Extra4-IF√緑里のお話
第51話で紬先輩を紹介せず、自分を売り込む
予め言っておきますと、この√にグッド、ノーマルはありません
バッドのみです
バッド嫌という方は戻りませう
ってことでバッドエンド始まるよ~
そうですね、それでも、まだ自分に自信が持てないというのでありましたら、私のところに来てください
その時は、何度でも、貴方の素敵なところを見つけてあげますよ?
「え?そう?ありがとう」
俺は心の中で叫ぶ
ちょろーーーーいん
やっほー、これで安定顧客ゲットだぜ☆
オーナー、俺やりました
遂に固定顧客ゲットです
もう少し顧客をゲットしたら時給上がりませんかね????
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そうこうしていたら1ヶ月が経った
なんかもう……委員長、毎回来ていますよ?
あれ?そんなにストレスとか溜まっていましたか?
相談内容の半分が愚痴
もう半分が自己嫌悪
いやまぁ、こちらとしては楽なんだけれどね?
そんなことないよー、とか可愛いのにねー、とか言っていれば大抵はなんとかなっているし
後はイメチェンしてみる?って言って、モブ子時に使わされている化粧とかを横流ししたり(まぁ後で怒られたんだが)
んで、化粧後は褒めに褒めちぎる
そんなことで満足されるので非常に楽なんだが……しかし、なーんか俺に依存している?
なんかなんとかこの状況できないかな?
う~~ん、委員長が心配で此処にきた青海とかどうだろう??
でも、委員長の愚痴を聞く限り、青海にもコンプレックスありそうなんだよねー
そこらへんを考えると他の6大貴族には委員長のストレスの軽減にはなりそうに無いしなぁ
そしたら、主人公の白銀か?
あれなら何とかなりそうだよな?
でもなー、あれの隣には金野がいるんだよなー
白銀好き好きオーラでまくりの金野と一緒にするってなると……ストレス軽減されないような気がするなー?
そこは主人公の器に期待するしか無いんだけれど……ヤツにはあんまり期待できそうに無いし……
うん、どーも委員長には興味なさげなんだよねー
んー、どうしようかねー
どうすれば委員長にとっていい感じになるのかねー
あ?お客様?委員長じゃない?いつもなら、来るはずなんだけれど……まぁいっか
はーい、いらっしゃいませー、本日はどのようなご相談ですか??
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モブが相談に乗っているころ、緑里 蓬は……親に捕まっていた
「放して、お父様
私はあの人の所に行かなきゃ行けないの」
「あの人って……クラスメイトの守武のところか?」
父親の言葉に蓬は動揺する
「な、何を言っているの?お父様?
私は『有閑長者クラブ』のホストモブに……」
「だからクラスメイトの守武ってヤツじゃないか?
……まさか1ヶ月間通って……教えてもらっていないのか?」
「あれ?でも?顔も声も……どう見ても聞いてもおじさんで……」
「魔法で声も顔も変えているんだろ?
そもそもあーいうところで働いているからにはそういうだって、いくらでもあるだろ?」
「え?まさか???そんな……」
「何も父は『有閑長者クラブ』とは言わん
あそこのオーナーは名誉貴族ではあるし、あそこに来ているお客だってかなりの客がいる
彼ら彼女らとの友好を結んでいくことには反対はしない
しかし、あのモブに入れ込むことはやめろ」
そこで、緑里父親はとある資料を出す
タイトル、『ホストモブについての調査結果』
蓬は受け取った資料を捲る
そこには魔法前と魔法後で変身しているモブの様子が写っている
そして、モブの経歴からモブの両親まで
モブの妹の項目は何故だかUnknown
「彼の妹については何故か調査が出来なかった
そこに怪しさはあるんだが……両親、本人の調査をしたところ特に光るものがなかった
6大貴族に連なるお前がこれ以上彼に関わるのはやめる……ん…………だ?」
緑里父親は蓬の様子がおかしいことに気づく
蓬の様子は「そう、そうだったんだ」とぶつぶつ言っている
「蓬??話を聞いていたか??」
「はい、お父様
彼との関わりを断てばいいんですわよね?」
「あ、…………あぁ」
娘、蓬の急変に驚く緑里父
「わかりました……ただ、少し
もう一度だけ会いたいのですけれどよろしいでしょう?
今まで色々としてもらったのに何も言わずに去るのもどうかと思いますので」
「まぁお別れを言うのであれば……」
「ありがとうございます、それじゃ失礼します」
父親と別れ、自室に入った緑里蓬はつぶやく
「そっかー、あのホストはクラスメイトの守武だったんだね
……愚痴を聞いているのを見て笑ってたのかな?
…………私を誑かす悪には捌きが必要ですね」
緑里蓬は自室に飾ってある『魔法少女マジカルチックガール』のコスプレグッズを見た
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………………結局、委員長来なかったな今日
……やっぱり小遣い的なものか?一応ここ高いからなぁ
いくら貴族とは言え、先立つものが無ければこっちにはこれないか
ま、しゃーないなー
しっかし、委員長を支えてくれるような人、結局1人しか思いつかなかった
まぁ、委員長の幼馴染の森谷君が候補なんだけれど……
俺、彼と面識ほとんどないんだよねー
友達って訳でも無いしさー
まぁ彼の方は委員長に気があるっぽそうだし?自発的な行動に任せてみるしかないかなぁー
お疲れ様でした、と言って俺はバイト先から上がる
歩きながら見上げると今夜は満月
……いい夜だ
????何故だかコスプレっぽい魔法少女が仁王立ちをしているぞ?
君子危うきに近寄らず
まぁ偶にはいるよねそんな人も
んじゃいつもとは別の道でも行きましょうか
……なんでこの道にも魔法少女のコスプレがいるの?
やだやだ怖い怖い
んジャ別の道~
……今日はコスプレ夜の部でもやっているのか?
魔法少女多すぎだろ??
「世に蔓延る悪を断つ、『魔法少女マジカルチックガール』まくるん推参」
……この声、委員長???
まぁ人の趣味にどうこう言うつもりは無いけれど……あんまりご近所迷惑にならないようにねー
んじゃねー
「待ちなさい悪党」
悪党って俺??
「そう、自分を騙る外道め」
いや……騙るって何を?
「貴方がホストモブだってことはもう既に調べがついているのです」
突きつける俺の変身前後の写真
へー、いつの間に盗撮されたんだろ?
警備は完璧だったんじゃなかった……あ、これ変身後の写真は売っているブロマイドだ
ってことは変身前もよこせって言われて盗撮して取った写真を売ったな??
おーなー??
まぁで、何か用かな??
「乙女の気持ちを踏みにじるとか言語道断」
……踏みにじるって……おっさん萌えなのか?
おっさんだと思って相談していたのに中身がこれで踏みにじられたとか……そんな感じか?
いやでも、女性で言う化粧みたいなもんじゃん?
化粧で誤魔化すことを、魔法で誤魔化す?視たいな?
「問答無用
……ってことで滅べ悪♪」
……………………滅べってあんた……ってうぉ?
委員長が持っているスティックが縦に振られるとこっちにまで届く剣となり、俺はそれを避ける
……あっぶないなー、俺しんんじゃう…………よ?
2本目の魔法のスティックが薙がれ……俺の首がすっぱりと……
薄れ行く意識の中俺はどこで間違えたんだろうかと考える
遠い地にて1人、モブの異変に気づく
「お兄ちゃんの気配が……消えた!!!!!!???」
妹の逆襲が今始まろうとしていた
……うそです、逆襲は始まりません
ってことでバッドエンドしかありませんこの√




