9話
BK VS モブ
まずは相対するBKを観察だ
BKを観察する趣味は無いんだけどなぁ……まぁしょうがないか
さて、BKの装備だが……フルプレートアーマーの顔だけ出している
顔だけ出しているとか、そんなに自分の顔のBKっぷりを見せ付けたかったのか？
ぐぬぬ……
そしてフルプレートアーマー、動くだけでカシャカシャ煩い
これは精神攻撃か？
あと、BKの武器は剣
ロングソードかな？
武器に関して知識全然無いからわかんないけど多分そんな感じだ
卑怯な
こちとら、素手だぞ？
先生にいいつけてやるぅぅぅ
「先生ーー！！こいつ、武器なんて持ってやがりますよ？」
「それ魔力で作ってある剣ですにゃ～。なので、壊してもすぐ復元されてしまうにゃ～」
いいつけてみたら情報もらっちゃった
ラッキー
先生の方はどうやら相手をボコボコにしてた
あ
先生のところにさらに2体追加されたっぽい
こうやってどんどん敵が増えていくわけですね？
戦場って言ってたのはこういうことなんですね？
どんどん敵が増えていって戦場になっていくということなんですね？
さて、こっちも頑張らないと
相手の構えは大上段
フルプレートアーマーで動きは遅い
こちらはどうする？
半身になる
先ずは回避優先で
攻撃速度、間合いその他諸々らへんの情報頂きますか
ふむ
攻撃のタイミングとかはヤツの顔を見ていればわかる
そう、爽やかスマイルが発動する
あれか？
俺を切って、血も滴るいい男になっちゃうぜ☆的な何かで爽やかスマイルなのか？
血も滴ったら笑顔だったら精神鑑定行きじゃね？
まさに狂気の沙汰としか思えねぇよ
まぁヤツが狂人かはどうでもいいや
……で、笑顔からの攻撃速度はそこそこ
そのため、タイミングがわかればそこからの回避は特に難しくは無い
ちなみにフルプレートアーマーのカシャカシャ音でもタイミングは計れるがそっちからだと回避がちょっときつい
そっちだと魔法による防御かな？
しかし、攻撃直後に隙が出来るが大上段の構えへの戻しが速い
なので、あまり隙は無い……が、手立ては無いわけではない
仕掛けは既に済んでるので、反撃開始と行きますか
やっぱり攻撃する箇所は顔しかないよねぇ？
フルプレートアーマー殴ったら痛いから顔しかないよねぇ？
その綺麗な顔を吹っとばしてやるぜ
ふふふ
さぁこい
さっきまで以上にヤツを観察するのだ
一挙手一投足まで気を配るのだ
って俺、観察する為にBKと見つめ合っていたのか？
これが主人公だったら腐が蔓延るんだろうが、モブだとそんなことはあるまい
ふははははは
いやいや、いかんいかん、集中しろ俺
あ、爽やかスマイル
来る
いつもどおり後ろに下がることで、その攻撃を避ける
その剣を戻そうとしているところで魔法発動
ヤツの足元半径30cmで地揺れ
足元からの攻撃を予測していなかったためか驚いたためか構えに戻れず、そして体勢を崩すBK
チャーンス
隙だらけだぜBK
吹っとばさせてもらう
利き腕の右腕で攻撃できないのが残念だ
左から渾身のストレート
顔面には……いったーーーーーーー！？？？！？！？！？
うぉぉぉぉぉ
痛いよ痛いよ痛いよー
ごろごろごろ
何これ？
ふぅふぅ
確かに顔面に攻撃したよ？
直撃……だよね？
BKは顔が命だからただの左ストレートではダメージにもならないってことですか？痛いのは石顔だから？？
それともフルプレートアーマーで顔だけ出していることでワザと顔を狙うように仕向けたって事？？
で、狙いを絞ることで防御範囲をそこだけに絞って高密度魔力で障壁を作った？？
いかん
あまりの痛さについ転がって左手をふぅふぅしてしまったが、今は未だ戦闘中だ
立ち上がって仕切り直しじゃ
……って、仰向けになった自分の前にBKが笑顔で今にも剣を振り下ろそうとしてるぅぅぅぅ？？？
ワンモアローーーリング！！！！
ローリング回避ぃっぃぃぃぃぃぃぃぃ！！！！
「ちっ」
BKせこいなチクショウ
そこに痺れなーい憧れなーい
立ち上がり今度こそ仕切り直し……と思ったんだけどBKがいないぞ？
「時間切れにゃ～」
あや？
もう10分経ってましたか？
「初戦闘どうでしたかにゃ？」
「相手はそれほど強くは無かったですよね？
攻撃に関してはそこまでの恐怖を感じませんでした
……ただ、隙があまり無く攻めにくい感じでした
……渾身の左ストレートが普通に魔法？で防がれましたし」
「あぁ、防御重視のタイプですからにゃー
顔の防御にはかなりの強度の防御魔法を使うにゃ」
BKやはり顔が命か
どうしても殴られたくないようだな
「ちなみに、魔力吸収を強くすればするほど相手も強くなりますにゃ
最強にすると魔王が出てくるにゃ……しかも3体ぐらい開始で段々増えていくにゃ～」
「そんなの相手に出来る人間いないのでは？」
「たまに、学園長がストレス発散でバトルしているにゃ
それを先生達一同が見学とかしているにゃ
あれ見ると、戦闘面では認めざるを得ないにゃー」
「そんなに凄いんですか？」
「凄いにゃ
魔法の同時に10個ぐらいの並行起動とかマジ変態にゃ
魔力吸収されまくりでそれにゃ？
ちなみに先生は魔法3個ぐらいの並列起動が限界にゃ」
何その変態っぷり
段違いじゃないか
「そいつは……紛うことなき変態っすね」
「ですにゃー
さて、今日はここまででいいですかにゃ？」
「はーぃ。ありがとうございました……あ、一つ質問いいですか？」
「何ですにゃ」
「魔法を使うに辺り、普段からしておいたほうがいいこととかってありますかね？」
「やっぱり、動けるようになることですにゃ
魔力に頼らず動けるようになれば魔力の使用量が減りますにゃ
後は、魔力を使い慣れをしておくにゃ
それと、魔力切れによる超回復で、魔力量を増やすことかにゃ」
「超回復ですか？」
「ですにゃ
先ほどモーリンも魔力切れによって、気絶したにゃ
が、その時に実は魔力の超回復が起きてたにゃ
超回復で、体内保有魔力量が少し増えるって研究結果がでているにゃ
量はほんの少しだけどこれをやり続けることでかなりの量を扱えるようになるにゃ
こんなとこかにゃ？」
超朗報
つまりアレか？
俺が昼休みに寝ているモブだって思っていたけど、午前の授業で魔力を使い切って気絶しているモブの間違いだったって事か
よし、あとは管理人さんに魔力吸収するアイテムが何か無いか聞いてみよう
「ありがとうございます」
「んじゃお疲れにゃ～」
あ
消えた
瞬間移動かな？
あれも使えるようになりたいなぁ
時刻は14時30分
さ～～って、どうすっかねぇ
とりあえずお金の心配もあることだし、簡単に出来そうなバイトでも探してみますか
ってことで事務局へ行ってみました
……が、ダメでした
ヒロイン関係の仕事しかないっぽい
ってことは残るバイト候補地って茶包先輩の所で雇ってもらうか学園推薦のバイトを使わないで自力で探すか……
商店街行ってバイト情報雑誌とか探すかなぁ
あ、いかん
忘れてた
そういや学園長の秘密のネタになりそうな学屋本舗についても調べないと……
よし、借りた本とかあるからまずは寮に戻って荷物を置いて、商店街の本屋へGO
戦闘シーン難しい
楽しんでいただけたら幸いです
