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モブキャラライフ  作者: リエッタ
本編
30/77

26話

 現在、茶包研究所でバイト中

 まぁバイトと言っても半分以上が勉強みたいなものなんですが……

 夕パパ所長に魔法の合成を見せてもらっています

 

 「まぁ、こんな風に合成したい魔法を使用し」

 

 土魔法と光魔法が両方の掌から発動される

 

 「それらを重ねあわせる、ただそれだけかな?」

 

 土魔法と光魔法だったものが一つになる

 なんか土魔法が光り輝いているよ?

 

 「こんな感じだけど、大丈夫かな?」

 

 あれ?こんなに簡単に出来るの?

 俺……同じ感じでやってみたんだけど失敗したよ?

 才能か?才能の問題なのか?

 それとも努力か?

 

 「夕パパ所長、はい、俺、そんな感じでやってみたんですけど、思いっきり失敗したんですけど?」

 

 「ぇ?……う~ん、士君がやっている所を見たいんだけどいいかな?」

 

 「あぃ」

 

 そして、俺は同じように土魔法と光魔法を掌に発動させる

 時間は夕パパ所長の倍以上掛かり、サイズも小さく、威力も弱いが……

 そして、同じように重ね合わせようとして……弾かれて霧散する

 ……やっぱりダメでした

 しくしくしく

 

 「……」

 

 「夕パパ所長?……どうしたんですか?」

 

 「いや……ちょっと考え事を……ふむ……ちょいと待ってて……試してみたいことがあるんだ」

 

 そして、俺が作り出したサイズの各種魔法を作成し、次々に重ねては弾かれ、重ねては弾かれ、たまに消えたり、合成できたり

 

 「へー」

 

 「何かわかりましたか?」

 

 「うーんと……結論から言うと……士君の魔法が弱すぎるのが原因かな?」

 

 ぉぅふ

 俺氏は会心の一撃を喰らう

 ……まぁわかっていた事なんだけど、改めて突きつけられると悲しくなる現実

 しょぼーん

 

 「……でも、」

 

 でも?

 ぇ?救いあるの?

 

 「おかげで面白い魔法の性質がわかった」

 

 ふむ、性質的なもの?

 

 「魔法の威力がある程度大きいと、ただ重ねるだけで合成できる

 が……ある一定よりも小さい威力の場合、重ねようとしたときに反発が来る……それもかなりの強さの……

 それが、士君が合成ができなかった理由になるかな」

 

 ぉぅ

 ……つまり、俺はもう少し鍛えないと合成魔法が使えないってことになるんでしょうか?

 しくしくしく

 

 「ただ、この魔法の性質はかなり効率というか……うん、コスパだな、コスパがかなりいい」

 

 なんですと?

 コスパがいいっていい響きです

 大好きです

 

 「ちょいと、そこに立っててくれないかい?」

 

 「了解です」

 

 「ちゃんと受身を取ってねー」

 

 そう言って、小さなサイズの属性魔法をいくつか展開している夕パパ所長

 夕パパ所長?……なんか凄く嫌な予感がするんですが……

 属性魔法を操作して、俺の目の前で合成?

 のぅ

 ちょ……

 ものすごい吹っ飛ぶんですが……

 と思ったら、さらに後ろから衝撃?今度は前に吹っ飛ぶ?

 まずい

 地面ががが……

 ここは体操選手みたいなでんぐり返しだ

 ぐるぐるぐるぐる

 4回回ってしゅたっ

 綺麗に立ち上がりましたモブ選手

 ……痛いっす

 

 「あ、だ、大丈夫だったかい?」

 

 「まぁ若干痛かったですけど平気です」

 

 「あー、良かった

 ちょっと予想よりも吹っ飛んでしまって驚いたよ

 ちなみに吹っ飛んだときに痛みとかってあった?」

 

 「いえ、ありませんね

 地面とぶつかったときが痛かったんですが、吹っ飛びによるダメージは無かったです」

 

 「ふむ、相手を傷つけずに制圧するときとかに使えそうかなぁ

 うん……色々と面白いことに使えそうかな?」

 

 「あ、そういえばコスパがいいって言ってましたが、具体的にはどれくらいですかね?」

 

 「うんっとね、これだけの衝撃を出すってことになるとまぁ魔力量的には10倍近くは必要になるかな?

 まぁそっちの場合だとダメージが入るんだけどね」

 

 おおー

 コスパいいってレベルじゃねぇ

 マジ半端ねぇっす

 

 「ちなみにこの魔法の性質ってホントに今まで出てこなかったんですか?」

 

 「僕が知る限りではね

 まぁ普通、これだけ弱い魔法を合成しようって思う人はいないからね

 これで合成するくらいなら、鍛えた方がよっぽど強くなれるって考えだからねぇ」

 

 俺の現状の属性魔法が弱い……

 俺氏またしても会心の一撃を喰らう

 まぁ今は甘んじて受けよう

 でもいつか……きっと……

 

 「あ、ちなみに合成は一応出来たよ?

 こう、反発する力を、ギュッとする感じで

 まぁ相当魔力制御が出来ないと無理だけどね」

 

 おぉ?一応合成は可能なのか……

 これは朗報かな?

 

 「ちょっとやってみます」

 

 土魔法と光魔法を重ね合わせて……反発する力をギュッと抑え……弾かれ霧散……

 しくしくしく

 

 「士君には少し早いみたいだね……」

 

 とりあえずは放課後はこの魔法の性質を使いこなすことが当面の目標になるかな?

 

 「後は、相反する属性での合成はやはりこれでもただの魔力になるだけだね

 それと、片方の属性を大きくしても、小さい方の魔法の威力が取られる……これも変わらないね」

 

 そこは変わらないのか……残念

 

 「まぁ何にせよ、さらに詳しく調べるのはお昼御飯の後でいいかな?

 午後からは少し、実戦形式で一緒にこの特性の有効な使い方を考えないかい?」

 

 「了解ですー」

 

 「そういえば、今日のお昼は何にするつもり?」

 

 「BBQです

 茶包家の使用人さんも巻き込んでのBBQパーティです」

 

 「ぉ?なんか楽しくなりそうだねぇ」

 

 楽しくなるといいなぁ

 

 

 

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