56話
朝9時ぐらいに師匠を訪ねて警察へ
証拠物件(手紙)持参
たのもー、師匠はいませんかー?
可愛い……くはないかもしれませんが、弟子の一大事です!
ぷりーず、へるぷみー
「?」
おー、師匠がいたよぅぅぅ
よかったよぅぅぅぅ
実は夜勤でしたとかお休みかもしれないとかの可能性もあったからなぁ
実はかくかくしかじかで、弟子の一大事です
「かくかくしかじかではわかんない」
ですよねー?
まだ師匠との新密度が足りていないのか……
実はストーカーらしき人物に命が狙われているのです
これが証拠物件です
ささっ、どうぞどうぞ
昨夜の脅迫文in茶封筒を師匠に渡す
あ、ちなみに中に入ってあったカッターは危険なので入れてはいませんよ?
「ふむ、恋文から段々病んでいった感じだね
しかし、残念だけれどこれだけじゃ警察は動けないんだ」
なぜにぃぃっぃぃぃいぃ!!!???!?
「う~ん、まぁ今かなり色々と立て込んでいてね
まぁ実害が余りなさそうな手紙1つでは人員が割けないんだよ」
………………oh
カッターの刃が入っていたけど?
「怪我したわけでもないし、自演の可能性もあるから警察が動くには足りないかなぁ」
し、師匠は俺が嘘をついていると……
「いや、ただ他の人を説得ができない
そんな風に言われたら、反論ができない
何せ、被害者でも無いし、実際に見たわけでも無いから」
………………oh
……なんて世知辛い世の中じゃ
しくしくしく
ストーカーを刑務所にぶち込む計画が頓挫ですよ
「まぁそのなんだ?
この番号に電話をかけてもらえれば、即助けに行くよ」
……………………おぉぉぉぉ
この番号が師匠直通ですか?
「ん?個人携帯だよ?」
ありがたや、ありがたやー
師匠の携帯番号と、メルアドをゲットォォォーーーー
ふはははっはは、何とかなりそうな気がしてきた
「それでどうするの?このストーカーと会うの?」
まぁ流石に今回無視したらどうなるかわからないので、一応チラッと見に行こうかと
8割の可能性で、ひっかかったなバカメになりそうな気がするんですけれどね
「なら念には念を入れておいた方がいいかな?
この手紙の相手は粘着性は薄いけれど、短慮だと思うから」
3日無視されただけで、脅迫ですからねぇ
しかし念を入れるって…………腹に雑誌でも入れておけばいいですかね?
凶器になりそうな分厚い雑誌でも入れておけばいいですか?
「…………年、誤魔化して無いよね?」
ぇ?な、なんでですかー?
「それ、自分が子供の頃の漫画の話だよ?
18歳の君が生まれる前の話だと思うんだけどなぁ……」
……子供の頃にやんちゃしていた自分が何かの本で見たような……そんな感じです
「父上の本を漁っていたのかな?
まぁ腹に雑誌を入れるかは君の好きにすればいいと思う
で、話を戻すけれど、念を入れるのは誰か頼るになる人をこっそりでいいから着いてきてもらうとか、とりあえず1人では会いに行かないことだね」
ふむふむ、そのこころは
「たとえ誘拐されたとしても、そのことを警察に伝えられる人間がいるでしょ?
1人だとそうなったらどうしようもないし
君は誰が相手でもそのようなことはされない自信がある?」
………………あるわけがないって自信はありますね
「…………嫌な自信だね」
だって、みんなにボコボコにされてますもん
師匠に、パパ所長、黒姫……ks勇者には魔力だけで脅される始末ですし
「……人選について思うところが無いわけでも無いけれど、まぁわかってくれたならいいよ
ホントなら自分が一緒に行ってあげたいところなんだけれど、仕事が立て込んでて……」
まぁそちらは何とかなると思いますので
しかし、仕事が立て込んでるって、舘林 加奈のことですか?
「……誰?」
ありゃ?違ってました?
ほら、俺が最初に警察に来たときに、警察を襲っていたあの人……を唆した人の名前
で、最近街中で起きているモンスター騒動の元凶の人ですよ?
「ちょ……どこでそれを?」
やめてー、ゆらさないでー、しーしょーーーー
えっとですね……なんでしたっけ?
「だから、なんで、君が、最近の、事件の、元凶を、知っているのか???」
そんな強調しなくても
えっとですね、まぁとある伝手に調べてもらったんですよ
最近、モンスターからの被害が少ないんだけれど、どうしたんだろうって
冒険者がたくさん働いて、モンスターを狩っていたのかと思ったんだけれどそんなことはなかった
モンスター側と友好が結べたから減ったのかと思ったんだけれど、そもそもあのダンジョンは半分放置されている状態だった
そのため、そこと友好を結べたといえど、余り被害は減らないはず
それなのに、被害がほとんど無い
去年辺りに狩りつくしたのかと思ったのですけれど、それもない
あ、データは冒険者ギルドの方でまとめてアップされているのを見てますよ?
「あ?これ?」
冒険者ギルドのHPを見ている師匠
あ、それですそれ
半年前からの売り上げ見てください、段々下がっていますよね?
「……」
そして、それを追うかのように国に所属する冒険者の数も減っていますよね?
恐らくですが、半年前ぐらいかモンスターが減っているんですよ
それによって、冒険者は稼げなくなってこの国から出て行っている状態ですね
では何故半年ぐらい前からモンスターが減りだしたのかになるのですけれど……結論としては捕獲している人がいました
えっとちょいとお待ちを
確か、このメールに添付されているのが……あ、この動画を見てください
「この動画は……」
もらい物なんですけれど、城壁に取り付けられている監視カメラの映像になります
で、行きは普通の格好なのに、帰りはお腹が膨れている人がいますよね?
門番の人は同じなのに、通っているんですよこの人
これ、非常に違和感を覚えます
何らかの魔法を使って、認識阻害をしたか、またはこの門番も彼女の仲間か
なんにせよろくなことではないと思いますよ
「……どこでこんな動画を入手したかは気になるけれど……
で、この門番は締め上げた?」
俺に力関係は求めないでください
「了解、直ぐに締め上げる」
あ、でもまだ話は続きますよ?
この後、この女性が映っている監視カメラの動画を探してもらいました
するとここでポロリがあるんですよ
「ぇ?」
ほら、おなかの中からポロリとスライムが出てきています
「あぁそのポロリね」
師匠、女性に興味が?
「人並みには……
ただ、祝福のせいで、女性不信なだけ」
ほー……あ、話を戻しますね
で、後は脱兎の如く現場から逃げて、スライム騒動が発生しました
後はこの女性の動きを過去から洗い出してもらうと、警察襲撃の1ヶ月ほど前に確かに彼を訪問している映像が見つかりまして
あ、えっとこれですね
反対側の建物からのカメラに写っていた映像です
「……」
いやぁ監視社会怖いですねぇ
「君の方が怖いと思うぞ?」
……俺は別に詳しい人にお願いしただけですから、怖くないと思いますよ?
で、この人の住処を探してもらったんですけれど、見つけられなかったんですよ
監視社会を逃れて生きているみたいなんですよ
まぁ恐らく、確保したモンスターもそこにいるはずなんですけれどね
「……ちなみに何でそのことを警察に黙っていた?」
黙るだなんて人聞きの悪い……忙しすぎて忘れていただけです
まぁ後は素人に取得できた情報なんで、警察に行っても知っていますよで終わりかなぁと
「……確かに、一理ある
何にせよ助かった、ありがとう」
いえいえ~、ではお仕事頑張って下さいねー
さて、先ずは本を買っておこう
うん、腹ガード大切
後は、頼りになる人……といえば1人しかいないなぁ
お姉ちゃん先輩~~~~~~~~~~~~!!!!!へるぷみぃぃぃぃ~~~~~~!!!!!!
俺はお姉ちゃん先輩に助けを呼んだ
「任せて
それじゃ放課後に弟後輩君のところに行けばいいのね?」
うん、お願いします
しかし即答とは、やだ、お姉ちゃん先輩マジイケメン
ありがとう
大好き~~~~愛してる~~~~~~~
「ぇ?ぁ、ぁ、ぅ、うん」
今度何かお礼したいけれど何か欲しいものとかあったりする?
「えっと、と、特には……」
そっかー、まぁお金には困っていないかー
じゃぁいつか、体で返すということで
「か、体!?」
うん、だからもしお姉ちゃん先輩に何か困ったことがあったら頼ってくれると嬉しいなぁ
あんまり力になれないかもしれないけれど、その時は全力でがんばるよ
「あ、う、うん、その時はよろしくね」
それじゃ、放課後にまたね~
よしっ、お姉ちゃん先輩という最高の援軍を得た
この時間から授業に出ても仕方が無いから、午前はぶっちぎろう
なーに、既に1回ぶっちぎっているし、へーきへーき
べ、別に午前の授業に委員長がいて怖いって訳じゃないんだからね
午後の授業は特に何もなく過す
まぁいつもどおり自習だし、俺に構う人間もいないし
そして来た決戦の放課後
お姉ちゃん先輩がこないか、窓の外を見てみる
……黒尽くめの男達が門の前にいるんですけれど?
今までそんなことなかったんですけれど?
これは、あれですか?
誘拐フラグってヤツがバンバン立っているってやつですか?
やべぇ、教室には誰もいない
段々とこころボソクナッテクルルルルノルー
マダカナーマダカナー、イケメンのーお姉ちゃん先輩マダカ……キタァァァァァァッァァァァーーーーーー
お姉ちゃん先輩がキタァァァッァァァァーーーー
やったぁぁぁっぁぁぁぁ
勝ったぁぁぁぁ、これで勝ったも同然だぁぁあぁぁぁ
「助けに来たよ」
ハグッ
「えぇ?ぇ?ぇ?」
ありがとうー、ありがとうー
お姉ちゃん先輩マジメシア
「あ、あの、わ……わかったから、その、は、離れてくれたら……
その……ちょっと恥ずかしいし……」
さささっ、あーんどジャンピングシングルアクセル土下座
すみませんでしたぁぁっぁぁぁぁ
「あの、その、わ、わかったから、顔上げて?ね?」
見捨てない?見捨てない?うるうる
「うん、見捨てない
お姉ちゃん先輩はそんな薄情じゃないよ」
ありがとうーー
「それにしても……大丈夫?」
あまりの心細さに、ちょっと情緒不安定になっていたようですが、もう大丈夫
大丈夫ですよ?
「それで、対ストーカーへの作戦はどんな感じかな?」
俺、突撃
お姉ちゃん先輩、観戦、後は柔軟な対応
お姉ちゃん先輩が参戦して勝てそうなら、参戦して相手をとっ捕まえる
相手が隙だらけだったら、即とっ捕まえてもいいし
駄目そうなら、誘拐か何かされると思うから、後で助けてくれたら嬉しいなぁ
参戦するまでもなく勝てそうなら、放置でもいいし
あ、もし誘拐に発展しそうなら、警察への当てはこの番号で
事前に説明をしているので、直ぐ対応してくれると思う
「了解~任されり~
ちなみに、そのお腹のふくらみは……」
ふふふのふ
まぁ秘密兵器はお腹から出るのが相場なので
そっと、屋上の様子を見ると……黒尽くめがいますね
では逝って来ます
敬礼
「…………ようやっときたな、守 武士」
男にハァハァされながらにじり寄られる
……いや、超怖いんですけれど?
もう目も逝っちゃってるし
えっと、人違いなのでは?
「は?」
俺の名前は、守武 士で武士ではありませんよ?
「……ちょっと待て、じゃあ何か?
お前は手紙を見てはいたけれど、別人宛の手紙だと思って今まで来なかったということか?」
逝っちゃった目が戻ってきた
1枚の紙を取り出す
なんてことはない、いままで送られた手紙の内容をコピーしたものである
それを黒尽くめに投げる
「ん?……なっ、なんだこれ?」
何って、赤ペンで添削したんだよ
これだけのツッコミどころがある手紙で人を屋上へ呼ぼうというその精神がおかしい
まぁお酒で酔った状態で書いたのかもしれないけれど、そんなものにひっかかる馬鹿がどこにいる?
ほらほら、恥ずかしくなってきただろ?
さぁこれを大量に印刷したからな
外の仲間と思われる黒服にもばら撒いてやろうか?
「今年の査定に響くので止めてくれ
……で、家のお嬢様が貴様を呼んでいるんだから今からついてきてもらえないか?」
いや、断る、のー、のーのーのぅぅぅぅっぅぅ!!!!!
「そうか……へ?」
己はママから教えてもらわなかったのか?
知らない人についていってはダメって
それにだ、お嬢様が呼んでいるって言うことが本当だという証明も無い
なので、断る!!!!
「ふぅ……ならしょうがない、力づくで……」
先手必勝、セレーナちゃん、エリーゼちゃん
お腹から飛び出すカラスちゃんズ
が、瞬殺されるカラスちゃんズ
うそーん
なんでん?なんでん?
「単純な攻撃が俺らみたいなプロに通用すると思うなよ?」
はわわわ、はわわわわ
俺は逃げだした
だが、回り込まれた
し、仕方が無い
屋上のフェンスを飛び越える
いいか、これ以上近づくなよ?近づいたら、俺は飛び降りるぞ?
ざ・自分の人質作戦
「ま、まて、落ち着け、落ち着いて話し合えばわかる
これ以上俺の査定を下げないでくれ
俺には、妻も子供もいるん……」
「ライトニングシスターキーック」
お姉ちゃん先輩のドロップキックが黒尽くめの後頭部にクリティカルヒット
魔法封じの手錠をかけかけ、ふぅ一安心
やったぜ、いえー
「いえー」
お姉ちゃん先輩とハイタッチを交わす
「でもお姉ちゃん先輩は感心しません
もし、私が勝てないと踏んで、助けに来なかったらどうするつもりだったの?」
フェンスに手錠をかけて、後は鎖部分を魔法で伸ばして降りる予定だったよ
「なるほど……ありゃ?ライトニングシスターキックでもう起き上がるんだ……ん?」
お姉ちゃん先輩が黒尽くめに近づいていって、黒尽くめのサングラスを外す
「ちょ、うわっ、何をする」
「ねぇ……貴方……青海のところのボディガードよね?
「ちがっ」……去年あった覚えがあるわね、うん、間違いないわね
……ってことは弟後輩君を誘拐するように仕向けたのは青海ってことだよね?
ねぇ、どういうことかなー?」
へ?青海?何で?委員長じゃないの?
タイミングが違うから可能性として排除したんだけれど……
するとどうやって?
わかんないや
「あ、ママ?うん、ちょっと青海の所が、私たちの弟後輩君にちょっかい出してきたんだよ?
うん、うん、だからちょっと今から乗り込もうかと思うんだ
あ、パパもママも来ちゃダメでしょ
パパママが参戦したら、本格的に戦争になっちゃうよー
うん、まかせてー
なので、晩御飯ちょっと遅れるー
先に食べててねー
……っと、これでよし
それじゃ行こっか?」
へ?
「もう、だから青海ん所に乗り込みに」
へ?




