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モブキャラライフ  作者: リエッタ
本編
31/77

27話

 BBQ……それはワイワイガヤガヤやり、とても楽しいもの

 BBQ……それは炭の直火より、肉、魚介、野菜を焼くだけの料理

 BBQ……それは外でやることにより、桜を見ながら食べるというとても贅沢な料理

 BBQ……それは片手にお酒を持ち、各々のタイミングで好きな時間食材に火を通す料理

 

 今日は絶好のお天気日和

 今日やらずしていつやる?今d(禁則事項です☆)

 ってなわけで、茶包家のお庭で楽しくやりますよ?BBQ

 執事にメイドさんにシェフたちも交えてやらせていただきますよ?BBQ

 お酒、食材の準備はプレゼンテッドバイ商店街の皆さん

 ……あ、贈り物じゃないな……ちゃんと買っているから……

 まぁでも食材の選択は、商店街の皆さんにお任せですがね

 こちらは、肉20人前、魚介15人前、野菜10人前、酒25人前、ソフトドリンク10人前を注文しただけです

 …あ、肉に関しては、企画者用としてボタン肉を1人前余計に注文していますよ?

 以前から気になっていましたのでね?

 せこい?

 食べてみたいんだからしょうがない

 ……まぁ企画者特権ということで許して?

 

 

 「え~~企画だけしておいて、準備は使用人に皆様に任せてしまった私が乾杯の挨拶でいいのでしょうか?

 ……本当にすみません&ありがとうございます」

 

 「いいよいいよー、気にすんなー」「使用人の皆この後お休み貰ったしー」「こっちこそありがとー」

 

 ぉぉぅ?使用人の皆様皆々いい人だ

 感謝感激雨霰

 ちなみにお酒が入るからって事でBBQ後はここに皆お休み

 代わりの使用人が来るそうです

 やべぇ、超ホワイトですか、茶包家は?

 

 「素敵な使用人さんたち本当にありがとう~

 ……さて、長々とお話していても仕方がないですし、乾杯と行きたいところですが……

 実はBBQには1つルールがあります」

 

 「ぇ?ルール?」

 

 「えぇ、そうです。…・・・ってもまぁ我が家のローカルルールなのですが……

 さて、そのルールなのですが、『人にあげる前に先ずは自分が一口食べる』です

 ちゃんと自分が育てた物は自信を持って人にあげたいですからね

 ってな訳で、このルールを適用したいと思うのですがいかがでしょうか?」

 

 「いいよー」「了解ー」「わかったー」「OKOK~」「……(コクリ)」「はーい」「…………」「…………」

 

 「ありがとうございます

 それじゃ楽しんでいきましょ~

 かんぱーい」

 

 「「「「「「かんぱーい」」」」」」

 

 ふぅ、乾杯という大役をこなした

 後は美味しく頂きましょうか

 ……って思っていたら、向こうから楓ママ当主、薄お姉ちゃん先輩が不満気にこちらに来る

 用事ったらあれしかないですよね?

 

 「士っち~、さっきのローカルルール何~」「ぶぅぶぅ~」

 

 ですよねー?

 ローカルルールについての不満ですよね~

 楓ママ当主……38歳だよね?なのに「ぶぅぶぅ~」って

 見た目がとても若いので全然ありだと思います

 

 「実は我が家では両親がラブラブなのですよ

 で、俺と妹も仲が良かったりするんですよ」

 

 「で?」

 

 「時々、BBQとかもしたりしてたんですよ

 その時に母がこのルールを適用すると言ってきたんですね

 その時俺らも「なんで?」って訊ねたんですよ

 そしたら、返ってきた答えが……」

 

 「答えが……?」

 

 「「嫌いな人なら兎も角、味見もしないで大好きな人に食べさせるとか頭がおかしい

 それはBBQだろうが、なんだろうが一緒!先ず自分が味見をすべし」でした

 母曰く、「大好きな人には美味しいものを食べさせたいじゃん」

 その後、父との惚気話を延々と聞かされましたけど……

 まぁ、その家訓のおかげで御飯いつも美味しいものを食べられましたし、美味しく作ろうと思いましたので、今回も同じ感じでやりたいなぁと」

 

 「でも、メシマズな私だと……夕君……」

 

 「大丈夫です!ある一説によるとBBQではメシマズの方もちゃんと美味しいものが作れるという説があります!

 それにたくさん用意してありますので、多少失敗しても何度でもチャレンジできますよ」

 

 「うぅぅ……」

 

 「「かえちゃん、これ美味しいよ」……って、夕パパ所長に言われたくないんですか?」

 

 夕パパ所長の声真似してみたけど似てないでござる

 

 「楓ママ当主、頑張ってきます」

 

 似てなかったけど楓ママ当主陥落

 いってら~

 さて、納得していない方は後一人

 

 「ママは簡単に篭絡出来ても、私はそう簡単にいかないんだからね」

 

 「薄お姉ちゃん先輩はメシマズのままでも別にいいの?」

 

 「特に問題ないかなぁ……多分私もママと一緒で婿取ると思うし

 使用人さんがいるからね~わざわざ作る必要も無いしなぁ」

 

 「薄お姉ちゃん先輩、甘いですぞ!

 実は世の男性の9割が好きな人の手作り料理を食べたいと思っているよ?

 好きな人から「薄の作った料理を食べたいなぁ」とか言われたらどうするんですか?」

 

 「私メシマズだからやめた方がいいよとばっさり切り捨てる」

 

 「その結果捨てられても?」

 

 「平気平気~……婿候補なら一杯いるし~」

 

 「それって、ただ6大貴族の地位が欲しいだけで、薄お姉ちゃん先輩のこと好きじゃない人なんじゃ……」

 

 「う~ん、そうかもね」

 

 「そんな人間まともだと思う?

 ちゃんと、茶包家を繁栄させていけると思う?

 そんなやつと一緒にいたら没落ENDまっしぐらじゃない?」

 

 「ぅ……」

 

 「そしたら、使用人さんもいなくなって、御飯作らなきゃいけなくなるよ?

 その時、メシマズだったら毎日が一種の拷問だよ?

 そんな生活に耐えられる?」

 

 「ぅぅ……」

 

 「それに良く考えて……お姉ちゃんなら弟妹に御飯を作ることもあるよね?

 そんなときに妹弟にメシマズな物を食べさせるの?それでいいの?」

 

 「妹弟に……御飯を作って、食べさせる……」

 

 「大丈夫です!BBQはメシマズの更正の第一歩という説もあります」

 

 まぁその説を唱えているのは俺だけなんだがな……

 一応論理的にはメシマズになる可能性はかなり低いはずなんだ

 ……多分

 メシマズにも色々なタイプがある

 自分が知っているのはこんな感じ

 

 1.カーボンクラフター

 炭素製造機

 全てを炭に変化させるメシマズに贈られる称号

 別名カーボンマスター

 火力の強すぎが原因のため、BBQではその真価は発揮されることは無い

 

 2.闇の錬金術師

 混ぜた後のことを考えずに、いろんなものを混ぜまくり混沌を作り出すメシマズに贈られる称号

 BBQとはいたってシンプル、焼くだけの料理

 彼の者が活躍するときは下味を作り出すときぐらいであるが、今回は既に商店街の皆様によりその処理は完了

 そのため、現状ではほぼ発生しない

 

 3.ナマヤケーゼ

 どれもこれもが生焼けな状態を作り出すメシマズに贈られる称号

 BBQにおいて、一番可能性が高いメシマズ

 BBQで生焼けを食べて、体調を崩すものは無いはずなので、実害はかなり減る

 

 4.シークレットアサシン

 隠された殺意により、塩、砂糖をふんだんに使うメシマズに贈られる称号

 貴方に対して愛情はありません!殺意によってワザとメシマズを作ります

 BBQでは下味をつけるときに発揮される可能性が高いが、ただただ、焼く工程しか残っていない以上、なりを潜めると思われる

 

 5.ミステリアステイスター

 味覚がおかしい人が個性全開の味を振舞うメシマズに贈られる称号

 本人は真面目に作っているつもりなんだけど、その味は人類には未だ早いです

 亜鉛が足りないことで味覚がおかしくなっているとか

 これも下味をつける時に、発揮される可能性が高いから今回のBBQにおいては、恐らくなりを潜めるはず

 

 ちなみに1~4についてはアジミシネーゼに属している

 アジミシネーゼとはその名の通り、味見しませんな人に贈られる称号

 まぁそもそも味見してたらそんなもの出せるわけがない(※シークレットアサシンは除く)

 そのため、個人的に味見はメシマズから抜け出すための第一歩だと思っている

 

 「これは真のお姉ちゃん属性を持つためのいい試練だと思って頑張りましょう」

 

 「うん、お姉ちゃんになる為の頑張る!!」

 

 「下味はもう付いていますから、焼くだけですよ~

 300万スコヴィルとか使っちゃダメですよ~」

 

 いてら~

 ふっ

 世の中何とでもこじつけれるものですな

 さ~てボタンちゃん~、焼くぜ~?めっさ焼くぜ~?

 と思ったら、執事さんとメイドさんがやってきた

 ボタンちゃん……また後でな

 

 「一文字おじじ執事さんに由貴お姉ちゃんメイドさん」

 

 「あの……できればそれ、やめていただけませんか?」「同じく」

 

 「えっと、それじゃ一文字さんと由貴さん?」

 

 「あ、はい」「ありがとうございます」

 

 「お礼はこちらの台詞ですよ

 スピーチでも言いましたが、改めて準備を任せてしまってすみません&ありがとうございます」

 

 「いえいえ~、あの程度でしたら喜んで

 寧ろ、こちらも特別休暇が与えられましたので」

 

 「はい、それに当主達が凄く楽しそうなのが何よりです

 最近6大貴族になったばかりで、色々とストレスもためることも多かったと思います

 おかげさまでいい気晴らしになると思います」

 

 へー楓ママ当主が当主になったのってここ最近なんだ

 あ、そういえば貴族名鑑で見たときの茶包家の当主は宗一さんだっけ?

 

 「茶包家の当主交代って?」

 

 「実力です!戦闘です!バトルです!」

 

 「当主に弱いやつなど要らぬって前々々代ぐらい前の当主が決めたって言われています

 まぁ王国祭でのエキシビジョンバトルが影響していると思われますね」

 

 「エキシビジョンバトルなんてあったんだ……」

 

 「まぁ国王と貴族に対するデモンストレーションみたいな感じで普通は知らないよね」

 

 王国祭か……

 小さい頃に美味しそうなものに目を奪われている最中に迷子になった記憶しかないぞ……

 ちなみにその後はどんなに行きたいといっても連れて行ってくれなかった

 

 「ちなみにその後、勝ち上がってきた貴族と救世貴族とのエキシビジョンマッチが行われていたが……

 元救世貴族の勇者が酒と女に溺れて使い物にならなくなった時からなくなりました

 大体3年ぐらい前ですね」

 

 勇者……平和になったときの生き方が見つけられずに酒と女に溺れていったのかな?

 貴族になったから金が入ってくる

 平和だから仕事が無い

 ……まぁつまりはNEET状態ですな?

 それに耐えられなかったのか……

 ふぅ

 やはりNEETは選ばれしものにしか出来ないのか

 

 「そういえば前当主はいらっしゃるのですか?」

 

 「前当主の大旦那様は当主に負けたショックで今、旅に出ています

 執事長とメイド長が付いていったので元気だと思います」

 

 「その所為で、我々使用人も仕事も増えましたので、こういう息抜きの場は大歓迎です

 良かったらまた何か企画してくださいね?」

 

 「な……何かネタがあったときには……」

 

 う~ん

 何かあったかなぁ

 今花見兼BBQだしなぁ

 まぁ思いついたときに考えますか

 

 いろんな人と花見をしつつ恙無くBBQは終わった

 ボタン肉は食べることができなかったのが少し心残りだが……

 焼いている最中にちょっと場を離れた隙に無くなってた

 料理中に席を外すのは厳禁!

 

 

 

 

メシマズの分類の名前は適当に厨二っぽく充ててみただけです


途中、カーボンクラフター桜という全部爆発落ちの魔法少女ものとかどうだろうと思いついたけど封印

大きいお友達に怒られる

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