5話
大した荷物量も無かったため、荷解きもすぐ終わった
さぁいざ行かん
目指すは商店街
というわけで、カードリーダーにルームキーを通して、部屋に鍵を掛けて出発じゃぁぁぁ
まぁ仰々しく言っても、歩いて5分な為すぐ着いた訳ですがね……
とりあえず一通りどのような店があるか見てみますかね
………………
…………
……
一通り見回った結果、
食料品……品揃えに特に問題なし
お米×もやし×鳥ムネ肉×焼肉のタレ×味噌×豆腐×茸×卵
これらがあれば俺は生きていける
まぁ他の野菜もちゃんと取るけどな
肉は……うん高いから安い鳥ムネ肉だけで暫く過ごすしかないでござる
魚は……とりあえず出汁の煮干が限度だよ
お金が無いって罪だなぁ
とりあえずバイトで給料貰ったら贅沢を考えよう
ボタン肉とか俺、超気になります
後、パン屋が有ったから、ちと御寝坊さんしたときは利用しよ
……って遅刻遅刻~ってなイベントを俺がやっちゃうの!?
……できれば頼らない方向ですな
武器……お金が無いのでスルー
武器有り戦闘の場合は拳で何とかするしかないな~
防具……お金ねぇんだってばよ
昔の人は言いました
当たらなければどうという事はない
気合で避けてやんよ
本…………娯楽の漫画、小説から魔法についてみたいなタイトルまで色んなジャンルの本があった
まぁ今年一杯は魔法関連の書籍を余裕があれば買ってみたいところですな
まぁ他にも色々あるわけですが……
カフェとかゲームセンターとか衣服類とか
……まぁ可愛い女の子とデートとかするって話になるなら行くかもしれないけど
……モブだし
…………無いよね?
…………
……
言ってて悲しくなってきた…………
そういえば美少女ゲームでは大抵、主人公たちがデートしているときのイベントスチルでデートしているモップルいるよな?
あ
モップルはモブのカップルを併せたやつね
さて【魔法学園 ドキ×キラ×ラブ】ではどうだったかなぁ
……
うん
思い出せん
ってかそもそもこのゲームしてもいないから、いくら考えても駄目な気がする
諦めましょうそうしましょう
まぁアレだ
死亡フラグとか全部終わってから恋愛に現を抜かそう
でも俺恋愛できるのか……
前世で聞いたことがあるんだが、
曰く「人間、第一印象で8割が決まる」
だったかな
どこで見たんだっけかな?
就職関係だったっけ?
俺、見た目、モブ
……いかん
鬱になりそうだ
いや、見た目で判断する人間は碌な人間がいないと謂われるよな……
だとしたら、碌でもなしに自動で振られるなら悪くないかもしれない
残りの2割に賭ければ……
そうすると性格とコミュニケーション能力か問題か……
む~ん
ま、来年の話をすると鬼が笑うというし、この話題は終了しよう
日用雑貨の諸々を買い、食料品を買おうと思っていたところで俺は気づいてしまった
……米10kg買ったら運ぶの辛くね?いいや間違いなく辛い
2回に分けて運ぶのメンドイな
運搬用の魔法とかってないのかな?
まぁお米以外を買ってから米屋の親父になんかリアカーか何か無いか聞いてみるか
野菜よーし
肉よーし
焼肉のタレよーし
味噌よーし
豆腐よーし
茸よーし
卵よーし
調味料よーし
本よーし
おっと昼食用のおにぎりの海苔も買わないと
うむ
ALL OK
残りはお米じゃ
「時に米屋の親父……リアカーみたいな運搬に役立ちそうなもの借りれませんか?」
「あるけど……意味あんまなくね?」
「何故に!?」
「ん?運ぶの楽になるけど、返しに戻ってきたら2度手間じゃん」
!!!!!なんと!!!!!
盲点じゃった!!
「米屋の親父……頭良いな」
「お客さんが考えているようで考えてないだけじゃ「Noooooooooooooooooooooooooo!!!!!」」
この親父、なかなかやりおる
もう私のLPは0よ
「ちなみにどこまで運ぶ予定だったんだい?」
「学園の男子寮まで」
「すぐそこじゃん。なら運んでってやるよ」
この親父超良いやつじゃん
やべー
かっけー
……見た目は熊みたいだけどな
「小町ー」
「はーぃ」
「ちょっとお客の家まで配達してくるから店番頼むー」
「了解~貴方気をつけてね~」
「おーぅ」
とたとたとた
小町さんという方が店番に出てきた
ぇ?
超可愛くない?
ぇ?
この熊さんの奥さんですか?
いかん
何度も親父と小町さんを見てしまう
「米屋の親父さん。もしやこの方はお嫁さんですか?」
「ぉぅ」
この熊な親父さん照れてる
まさに美女と野獣
まぁこの親父良いやつだからなぁ
そこに惚れたんですかね?
「ほれ、んじゃ行くぞ」
「あいさー」
米屋を出たらなにやら米屋の様子を伺っている人が何人かいた
そして、俺にGJの仕草を送ってる
あぁ小町さんを店番に出してくれた事に対してか
「小町さん人気ですな~」
「まぁな……でも人気がありすぎるとちょっと心配になるんだよ」
「自分より良い男が出てくるのではないかって?」
「それは無い」
熊の親父、自信ありまくりですか?
「その自信すげーな」
「あいつに相応しいように心掛けて生きているからな
で、心配事はまぁトチ狂ったヤツが「お前を殺して僕も死ぬー」ってあほが出ないかどうかってことだ」
「あー、アイドルとかだとそういうこと稀に聞きますね」
「だろ?
だから少年……走るぞ!!?」
「ちょ……」
マジか
熊の親父が10kgを軽々と片手で持って走り出した
いかん
俺も追わないと
ってしまった
卵が割れないように慎重に走らないと……
…………
駄目だ
親父に追いつけない
慎重に走っているといっても俺若いんだぞ?
足は結構速いんだぞ?
でも追いつけない所か離される始末
くぅ
親父、1分半程度で男子寮にゴール
俺、その30秒後にゴール
「HAHAHA~
鍛えたまへ、少年
あ、お米ここに置いて戻っていいか?
さっさと帰って小町に会いたいんだ」
「はぁはぁ……ぉ……ぉぅ」
「んじゃ毎度あり~これからも笹田米屋を御贔屓に~」
米屋の親父、また来た道を戻っていく
「小町ィィィ~」って叫びながら走ってる
米屋の親父……マジ元気だな
しっかし米屋の親父みたいに良い男になれば、小町さんみたいな素敵な女性と結婚できるのか……
希望が出てきた
寮に戻って来たら、夕飯に良い時間になっていた
よし、調理開始
てぃらりったり~てぃらりったり~ぺぱぺぱぺぱぺぱ
脳内BGMはQB5分調理
とあるマスコットをひたすら5分間調理しまくるという狂気のBGMだぜ
ひゃっは~
先ずはお米
水分量を間違えずに炊飯器で炊く
メンドイ時は混ぜご飯のように色んな野菜をぶち込んで一緒に炊くが今回は普通の白米だ
あ
一緒に野菜をぶち込む場合は水分量に気をつける必要がある
俺、一度水分量をいつもと変わらずに炊いちまったことがあるんだよ
野菜分の水分を考慮したら減らさないといけないのに……
そしたらどうなったと思う?
おかゆのようで、でもお米が半分生米の状態の、生米とおかゆの間の、そんな名状しがたい何かが完成したんだよ
味?
うまいわけないわい
まぁ頑張って残さず食べたけどな
あれは……辛かった
おっといかん
ご飯の次は味噌汁を作らないと……
水に煮干に豆腐になめこをガッと煮るぜ
沸騰したら味噌を溶かすだけ
ちなみに味噌は普通の田舎味噌
赤も白もなじみが無いからちょっと苦手なんだい
ラストはもやしの炒め物ー
油を引いて熱したら肉を焼きまーす
肉に火が通ったらもやしを投入
味付けには
ちゃらららっらら~
伝家の宝刀、焼肉のタレ~
完成~
白米×豆腐となめこの味噌汁×もやし炒め
いただきま~す
うむ
うまい
味噌汁の具を変えたり、もやし炒めを別の野菜に変えてローテーションを組めば、3ヶ月は戦える
満足じゃ
さて、先ほど買った本でも読みますかね
そう、拳と回避を基本とした戦術とするために肉体強化系の本を商店街で買ったのだ
ふむふむ
とりあえずウォーキングにジョギングですな
走るとお腹が痛くなるので今日はウォーキングで周辺をマッピングしながら行って来ますか
2時間ほど歩きました
帰り道がわからなくなりましたが、ライトアップされた学園が目印になったので助かりました
ビバ学園
ありがとー
ふぅ
なんだか濃密な1日だった
今日はもう疲れたのでシャワー浴びて寝ます
枕たーん
明日は学園の図書館で色々と調べますかね
お休みなさい~
Zzz
ちなみにお米屋の親父の名前は 笹田 錦だったりします