ハル①
完全に思いつきで書きました。
まだ整理もしてないので、私でもこの先展開分かりません!
私はただ、あなた様の隣であなた様を見ていたいと思っただけだった。それだけだった。
あなた様が雲の上のような存在だという事は、誰に教わることもなく感じていた。
あなた様を見る人全てが頭を下げて、いつも何人もの華麗な大人たちに囲まれて笑んでいる。
身を包む衣もまるで光輝く太陽のよう。
かくいう私はどうであろうか。
私を見る人全てが罵声を浴びせて、いつも何人もの汚ならしい大人たちに蹴り飛ばされて地に転がっている。
身を包む衣は辛うじて役目を果たしている。
この差におかしさは感じない。生まれた時からそうだった。
これが当たり前なんだ。
だからといって"嫌だ"という感情が無い訳ではない。
私は大人たちから逃げていた。
追われるから逃げるだけ。他に理由なんてない。
小さい体を利用して、大人の大きな体では決して入れない小道や穴をどんどん進んでいく。
夢中になって走った私が辿り着いたのは見知らぬ場所。
元々帰るべき場所なんて存在しない、そこらの草花で命を繋いでいる身。どこであろうと生きていける。
そこに害敵さえいなければ。
開けたその場所は世にも不思議な空間。色のある世界。
少し歩き回ってこの未知の世界を知りたい。と私の好奇心が言う。
なのに体は動こうとしてくれない。
逃走で疲れてしまったのだ。私はその場に倒れ込んでしまった。
「きゃっ。」
小さな悲鳴で私は目を見開き、飛び起きる。
殺されてもおかしくない状況だった。むしろ殺されなかった方が奇跡だ。
冷や汗を流しながら、私は悲鳴の主を見つめた。睨むつもりが見とれてしまったのだ。
目が合った相手。それはあなた様。
「あなたはだあれ?」
突然の問いにすぐには答えられない。
「私は遥香よ。あなたは?」
二度尋ねられてようやく口が開いた。
「分からない。俺に名前はない。」
少しの沈黙の後、何を思ったのか。
あなた様は微笑みながら声を出して笑った。
その笑いは、いつもあなた様が人々に向けている笑みよりもずっと楽しそうで、幸せそうだった。
「"俺"に名前はないのね。おもしろい子。それにしても……。」
次は何を言われるのか。私は身構える。
「私たち、声も容姿もそっくりね。」
いやぁ…。思いつきで新作書いてないで、連載書けや!って話ですよね。すみません(ーー;)