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モブキャラライフ  作者: リエッタ
本編
4/77

4話

 学生寮

 それは、学園から歩いて10分という素敵な立地条件

 つまり……若干寝坊しても遅刻することはほとんど無いということなんだよ!!!

 遅刻しないゾ宣言をしたモブな俺にはホントにありがた~い

 

 ん?

 行く道中で歌わないのかって?

 HAHAHA~(白目

 俺は成長しているんだい

 そんな失態もうするかーい

 ってかさっきの話はもう忘れたんじゃないの?

 忘れてない?

 なら忘れるんだ~

 人の黒歴史は忘れたほうがいいぞ~

 む~んむ~ん

 モブは怪しげな波動を放った

 きっとこれで忘れたので大丈夫

 

 

 お?

 学生寮が見えてきたぞー

 入り口が二つあるが……

 右側が男子寮

 左側が女子寮

 うん、そこらへんはちゃんと調べてある

 うっかり左側に行って騒動を起こすとか……そんなイベントは起こさないからね?

 ふ、振りじゃないよ?

 

 

 とりあえず、管理人さんのところへ行って鍵だな

 管理人室、管理人室

 お

 コンコン

 

 「は~い、あ、学生証をカードリーダーに通して」

 

 シュッ……ピピッ

 『…………認証中……少々お待ちください……認証確認。ようこそいらっしゃいました。守武様』

 

 カチャ

 職員室は職員室セキュリティたん

 事務局は優しくタッチ

 学生寮管理人室はカードリーダー

 ……統一して欲しいと願うのは贅沢かな

 

 「よく来たな。俺が寮の管理人の菅 正人(すが まさと)

 

 「本日からお世話になる守武です。よろしくお願いします」

 

 「ん~まぁ管理人って言っても特に何かするわけじゃないんだがなー」

 

 ぇ~

 

 「炊事洗濯は各自でやってくれ、寝具は布団がある」

 

 自由主義ですか?

 万歳~

 

 「あぁそれから外のネットには繋がらない。学内ネットには繋がるぞ」

 

 ぇ?

 ちょ……繋がらないって……

 じゃぁやってたネトゲはもう出来ないのん?

 今年1年は死亡フラグを回避する必要があるから……まぁ専念しろってことか?

 

 「後は、分からないことがあったら聞きにきてくれ……まぁそんなところかな」

 

 「質問いいですか?」

 

 「なんだ?」

 

 「部屋の中で魔法の練習していいんですか?」

 

 「ダメ」

 

 間髪入れずダメだと……

 

 「何故?」

 

 「1つめ……魔力の暴走がある。これが行われた場合、最悪人死にが出るし、寮自体がなくなる可能性もある。

 2つめ……以前馬鹿がいてだ……そいつは何をしようとしたと思う?」

 

 「寮の放火とか?」

 

 「いんや、そんなもんじゃぁねぇ」

 

 「秘密基地を作る為に寮を改造したとか?」

 

 「いんや……ヒントはお隣さんだ」

 

 「お隣……女子寮!?ってなると侵入工作か何か?」

 

 「まぁ大体あっているな

 その馬鹿は女子寮に対して盗撮を行おうとしたんだよ!!

 魔法の練習だって名目でな!」

 

 ……ただの犯罪者だな……

 

 「逮捕されて退学ですかね?」

 

 「そう、そいつはそれで終わった……が、俺に……俺に超迷惑がかかった!!!!

 俺の給料4ヶ月間50%の減給だぞ!!!???!?

 俺なんも悪いことしてないのにあのクソイケメン学園長が「監督責任ですね」って!!!?!?

 その4ヶ月間どれだけヒモジイ思いをしたことか!!!

 しかもその引かれた給料が女子寮に慰謝料として奪われたんだぞ!!!?!?

 女子寮の管理人がこれ見よがしに「焼肉おいしかったですー」……って自慢されまくりだぞ!!!?!?

 金が無くて水しか飲んでねぇ俺にそんな仕打ちするんだぜ!?

 だから、この寮では、魔法は、絶対に、禁止、だぁぁぁぁぁあ!!!!!」

 

 食い物の……しかも、焼肉の怨みか

 こいつは……うん……仕方が無いな

 くそっ……切な過ぎる

 涙が止まらないぜ

 

 「お前……なんで泣いてんダヨ?もう終わったからいいんダヨ」

 

 「もし自分がその立場だったら死にたくなったなぁと……

 この守武 士……寮内では絶対に魔法を使うことはしません」

 

 「そ、そうか……分かってくれたらそれでいいんだ」

 

 「なら、魔法の練習をしたいときはどうすればいいんですか?」

 

 「学園行け。あそこは24時までなら開放しているから、申請さえすれば練習できるぞ」

 

 へー

 学園ずっと開放されているのか

 ありがてぇ

 

 「後、オススメのスーパーとか近くにありますか?」

 

 「スーパー?」

 

 「はい、自炊しようと思いまして……」

 

 「う~ん。ここいらだとジョボボか商店街かなぁ

 品揃え的なものならジョボボかなぁ

 まぁ俺はビールしか買わねぇからコンビニしか行かないがな」

 

 ジョボボ

 モブレーダーにピンと来るものがありましたよ

 デパート【ジョボボ】

 これ確か金野一族が経営していなかったっけ?

 確か謳い文句が「ゆりかごから墓場まで」

 何でも揃いますな謳い文句で色々と主人公たちがデートに来てた気がする

 モブレーダーのアラートが鳴り響きます

 君子危うきに近寄らず

 

 「ジョボボってあのデパートのジョボボですよね?」

 

 「おーそうだぞー」

 

 「なら、商店街の方にちょっと行ってみようと思います」

 

 「ジョボボは何かダメなのか?」

 

 「デパートって基本高いじゃないですか

 そんなお金ありませんよ」

 

 えぇ

 お金の問題ということにしましょう

 決して、昔ちょっと迷子になったことがあってデパート苦手ってことはないですよ?

 

 「あ~確かになぁ~商店街なら寮から左に向かって進めば5分ぐらいで着くからすぐ分かるぞ」

 

 ちかーい

 はやーい

 すばらしーい

 

 「ありがとうございます。質問はとりあえず以上です」

 

 「おぉそうか。ならこいつが部屋の鍵を開けるカードキーだ。ほいっ」

 

 てぃらりりったり~

 モブはカードキーをを手に入れた

 自分でRPGっぽくしてみたけどどうかな?

 

 「送られた荷物は部屋の入り口に置いてあるから」

 

 「ありがとうございます。失礼します~」

 

 カードキーを見るとどうやら自分の部屋は102号室

 入り口からすぐ近くのようだ

 ふっ

 テロリストに侵入されたらとかっていう厨二病の妄想が捗るぜ

 

 

 カードキーをリーダーに通して部屋の中に入る

 おー

 8畳結構ひろーい(※あくまで個人の感想です)

 あ

 荷物荷物

 といっても荷物ってほとんど無いんだけどね

 細々した日用品はこちらで買う予定だったし

 とりあえず1週間分の衣類

 後は調理器具

 そして枕

 あー

 肌触りが相変わらずいいのぅこの枕

 たまらん

 はぁ~

 この枕は人をダメにする枕だー

 あれ?

 それと梅干が入った瓶?

 こんなん俺入れたっけ?

 ありゃ?

 瓶底に手紙が貼り付けられてあるぞ?

 

 『Dear 愛しい息子よ

 

 これを読んでいるって事は無事入学式を終えているのかな?

 お前が最初、魔法学園に入学すると言った時は驚いたぞ

 正直俺たちはお前がそんなにリスクのある生活をするとは思っていなかった

 魔法関連は色々と騒がれている時期だったしな

 

 でも、ま、お前の人生だ

 親の俺たちが出来ることはお前が楽しく生きれるように選択肢をお前に出すことぐらいだと思っている

 だから、お前が魔法について何か思うことがあったのなら一生懸命やってみろ

 悔いの無いように精一杯生きろ

 

 

 餞別としてお金をいくらか入れておいた

 やばくなったらこのお金を使え

 健康には気をつけて頑張れよ

 風邪引いたときにはこの梅干でも食べて直せ

 

 

 

 お前のパパママ妹より

 

 

 

 

 

 追伸

 時々で良いので手紙とか送ってくれ

 ママが凄く喜ぶと思う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 追伸

 手紙送ってね

 ママを出汁にしているけど、ホントはパパのほうが欲しかったりするの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 追伸

 手紙と一緒に特産品とかよろしくby可愛い妹』

 

 もぅ

 結婚して20年経とうとしているのに両親仲いいなぁ

 そして妹……可愛いのは分かるが自分で言うと魅力2割カットだぞ?

 まぁたまには手紙を出そうっか

 

 餞別として入っていたお金は10万

 自分たちだってそんなに余裕のある暮らしをしているわけじゃないのに……

 やばくなったら使わせていただきます

 

 

 

 それじゃ商店街へ行って必需品を買いますかね

 あぁ手紙も忘れないようにしないと

 

 

 

 

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