表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モブキャラライフ  作者: リエッタ
本編
25/77

24話

 しかし、俺が一体何なのですか?か

 深い質問な気がする

 個人情報はこんなところだよな?

 名前→守武 士

 性別→男性←此処重要、超重要、ただテストには出ない

 年齢→18歳

 所属→学園エリストリ 1年梅組

 選択科目→全科目

 登録呪文→《天使の囁き》

      《悪魔の囁き》

      《小さな花火大会》

 家族構成→父、母、妹ありの現在学園寮で一人暮らし

 出身→田舎

 バイト先→有閑長者クラブ

      茶包研究所

 

 

 ……目の前の少女はこんな情報が欲しいのでしょうか?

 なわけないよねー

 事態が飲み込めない俺に焦れた様にもう一度問いかける少女

 

 「貴方は、総君の何ですか?」

 

 総君?

 NEWキーワードですな?

 君付けって事は男だよな?

 いたっけ総って名前の男?

 ちょっと思い出してみよう

 先ずは学校関連

 白銀 透→このゲームの主人公に当たる人間。総君ちゃう

 長園 岳→学園長であり、貴族でもあるが、こちらも違う

 菅 正人→寮の管理人さん、こちらも違う

 

 次だ次、商店街関係

 笹田 錦→米屋の親父、ぜんぜんちゃう

 

 警察関連

 瀬戸先生→下の名前知らないや

 

 バイト関連

 茶包 夕→茶包先輩のパパであり、研究所所長、これも総君じゃない

 結城 観玖郎→貴族であり、バイトの支配人、これも違う

 先輩ズ→名前忘れたけど多分いない

 

 ……そういや、俺、男友達いないんだな

 しくしく

 ……授業が始まったら友達作ろう

 いくらなんでも寂しすぎる

 

 「何泣いているんでしょうか?」

 

 「きっと、自分の人生を悔いているのでしょう」

 

 「いやいやいや、ところで総君って誰?

 思い当たる人間がいないんだけど……」

 

 「嘘ついているんじゃねぇよ

 さっきまで一緒にいただろ?

 記憶にございませんで逃げようとしているんじゃねぇよ」

 

 「え?あぁブラボー息子のことですか

 総君てお名前なのですね」

 

 「ブラボー『息子』??

 ぇ?総君のお父様とお知り合いなんですか?

 はっ、まさか家族ぐるみのお付き合いで……許婚とかそういうお話なのでしょうか?」

 

 「いぇ?全然?

 ブラボーさんとも知り合って数時間程度の仲ですよ?」

 

 「ちょっと待ってください

 数時間?数時間ですか?たった数時間で総君とデートする仲なんですか?

 え?ぇ?私、総君と仲良くなるのに1年掛かったんですよ?

 それが、数時間でデートですか?

 どれだけビッチなのですか?貴方は?」

 

 ビッチ……だと……

 清純そうな感じのコーデになっているのに……

 何故だろう?

 別に男だからビッチだといわれてもダメージを受けないはずなのに

 だけど、なんで、こんなにダメージが来ているんだろうか?

 

 「お嬢様、ビッチなんて汚い言葉は使ってはいけません

 ここは御淑やかに阿婆擦れにしましょう」

 

 ぇ?阿婆擦れって御淑やかなのん?

 俺にはわかんない

 

 「そっか、ビッチはダメね

 それで、阿婆擦れさん、貴方は総君のなんなのでしょうか?

 彼女さんなんですか?ま、まさか恋人さんなんですか?

 そ、そそそそそれとも、許婚なんですか?」

 

 「まぁ、ビジネスライク的な?

 ってか君等は一体何者?」

 

 「わ、私は総君の彼女です!」

 

 「へー、証拠は?」

 

 「へ?証拠?」

 

 「いるんだよねー、ストーカーが彼女名乗って、情報を取得しようとしてくる人が

 で?ブラボー息子の彼女の証拠は?」

 

 自分で言っててなんだけど、彼女の証拠ってなんだろうな?

 本人に証明してもらうしかないよね?

 あぁ、俺、外道?

 こんなことを聞くなんて

 

 「え?私、彼女だよ?ストーカーじゃないよ?

 ほんとだよ?だよね?」

 

 つい涙目になって、メイドに確認を取る少女

 

 「はい、お嬢様

 おい、お前、何お嬢様泣かせているんだよ!」

 

 「まぁ、縦しんば君がブラボー息子の彼女だったとしても、何でここにいるの?

 確か用事があるからデートが来週になったんじゃなかったっけ?

 メイドさんと二人で、どうして、遊園地に来ているのかな?

 そっちの趣味だからホントはブラボー息子とはデートがしたくなかったの?

 それ、本当に彼女って言えるの?」

 

 「え?……それは、その……」

 

 「私とブラボー息子との関係はビジネスライク的と言ったでしょ?

 つまり、このまま応えてもらえないと、私は彼に君のことを話さないといけなくなる

 『君の彼女と名乗る人と出会ったんだけど、その人はメイドさんと二人で遊園地に来てた

 君とのデートより、メイドさんと遊びに行くことを優先したらしいよ

 君は遊ばれているんだ、さっさと分かれた方がいいよ』、と

 それでいいなら、そのまま報告しますが?」

 

 「ぇ?ちょ……ちがっ」

 

 「と言われましても?じゃあ何でメイドさんと二人でって話に戻りますが?」

 

 非常に言いにくそうな少女

 それに我慢できなくなったメイドさんが

 

 「あぁ、わかった、ちゃんと説明する

 下見に来てたんだよ、デートスポットの……」

 

 「下見?」

 

 「そうだよ!我々メイドも含めて、デートなんてしたこと無い!

 だからせめて、下見だけでもして当日どんな展開になるのだろうかなってことで、下見してたんだよ」

 

 「下見……ねぇ……ぷっ……く、くっ」

 

 「貴様、何がおかしい?」

 

 「いやいや~、似たもの同士だなぁって思いまして……くくくっ」

 

 「へ?似たもの同士?誰と誰が?」

 

 う~ん

 これはちゃんと話しておいた方がいいかな?

 

 「先ず、大前提から勘違いしていることを訂正するけど、私は男ね

 女装をしているだけなんだ」

 

 「へ?」「は?」

 

 「私、男~♪」

 

 「その声で?その髪で?その服で?」

 

 《大天使の囁き》解除

 カツラも外す

 

 「声はただの魔法です

 髪はただのウィッグ

 まぁ服は仕事先の先輩の趣味ですね

 これで信じてもらえますか?」

 

 さすがに服は脱がないよ?

 

 「ぇ?でも……」

 

 「これ以上となると俺にパントゥを脱げ……と……」

 

 「お前、何お嬢様に汚いものを見せようとしているんだよ!」

 

 「俺のパントゥ綺麗よ?ちゃんと洗濯しているよ?

 なんて、人聞きの悪いことを言うんだ」

 

 「いや、そういう問題じゃなくて……」

 

 「だって、納得していないんでしょ?

 後他に証明するとしたら、男物のパントゥを見せるか……それもダメなら、脱いだ状態で服をたくし上げて「きゃーーー!!!わかりました。貴方は男性です。これでいいですか?」……ふぅ、わかっていただけたならそれで」

 

 「で、何で男性の貴方が女装を?」

 

 「一言で言うならお金のためです

 まぁ俺の行っているバイト先が人をもてなす仕事なので、男性をもてなす場合は、このように女装をして対応しているんですよ」

 

 「それで、その女装してなんで総君と一緒にここにきているんですか?」

 

 「う~ん、ここはまぁ、似たもの同士って所で察して欲しいなぁ

 これを言ったら、私の信用が失われちゃうからね」

 

 「え~っと、つまり……そういうこと?

 そっか、似たもの同士か~、えへへ~」

 

 「うん、納得してもらえたならそれでよかった

 それじゃ、俺は戻るね?彼を待たせていると思うから」

 

 「あ、すみません色々と迷惑を掛けちゃって……で、彼の方なんですがどうもこっちに来ているっぽいんですよ

 来るまでの間、少しお話しませんか?」

 

 「うん?話すことなんてあるの?こっちとしてはもうないかなと……」

 

 「あの、ちょっと男性からの目線として聞きたいことがあるんですが、いいですか?」

 

 「まぁ、来るまでの間だったら、いいよ」

 

 「あ、ありがとうございます

 そ、それでですね、その……デートをするときの化粧ってどうすればいいのかなって?

 その、男性からの視点で、化粧ってどうなんでしょうか?」

 

 また、面倒なことを

 

 「そればっかりは、男性というより個人の視点になると思うぞ?

 人によって考えとかは全然違うから、一概に言うことはできないぞ?

 なので、一個人としての考えでしかないけどいいか?」

 

 「はい、是非お願いします」

 

 「ってもなー、俺は化粧とかはアンマリ好きじゃない

 デートの本質からは外れているような気がするんだよねー」

 

 「本質からですか?」

 

 「うん、そもそもなんでデートをするの?」

 

 「えっと、お互いのことを知って仲良くなるためだと思っているんですけど……」

 

 「うん、俺もそう思う

 化粧って漢字だと『粧して化かす』じゃん?

 だから、どうも本質と離れているような気がしてさ

 個人的には好きじゃないかなぁ

 まぁ化粧で相手を化かして結婚するぜ☆ってことなら、それはそれでいいんじゃないかな?

 男って基本馬鹿だから簡単に化かされて、ヒャッハーになると思うし」

 

 「いや、ヒャッハーって」

 

 「俺が言うのもなんだけど、男って単純単純

 なので、性的に刺激されるところが目立ってたら、そこばかり見るぞ?

 顔、唇、胸、尻、足そんなところばかりだよ」

 

 足裏フェチとか手のひらフェチとかそんなんは、一部のマニアックだけだと思いたい

 さすがにそれらは一般的じゃないよね?

 

 「私……どこに性的に刺激する部分があるんですかね?」

 

 悲しいかな

 目の前の少女はキュッキュッキュッ

 此処はちゃんとフォローをしとこう

 

 「まぁそこらへんは人それぞれだよ

 彼はそんなものに釣られない真面目な人ってだけかもしれないし

 それに、ちゃんと君という人となりを見て告白したんじゃない?」

 

 「そ、そうですかね?」

 

 「そうそう、それに見ていてほっとする感じとかそういうところにも惹かれたのかもよ?」

 

 「そ、そうですか?」

 

 「まぁそこらへんは気になるなら、彼本人に聞けばいいと思うよ」

 

 「そ、そうします

 あ、後、髪とかって見てたりしますかね?」

 

 「う~ん、これも人によるなぁ

 まぁ恋人のだったら大抵の人は気にするんじゃないかな?

 ただ、一説によると、髪型と服装を変更するだけで別人と認識する人もいるからねぇ

 これも、一概には言えないわ」

 

 「へー」

 

 「モブ子さーん、ここですか?」

 

 あら?ホントにこっちに向かっていたのかブラボー息子

 

 「って、朱音ちゃん?なんでここにいるの?」

 

 「よっ!」

 

 ブラボー息子's視点

 彼女の隣に男の声で女の服を着ている変態がいる

 その変態と仲良く(?)話している?

 

 「朱音ちゃん……誰、この変態?」

 

 「酷いなぁ

 まぁ、本番当日は髪形変えない方がよさげだね

 気づいてもらえない可能性あるかもしれないし」

 

 「ふふっ、そうみたいですね」

 

 「えっ?何々?」

 

 カツラ装着

 

 「《天使の囁き》

 これでどうですか?」

 

 「ぇ?あ……」

 

 「それじゃ、後はお若いお二人で……

 メイドさんはどうします?

 良かったら、私と一緒に遊んでいきませんか?」

 

 「変態と一緒にいる気は毛頭ねぇですの」

 

 残念

 

 「それじゃまたねー

 何かあったら『有閑長者クラブ』のモブ及びモブ子をよろしくねー」

 

 一応宣伝はしときます

 さて、お土産買って速攻で帰りましょう

 早くこの衆人環視の状況から抜けて、引篭もらなければ

 

 

 

 

 

 お土産にはマスコットのクッキー等食べ物を進呈

 だってまだ、お姉様方の趣味とか知らないしー

 食べ物なら、いらなかったらお客様のお茶請けにしてもいいしな

 

 『有閑長者クラブ』に戻った後は特に何事も無く無事終了

 

 うん

 精神的に非常に疲れた

 今日はかなり早いけど寝よう

 

 

 あぁ明日から授業だよ

 

 

 

 

PC、ブルスクとかマジ勘弁してくださいorz

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ