナニカの気配が漂っている。

元よりやりたくなかった作法、立ち振る舞いなどの所謂皇帝の娘が習うべき事柄の授業が益々嫌になった。


「遥香さま〜。どちらですかぁ?遥香さま〜。」

私は遂に逃げ出した。

と、言っても皇帝屋敷敷地内である。一人で敷地外に出るのは不可能だからだ。

ここは皇帝宅。

何時誰に襲撃されるか分からない。

もちろん警備は万全。外からは埃一つの侵入すら許さないほどだ。

つまりは外から侵入するのは勿論、中からも簡単には抜け出せない。

私は敷地を囲むように立ち並ぶ、屋敷から一番離れた高い壁側かべぎわに隣接する庭園へ逃げ込んだ。

確か、かつての皇帝が趣味で整えた庭である。

現在では皇族が訪れることはまず無い。

かつての命令に従って整備を続けるもの以外、存在すら知らないのではないだろうか。

さすがにここまでは追ってくるものはいないだろう。

私は初めての一人ぼっちをゆっくり堪能しようとした。

しかし、そんなに長くは続かなかった。

庭園の芝に誰かが倒れている。

恐る恐る近づいてみるとそれはまるでボロ雑巾みたいな子供。同い年ぐらいだろうか。

顔を確認しようと見た瞬間、悲鳴が漏れ出してしまった。

いつも冷静を心がけている。それは誰かに心を読まれぬようにする為。

しかし、目の前に存在するあまりにも衝撃的な事実に、小さくながら悲鳴をあげてしまった。

倒れている彼女は私と瓜二つであったから。


卑しい私は私の悲鳴で目を覚ますと、飛び起きて、私と距離をとった。

そんな態度とは裏腹に、私を見つめる瞳は優しく輝いていた。

それでも油断してはならない。

呼吸を整え、冷静を装って、卑しい私に尋ねた。

「あなたはだあれ?」

彼女は答えない。答えようか答えまいか迷っているような感じだ。

そうだ。名前を聞くならまず先に自分が名乗らなくては。

「私は遥香。あなたは?」

彼女は答えた。

「分からない。俺に名前はない。」

彼女が私の容姿で、私の声で"俺"と言った事に私は笑ってしまった。本当に笑えたのはいつぶりだろうか。一瞬現状を忘れてしまったが、すぐに我に返る。

分からない、とは何かを隠そうとしているのか、それとも本当に分からない、真実なのか。

「"俺"に名前はないのね。おもしろい子。それにしても……。」

私は直接、今一番な疑問をぶつける事にした。

「私たち、声も容姿かたちもそっくりね。」

うーーーーん。

またすぐに書くかなぁ…。

書けよ!ってか。


努力します。

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