32.5話 打ち上げの話
「え~、皆様、クラス内交流戦お疲れ様でした~」
「「「「「いえ~い」」」」」
「皆様のおかげさまで、なんと、あの6大貴族に4勝です!4勝!!!
敗者に鞭は打たないでね?
6大貴族といえでも数で何とかなることが証明されました」
「「「「「ひゃっふ~」」」」」
「長い口上なんていらないよね?
宴じゃ宴ぇぇぇぇ~~~~
食べて飲みまくるぞ~
乾杯~~~~!!!」
「「「「「「「「「「「「「「「「「乾杯~」」」」」」」」」」」」」」」」」
クラス内交流戦が終わった後、俺は一緒に御飯を食べないかと幾人かを誘ってみた
誘った人間が他の人を誘い、また噂を聞きつけた人も参加し、18名という大所帯になった
打ち上げの行き先は彼の警察と提携しているカツ丼屋
色々と不平不満がでたが
「騙されたと思っていっぺん食ってみろ?……あまりの美味しさに涙が出るぞ?」
という一声で不平不満は治まった
ということで、現在カツ丼屋に来ております
ちなみに俺がカツ丼屋に誘ったのは別にカツ丼屋から頼まれたからとかそんなことは無い
理由は二つある
一つは俺が知っている食事処で一番美味しいと感じたから
もう一つは自白率100%(?)に肖って、本日の第5試合の様子を聞きだそうという魂胆があったためである
そんなわけで、皆思い思いの飲み物を手に取り、乾杯を始める
ちなみにお酒を頼んだ人もいる
この世界ではお酒は18歳以上からなので問題はない
あくまでこの世界では……
みんなはお酒は20歳からだよ?
俺はお酒は頼んではない
この後、バイトがあるからお酒を入れれない
そんなに得意でもないから問題は無かったりするし
注文を待っている間に気になった第5試合の話を聞こうと周りを見る
第5試合の当事者である、久川は女の子5人に囲まれてた
女の子5人から滲み出る私たちはとても忙しいので話掛けるなオーラ
それはまるで、マインスイーパーで周り全てが爆弾という拒絶のオーラ
俺は久川に話しかけることを断念することにした
俺は久川と逆サイドの方を見る
そこには脱ボッチーズを果たした、リンリン、その両脇にモノクロリータズそれらを囲むように男子ズがいた
こちらもまた拒絶のオーラが滲み出ていたので、俺は話しかけることを諦めた
俺はこのとき初めて気づいた、最初の席取から戦争が始まっていたことに……
戦争に負けた……だが問題は無い
久川サイド6人、モノクロリータズサイド10人、自分を除いても1人まだいる
その余った1人、彼の名前は穂邑 白に俺は話しかける
「穂邑君、今日はお疲れ様でした~」
ちなみに穂邑君は青海チームで落とし穴作ってた人だったりする
普通な感じなので、個人的には親近感が湧いたりする
「守武君も色々とお疲れ様でした~
ところで気になっていたんですけど、あのチームの組み合わせって……わざとですよね?」
「厳正な抽選の結果ですよ?」
「う~ん、そうなんですか?
白銀君が「俺が赤城チームに入れないのは不正に違いない」って声を荒げていたので、てっきり……」
「なんで、彼、そんなに自信満々なんですかね?
彼から賄賂でも受け取らなきゃそんな自信満々になることって無いと思うんですけどねぇ
……あ、賄賂なんて受け取ってないですよ、俺」
「わかってますって
それについてですが、私も前に聞いたことがあるんですが、
「俺ほどのイケメンになると俺が世界の中心だからだ」とか言ってましたよ?」
「ぶふぉっ、はははははっ
俺が、世界の、中心????イケメンで???
あはははははっ、何それ??
ひぃ~、御飯前からおなか痛い~」
「ですよね?彼、ギャグの才能あると思いますよ?」
「あー、お笑いの道に進むのかな??
だとしたら、今のうちにサイン貰っといた方がいいかな?
そういえば、その白銀君は第5試合どうなったの?
俺、気絶してたから、見てなかったんだけど……」
「彼……ですか?
え……っと、さらにおなかが痛くなることを覚悟してくださいね?」
ゲームの主人公の白銀が一体何をしたというんだ……
俺、DOKIDOKI、止まらない
…………
「覚悟完了、彼は一体どうしたの?」
「彼は1番最初に戦闘不能でリタイアしたんですけど、女の子2人と遭遇したんですね
……そこで、…………」
穂邑君は一度溜める
俺はもう一度身構える
「そこで?」
「彼は必殺技を出したんです!!!!
「キラースマイル」っていって笑顔になるんです!」
「ぶふぉっ」
「しかも……しかもですよ?効かなかったんです!!!
女の子2人にまったく!!!
女の子2人に何がキラースマイルだ!!って魔法一発チュドーンで退場でした!!!」
「ぶはっ……く……くっくっくくく、くく
あーはははっはははははは
キラースマイル!!!キラースマイル!!!!!
やべぇ……何それ!!!超可笑しい!!!!ひぃひぃひぃ
会場大爆笑でしょ??」
「全員ポカーンでしたよ?」
「えー、そこはちゃんと笑ってあげないと……
体を張った渾身のボケなんだから」
「やっぱりボケですかね?
でも、彼、帰ってきたときに、「俺のスマイル、ダメだったかな?」とか言ってましたよ?」
「間違いなくボケだね!
そこは、「バトルロイヤル中に笑顔なんて効くかい!」っていう至極真っ当なツッコミで返すか……
もしくわ「きっとセクシーさが足りなかったんだよ?」っていうさらにボケ返しかなぁ
とりあえず、白銀君のことをキラースマイルと呼んであげるべきだと思うよ?」
「負けた必殺技で呼んでも喜んでくれるかな?」
「大丈夫だと思うよ?ボケを拾ってくれたって多分喜ぶんじゃないかな?」
「そうかもしれないですね」
「それで、第5試合ってその後どうなったの?」
「その女の子2人は鉄山君によって、戦闘不能になりました
後他の2人も鉄山君によって、戦闘不能になりました
鉄山君か金野さんかと思っていた時に、久川君が出てきました
そして、彼は徐にオリーブオイルを飲み始めて「おまちどおさま~、カツ丼17人前、天丼1人前になります」」
「あ、天丼こっちです~」
「は~い」
カツ丼屋で天丼を頼んでひねくれ者は俺です
カツ丼が超美味しかった→ならその天丼も美味しいに違いない→食べてみたいとなるのは当然の帰結だよね?
各々の前に、鳥とゲソの唐揚げ、フライドポテト、枝豆、サラダ、卵焼き等々、注文したサイドメニューも並べられていった
「ごゆっくりどうぞ~」
凄く気になる所で止められたが、出来立てほやほやのを食べたいですという言葉を尊重し、食後に教えてもらうことにした
「「「「「「「「「「「「「「「「「「いただきま~す」」」」」」」」」」」」」」」」」」
全員で合唱をし、御飯のふたを取る
部屋一杯に広がる香り
この香りを嗅いだ御神が「この香りは殺人的だぁぁぁ!!!」や「俺はこんな香りを作りたい!!!」とか叫んでる
一口食した瞬間、久川が「使用されている油は僕のオリーブオイルより上だ」とか呟いてた
「こんなに凄いものを食べたことがない」と涙を流すものもちらほら
また、カツ丼を食べ終えたモノクロリータズの2人が「天丼も頼みましょうか」との声が……
つい、「太るよ!?」とツッコミを入れてしまったところ、「貴方の所為です」と何故か俺の所為にされた
決を採ると、全会一致で俺の所為にされた
そして、モノクロリータズはホントに注文した
食べるときはモノクロリータズとリンリンの3人で仲良く食べたみたいだけど
食事も一息ついて、再度第5試合の様子を聞こうと思ったらバイトの時間だった
亡くなったカラスたん2羽(地面に投げたときの衝動でフランソワ(仮)もお亡くなりになりました)を新しくする必要があるし、お金が必要なんだ
俺はお金を払い、泣く泣くその場を去る
ちなみに彼ら彼女らは2次会でカラオケに行ったそうだ
う、羨ましくなんかないんだからね
それと、久川の魔法について聞いたけど、俺の感想としては酷いの一言に尽きる
オリーブオイルを脂肪に、脂肪をオリーブオイルに変換できるみたい
その魔法を使って、鉄山の腹を3段腹にしたらしい
自分の腹が3段腹になった光景を見た鉄山は絶叫、そのまま気絶してリタイア
自分の従者の鉄山の様子を見て危機を覚えた金野
魔法に鞭にと近づけさせないように中距離線を仕掛けるが一歩ずつ近づいてく久川
彼はMなので、寧ろご褒美でしたとの後日談
自分の胸が絶壁+腹が3段腹になることを危惧して、金野がリタイア
これがどうやら第5試合の結末らしい
後、穂邑君が白銀に対して、「おはよう、キラースマイル」って話しかけてた
俺は笑いをこらえるのに必死だった




