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モブキャラライフ  作者: リエッタ
本編
27/77

  24.75話 若い二人の話

残されたお若い二人のその後のデートのお話


変態は多分いません

普通のデート話です


モブキャラライフの癖に変態がいないとはどういうことだと思う方は戻りませう

 「それじゃまたねー

 何かあったら『有閑長者クラブ』のモブ及びモブ子をよろしくねー」

 

 そう言って、モブ子が去っていく

 そして残されたのは、鷹山 総一(たかやま そういち)(※ブラボー息子)とその彼女である藤野 朱音(ふじの あかね)、後メイドさん

 

 (はわわわわわわわ、まさか今から朱音ちゃんとデートですか?)

 案の定、総一の方はテンパッていた

 一方その彼女、朱音の方は

 (はわわわわわわわ、まさか今から総君とデートですか?ひゃぁぁ~~~!!)

 同じくテンパッてた

 ホントに似たもの同士である

 二人がどうしようと思っている時

 

 「お嬢様、私はお二人の邪魔にならないよう、隠れて警護をしておりますので、これにて」

 

 「えっ、ちょっ」

 

 待ってという前に、メイドさんが姿を消す

 さて、二人きりになってしまったところで、沈黙に耐えられず、朱音の方から総一に尋ねる

 

 「総君、これからどうしようか?」

 

 「その、朱音ちゃんの方がいいなら、一緒に遊びたいんだけど、……その……用事は大丈夫なの?」

 

 「あ……うん、用事は終わったから大丈夫」

 

 デートの下見に来るためにデートを延期しただけだなんて言えない朱音

 

 「そっか、じゃあ一緒に遊ぼ……どこか行きたい所ある?」

 

 「えっと……モブ子さんと一緒に行っていない所がいいなぁ」

 

 男とはわかっているんだけど若干ジェラってる朱音

 

 「え?どうしてモブ子さんと僕が一緒に遊びに来たって知ってるの?」

 

 「あ……その遊園地の前に通ったときに総君とモブ子さんが一緒にいたとこを見ちゃってその……」

 

 「あ……そうなんだ……不安にさせてゴメン

 モブ子さんはなんでもないんだ

 僕は朱音ちゃんのことが一番好きだから」

 

 そう言って、顔を赤らめながら、朱音の両手を掴む総一

 急に両手を握られて、耳まで真っ赤にしてフリーズする朱音

 

 (あれ?僕、まずいことやっちゃった?)

 

 手を離した方がいいのかなと思った瞬間、脳内にデビルモブ子出現

 

 (手を離すとかお前はヘタレかーヘタレカーへタレ!ヘタレ!!ヘタレ!!!)

 

 脳内で好き放題言うデビルモブ子

 デビルモブ子のススメ(?)に従って、そのまま手を握り続ける

 そうこうしているうちに、朱音再起動

 一番好きという言葉の余韻に浸って顔が赤いまま

 

 「うん、ありがと、凄く嬉しいです」

 

 と、笑顔で返す

 

 「ね、ね、総君

 行きたい所ができたんだけど、いいかな?

 ジェットコースターとあと、日の入り前に観覧車に乗りたい」

 

 「うん、じゃぁ時間もそんなに無いし、行こうか」

 

 そう言って、二人は手を握りながら、ジェットコースターに向かう

 

 

 この遊園地の目玉となるアトラクションの一つ

 当然長い待ち時間も発生するが、そこはお互いが聞きたいことを話すということでやり過ごす

 そうして、総一と朱音たちの出番になる

 

 「ドキドキするね」

 

 「うん」

 

 二人を乗せたジェットコースターがじわり、じわりと高度を上げ、最高地点に到達する

 そして、最高点から落下し、周りが悲鳴をあげる中、一人だけ

 

 「総君、大好き~~~~」

 

 愛の告白をしていた

 周りの悲鳴が止まる

 耳まで真っ赤になる総一と朱音

 

 総一にとって短いようで長い乗車時間が終わり、朱音の手を取り、そそくさと場を離れる

 人気の少ないところまで逃げるように歩き、先ほどのことについて尋ねる

 

 「どうしたの、朱音ちゃん?

 さっき、ジェットコースターで大好きって言ってくれたよね?」

 

 「総君のせいですからね」

 

 「ぇ?僕の?」

 

 「はい、先ほど、私のことが一番好きって言ってくれたじゃないですか?

 私、総君と付き合うのに了承したんですけど、そういえばまだ、ちゃんと好きって言ってないなって……

 ただ、私は度胸がそんなにないので、こう……ジェットコースターでなら言えるかなと……と思って……

 迷惑でしたか?」

 

 「ううん、嬉しい……でもちょっと恥ずかしいかも……」

 

 「そう……ですね……私も凄く恥ずかしかったです……」

 

 「でも、そっか……僕のことが好き……か……ふふ

 うん、もっと遊ぼっか。今日の思い出、一杯作ろ?」

 

 「はい」

 

 絶叫系に始まり、アクション系等のアトラクションで遊ぶ

 そして日の入り前になり、朱音希望の観覧車に乗る

 

 「いい景色だな」

 

 「うん」

 

 「あ、あれ?僕らの学校じゃない?」

 

 「あ、ほんとだ、此処からでも見えるんだね」

 

 「いやー、でも今日は一杯遊んだな……

 凄く楽しかった……朱音ちゃんは楽しかった?」

 

 「うん、私も凄く楽しかった」

 

 「ホント?良かったー

 僕、凄く緊張していたから何か変なこととか言ってなかったかな?」

 

 「ううん、全然

 かっこよかったよ」

 

 「どういうところ?」

 

 「それは秘密ですー」

 

 「え~?教えてよー

 朱音ちゃんがどういう好みとか教えてよー」

 

 「私の好みは総君ですよー」

 

 その一言に二人とも真っ赤になる

 

 「あ、ありがと」

 

 暫くの沈黙

 そうこうしているうちに、観覧車が3/4回り終わる

 

 「なんか観覧車……もうちょっとで終わりそうだね」

 

 「うん」

 

 「なんだろ……この時間がもっと続いて欲しいような……」

 

 「でも、来週のデートは今日よりももっと楽しくなるでしょ?

 だったら、その……この時間が終わるのも悪くは無いんじゃないかな?」

 

 「うん、そうだね」

 

 「あ、総君あっち見て」

 

 「ん?あっちに何かあるの?」

 

 朱音が指を指した方向に顔向けたとき、朱音が総一の頬にキスをする

 総一、完全フリーズ

 

 「今日、凄く楽しかったお礼」

 

 総一、フリーズ中ゆえ声が聞こえていない

 観覧車が下に到着する

 

 「じゃぁ、帰るね、また明日」

 

 そそくさと、逃げるように帰る朱音

 まだフリーズしている総一

 

 

 

 10分後、再起動完了&雄叫びを上げる

 

 「ひゃっほぉぉぉおぉぉぉーーーーーー!!!!」

 

 

 

 

 

 

 その日の夜

 鷹山家

 

 「おい、総一、顔がだらしないぞ

 もう少ししゃっかりせい

 おい……おい??」

 

 (キスされたこの左頬は洗わない

 1週間は洗わないぞ

 あぁ、朱音ちゃんにキスされた……はぁ……幸せだ)

 

 「なんじゃ?急にキリッとした顔になったと思ったらまた、ふにゃけて?

 (まさか、息子を任せたモブ子さんに骨抜きにされたとでも言うのか?)」

 

 

 鷹山 総一、脳内メモリがキスに奪われ、他処理が疎かになる

 ブラボーこと鷹山 春次(たかやま はるつぐ)、息子を心配し、モブ子に在らぬ疑いを掛ける

 

 藤野家

 

 「お嬢様?お嬢様?

 お願いですからドアを開けてください

 せめて御飯だけは取ってください

 お願いですから」

 

 (あぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁ!!!!!

 私キスしちゃったよぉぉぉぉぉぉぉっぉぉぉ

 つい、そんな気分で

 ああああああっぁあぁぁぁ

 どうしよう?どうしよう?

 自分でも言ったけど、明日学校で会うんだよね?

 どんな顔して会えばいいんだろう?

 あぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁ)

 

 

 藤野 朱音、自分のしたことに悶絶、引き篭る

 メイド、そんな様子をみて、彼氏の鷹山 総一がお嬢様に強引にキスでも迫ったのかと疑う

 

 

 

 

 

初々しい二人の話を書こうとしたら拙者、これが限界でござった

次回から本編に戻ります

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