3話
さて事務局さん~♪事務局さん~♪
あなたはどこですか~♪
1階にいますか~?
HAHAHA~
待て待て待て~♪
…………今の恥ずかしい詩聞いた?
忘れましょうそうしましょう
ね?ね?お願いしますよ~しゃっちょさ~ん
これ以上俺の黒歴史増やさせないでくださいよ~
ぇ?どんな黒歴史かだって?
そりゃぁ……ってそんな手には乗りませってば
あ、事務局についたので、この話はこれで忘れてくださいね
事務局のドアの前に立っているけどドアが開かない
ふ
二度と同じ手は喰わないぞ
さぁこい事務局セキュリティちゃん
当方、いつでも学園推薦バイトの件で訪問しましたって言う準備はOKだぜ
………………
…………
……
事務局セキュリティたん?
どうしたの?
俺がモブだから認識できないとか、そんな話ですか?
まっじで?
そんなに存在が薄いですか?
でもさっき、職員室セキュリティちゃんは認識してくれたよ?
金か?
事務局セキュリティたんは余りお金を掛けられなかったため、性能が悪いのかな?
う~ん
「あの~」
「はい?」
「さっきから事務局の前に立ちふさがっているのですけど、入らないのでしたら先に入ってもよろしいでしょうか?」
ぇ?
事務局セキュリティたん待ってたんだけど…ぇ?
ここは先に行ってもらいましょう
「どうぞ」
ちょいと横に移動移動
後ろにいた女生徒が前へ進む
ドアにタッチする女生徒
みゅーん
開くドア……って、ぇ?開くの?ぇ?
あ
『優しくタッチしてくださいね』
って書いてあるぅぅぅぅ!!!???
何で気付くかんかったのん、俺ェェェェ!!??!?
ハズカシー
事務局セキュリティたんなんておらんかったんやー
だめだ……あまりの恥ずかしさでダメージがでか過ぎる
30秒ほど待って
復活するから
また恥ずかしいところを見られてしまったぜ
黒歴史がまた増えるるる~(白目
よし、復活
では私も事務局へ入りますか
みゅーん
お邪魔します~
バイト関連のコーナーへレッツゴー
おー電光掲示板に色んなバイトがありますな~
あ
先ほどの女性とがいらっしゃいますよ~
「あ、さっきの……さっきは入り口前で立ち止まってたけど、何かあったの?」
やーん
聞かないで~
俺の心を抉らないで~
「いや~、ちょっとバイトをしたいと思っていたんですけど、どれだけきついバイトがあるのかなと不安がっていまして」
えぇ
事務局セキュリティたんを考えていて入らなかったわけではないんです
……という事にさせてください
「ん~、っていってもそんなにきついものはアンマリ無いよ?」
おぉ朗報
学園推薦バイトは楽目っと
素晴らしい
「へ~……って、ぇっと……これとかも楽なんですか?」
指し示すはダンジョンでの霊草取得依頼
「どれどれ?」
そういってその情報部分をタップする
おぉ
詳細情報が浮き出て表示される
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採取依頼
闇ダンジョン奥地で採取可能な光霊草の取得依頼
研究の為に光霊草が欲しいのです
状態はいいもので
状態 B以上
期限 2週間以内
報酬 300万円
場所 闇ダンジョン
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モブ知ってる
雪波先生言ってた
ダンジョン割に合わないって
ってか学生でこんなのやらせるのか?
これを楽目って言っているこの女生徒が半端なく強いのか?
「あー、ダンジョン類のバイトっていうか仕事は誰も基本やら無いよ?」
ぇ?
じゃあなんで学園推薦バイトにあるのん?
「なんで、学園推薦バイトにあるかって顔してるね。
まぁダンジョン類の依頼はギルドと合同で発行されてるの
一応的な感じで」
あ
モンスターの素材依頼が電光掲示板から消えた
「今、掲示板からダンジョン類の依頼が消えたでしょ?
これは、誰かが受けたってこと
今は、事務局に私と君しかいないけど、二人とも受けてないからギルド側で受領したってこと」
ほー
電光掲示板、便利ですな
ギルドともつながっていたりするのですか
でも
「なら、本来の学園推薦バイトってどれですかね?」
「こっち側だよ」
そういって教えられたのは電光掲示板の左側
曰く、電光掲示板の右側4割がダンジョン類
真ん中の3割ぐらいがダンジョン以外の採取、
左側3割ぐらいが本来の学校推薦バイトらしい
「学校推薦バイトの多くが研究所のお手伝いみたいなことが多いかなぁ」
そういって電光掲示板のバイト情報の一つをタップする
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助手依頼
魔法研究所で新作魔法についての助手依頼
現在、新しい魔法を考案中
君も一緒に歴史に名を残しませんか?
当方、アットホームな研究所です
期間 お好きな日10時~20時
報酬 2万円+別途昼、夕飯支給
場所 茶包研究所
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10時間2万円
時給2000円
……これは良い方なのか?
そういえばこの世界の相場とか良く知らないや
「これって良い方なんですか?」
「凄く良いよ」
そう言って色んなバイト情報をタップして見せてくる
ふむ~
拘束時間はマチマチだけど大体時給800~1200円
日給6000~10000円ぐらいか
ってなるとこの世界の物価も似たようなものかな?
……なにこのバイト
超うまくね?
「凄く給料がいいですね、先ほどのバイト……
それほどいいバイトでしたら、人気有るんじゃないんですか?」
「それがそうでもないんだよねー」
「何故でしょうか?」
「……それは私が教えてもらいたいくらいだよ
実はこれ出しているのウチの父なんだけど、半年前から出しているんだけど人来ないからちょっと凹んでる」
「う~ん、通常の1.5倍以上ってことで非常に危険そうに思われているとか?
モルモットのように実験体にされるとか思われているんじゃないかな?」
「あー」
「ちなみにこの依頼、何度も報酬上げたりしています?」
「うん、そうだけど、それがなに?」
「ってなるとチキンレース的なものもあるかもしれませんね」
「チキンレース?」
「どれだけ報酬上がるかっていうのと、誰が最初の生贄になるかって」
「心理状態が働いて、誰も受けないってことかな?」
「ちなみに危険は本当に無いのですよね?」
「無い……ってかそんなことさせない。危害を加えそうなら私がお父さんを止める」
「わかりました。ならその依頼受けさせてもらいます。どうすればいいんでしょうか?」
「ぇ?いいの?本当に?」
「割が良い、危険が無いのでしたら、選ばない理由のほうが無いと思うんですが?」
「ぇ?でも今会っただけの人の言うこと信じるの?」
「人を騙そうとしている人はそんなこと言いませんよ。
それに親切をしていただきましたら、ちゃんとお返しをしようって家訓が有りますので……
お互いの為になるのしたらいい事尽くめじゃないですか?
それで受けるにはどうすればいいでしょうか?」
「えっとこの詳細情報の期間の部分をタップして、バイトしてもいい日付を選択
その後は学生証を依頼情報に触れさせれば、依頼を受領したことになるよ」
学生証?
がさごそ
ポケットにない
胸ポケット……にもない
ぁ……無くなるといけないから首に掛けてたんだった
ほっ
とりあえず日付は1日中拘束されるから今週土曜日で
どきどきわくわく
学生証を詳細情報に触れさせると……
おー
詳細情報が学生証の中に入っていった
そんで電光掲示板からこのバイト情報が消えていった
「学生証にはスケジュール機能や電話機能、電子マネーに学内ネットも出来たりするよ」
へー
学生証、お前ちっさいのにやり手だな
prrrrr……prrrr……
「ゴメン。電話にちょっと出るね
あ、お父さん。うん、凄くいい人そうかな。うん、うん。で、ちょっと説明しているところ。うん、じゃ切るね。
お父さん超はしゃいじゃっているわ。土曜日凄く楽しみだって」
「喜んでもらえたのなら良かったです」
受けたら即依頼主に報告されるのは
ほー
電光掲示板やるなぁ
「あ、ちょっと用があるので、私はこれで
依頼受けてくれてホントにありがと
あ、自己紹介まだだったね
私の名前は茶包 薄
3年生だから何か困ったことがあったら言ってね
それじゃ土曜日にでもまた会いましょう、守武君。またね~」
「はーぃ」
勢いで決めてしまったが大丈夫だろうか?
ちょっと不安ではあるが、まぁいっか
今考えてもしょうがない
あれ?
私の名前を知ってる?
あー
学生証で依頼受領時に名前も送信しているのか
そりゃそっか
確かに雇用側としては名前が分かったほうが良いに決まっているな
でさっきのお父さん電話で名前が伝わったのか
うん、そうに違いない
一応他のバイト情報も見てみますか
………………
…………
……
場所が赤城ジム、青海研究所、緑里製薬所、金野デパート……
これ?全部ヒロイン関係じゃね????
やだー
なんで20近くあるバイトの全てでヒロイン関係してそうなんですか??
主人公のためですか??
……この世界、ヒロインに近づきたくない俺には優しくないなー
あれ?
でもこれヒロインの黒姫関連無いけど……まぁいいや
気にしない
きっと気にしたら負ける
学生寮にいこーっと