8話
はい
拙者モブこと守武 士が天井に埋まること3分
下で先生が未だ笑い続けています
「にゃーーー。にゃはははは~」
女神様だと思っていたけどそんなこと無かったぜ
ってなわけで心の中で女神様から先生へ戻った
が
そんなことをいくら思ってもこの状態から変わる訳がない
先生は笑っているので助けはあまり当てにならない
自分で何とかしようか
先ずは状況を確認だ
俺、デュワッ状態で天井に突っ込む
肩まで天井に埋まっている状態
両腕動かせそうに無い
足は動くが多分じたばたするしか出来ない
じたばたしてするっと抜けるのを期待するか?
う~ん他にいい方法があるような気が……
あ、魔法を使えば何とかなるかな?
接触面がぬるぬるになってしまえばどうだろうか?
う~ん
見事に嵌っているから無駄になる気がする
あ
俺が小さくなればいいのか!
そうすればすっと抜けて……落ちるよな
うん
落ちる前に衝撃を吸収するのも忘れてはいけない
こっちはパラシュートみたいに空気抵抗を利用してゆっくり落ちるか?
いや?持続的な魔法は燃費の消費が激しいって言っていたな
途中で魔力切れになってしまったら今度は地面に埋没してしまう
死ぬよ……な?
死ななくても足骨折とかキツイ
なら、衝撃吸収用マットを地面に作成するか
よし、指針決定
モブいっきまーす
先ずは全身に魔力を漲らせ、サイズは妖精さん並
小さくなった瞬間にデュワッ状態から手を下ろす
よし、これで落ちる
小型化の魔法を解く
ってちょ……落下スピードがはやっ
やばくね?
いかん
もう、衝撃吸収用マットの作成しとかないと……
全魔力を使って足元に出来るだけ高さのある衝撃吸収用マットに変換
ぇ?出ない?
まさか失敗?
マジで?ぇ?
俺、死ぬの?
…………………………………………
あれ?
生きてる?俺?
『起きたかにゃ、モーリン』
「先生……ですよね?俺、生きていますよね?」
先生の声が聞こえる
だが、どこにもいない
学園長がやってたホログラムの声のみ版で声だけ届けているのかな?
『は~ぃ、先生ですにゃ~。後、モーリンは生きてますにゃ~』
ですよね?
先生の声が聞こえるって事は生きてますよね~
「でも、自分着地に失敗しましたよね?」
『あぁ魔法のことかにゃ?魔法は失敗したにゃ』
「そのまま地面に減り込んだのを先生が助けてくれたんですか?」
『先生が地面への衝突を防いだと何故思わないにゃ?』
「ぇ?でも俺、気を失っていたんですよね?なら、地面に衝突して気を失ったんじゃ……」
『魔力切れによるものにゃ』
「ぇ?魔力切れ?」
『そうにゃ
何があったか順番に話すと
モーリンミニマム化→モーリン落下→モーリンが魔力でクッションか何かを作ろうとしたけれど、失敗→私がその魔力にさらに魔力を注ぎ足して変わりにクッションを作成→モーリン無事着地→魔力切れによる気絶→怪我が無いことを確認して先生自分の研究室に行く→モーリン目が覚める
って感じにゃ
大体気絶してから30分ぐらい経っているにゃ』
なるほど
先生が助けてくれたのか……
しかし……しかし……
こういう時は膝枕をしてくれるものなんじゃ……
くぅ
やっぱりアレは都市伝説か?
それとも※ただしイケメンに限るが注釈で付くのか?
無念
まぁ無傷だし……うん、それで納得だ
「助けてありがとうございます。それで質問いいですか?」
『いいにゃ』
「着地時に魔法が失敗したじゃないですか?あれの原因ってわかります?」
『魔法の失敗については色々有るにゃ。その中で今回のケースに当てはまりそうなのが、「曖昧」による魔力不足かにゃ?』
「「曖昧」による魔力不足?」
『そうにゃ、大体魔法の失敗する原因の5割がこれにゃ
今回だと、落下スピードが速いことで動揺しなかったかにゃ?
それで、なんでもいいから助かるものを作るって考えなかったかにゃ?
超馬鹿でかい衝撃吸収用のクッションを作りたいって思わなかったかにゃ?』
「落ちているときに思っていたのが全魔力を使って足元に出来るだけ高さのある衝撃吸収用マットを思っていたんですけど……」
『あぁそれじゃ魔力不足だにゃ』
「出来るだけ高さがダメでしたか?」
『ですにゃー。出来るだけの高さだと100mも200mもいくらでも伸ばそうとする為、先生でもつくれにゃいにゃ
ちなみに何でもいいと考えてもどんなものかイメージがにゃいから魔法の方向性がなくて失敗するにゃ』
「ってことはですよ……例えば、足元に高さ2mぐらいの衝撃吸収用マットを作成したいって感じですと成功したんですかね?」
『供給する魔力が足りていればですけどにゃ~』
「あれ?でも先生?俺、ジャンプするときも出来るだけ高くジャンプ力に変換するって思っていたんですが……
でも成功しましたよね?」
『要は魔力によって、干渉する範囲が決まっているかどうかってところだにゃ
ジャンプ力の変換は展開する魔力のサイズが足元だけと限定されてたためですにゃ~
干渉する範囲が決まっているため、注ぎ込んだら、注ぎ込んだだけ変換されますにゃ~
一方、物質を一時的に作成するとにゃれば、干渉する範囲を適当にしたにゃら、際限にゃく魔力を必要とするので失敗するにゃ』
「はい!!!先生、質問いいですか?」
『どうぞですにゃ~』
「たとえば今回のジャンプに関してですが、先生みたいに10m飛ぶイメージします
その時に7m程度しか飛べない魔力しか注ぎ込まなかった場合ってどうなりますか?」
『7mしか飛ばにゃいにゃ』
「それじゃ12mほど飛ぶような魔力を注いだらどうなりますか?」
『10mで止まるにゃ』
「残りの2m分の魔力ってどうなるんですか?」
『意味にゃく大気中に散らばるにゃ』
「も、勿体無くないですか?」
『勿体にゃいよ?だからセンスが重要になってくるにゃ
センスがダメだと、長期間の戦闘が辛くにゃってくるにゃ
ただ、ジャンプ力に関してはそうだけど、他の魔法の場合だと、ちゃんと消費されるにゃ』
「他の魔法?」
『ですにゃー。今回だとマットを作成する場合とかにゃ
注ぎ込んだ魔力が多ければ多いほど長時間顕現できるにゃ
ジャンプみたいに一瞬だけって時だと、ただただ、無駄ににゃるだけにゃ~』
「なるほど……」
『本当なら順々に教えていく感じだったにゃ……まさか初っ端で目一杯飛ぶとは……』
「魔力変換効率とかあるのかなと思いまして……」
『あぁ、にゃるほど、そういうことだったかにゃ……
ちなみに魔力変換効率に関してはセンスになるにゃ
経験によって、どれくらいの魔力でどれだけ飛べるようににゃるかって事を理解していくにゃ
そうすることで、少にゃい魔力で目的のことをできるようににゃるにゃ』
あぁ納得です
ってことは経験によって、どれくらいかを見極めていかなきゃいけないのか
大変そうだが、楽しみではあるな
『さてさて、モーリン、この後、次のステップにいくかにゃ?』
「時間は……まだ14時ぐらいですか……お願いします」
「了解にゃ~」
うぉ
急に先生が前に出現
「今まで隠れていたのですか?」
「研究室にいたにゃ……あぁ、魔法で移動したにゃ」
瞬間移動か
いいね
……俺、使いたいです
「あ……瞬間移動は、この学園じゃ教えてないにゃ」
……人の夢と書いて儚いと呼ぶ
しくしくしく
まぁ瞬間移動が出来るということがわかっただけでもラッキーだとしよう
「それじゃ、次のステップに入るけどいいかにゃ?」
「お願いしますー」
「さて、この訓練室にはこのようにゃ腕輪があるにゃ~
ちにゃみに入り口のところにあるにゃ~」
その腕輪には、ON/OFFのスイッチと弱ー強のスライドつまみがあるっぽい
「これの使い方について説明するにゃ
ON状態によって、体内にある魔力が吸われますにゃ
弱ー強の設定でどれだけ吸われるかの設定をするにゃ
そして、ON状態にした瞬間から訓練室は戦場になるにゃ」
ぇ?戦場?
「まぁ百聞は一見に如かずだにゃ。起動するにゃ」
そう言ってスイッチをONにする先生
ちなみに弱ー強のスライドつまみは弱と中の間ぐらいにしたっぽい
スイッチONにしたことによって、俺と先生の前にそれぞれ相手が現れる
俺の前にいるのはBK……美形なんて言ってやんないんだから
「相手が攻撃するから、モーリンはしっかりと逃げるか防御をするかしているにゃー」
え~
BK殴れないの~
え~
「殴っちゃダメですか?」
「ん~、出来るならいいけど、難しいと思うにゃ
でもま、頑張るにゃ
ちなみに、倒せても次が来るから油断しにゃいようににゃ
とりあえず、10分ほどやったら止めるからそれまで頑張るにゃ」
「は~ぃ」
ふっふっふっ
BK殴れる
心が踊るわ
さぁはじめようBK退治を
腱鞘炎?直ってませんが放置してマス
風邪?引いていますがキニシナーイ
皆様、健康には気をつけて