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モブキャラライフ  作者: リエッタ
本編
22/77

21話

 皆様、おはようございます

 私、モブ子、絶賛面倒な人に絡まれ中です

 う~む、女装男子ってこんなにハードルが高かったものでしたっけ?

 まぁ、朝のいつものルーティンワークをこなして、有閑長者クラブに来た時に支配人から言われた

 

 「ぉぅ、昨日、お前を探していたやつが来たぞ」

 

 なんて、声を掛けられたときから嫌な予感はしてましたが……

 自分を探している人がいるって聞いた時点で碌なことにはならないと……そう、考えるのは早計かな?お姉さま方の着せ替え人形状態になりながら思っていたんですが……

 やっぱり碌なことになりませんでした

 経験則は裏切らない

 ……嫌なことは裏切ってくれてもいいのよ?

 

 

 ……現実逃避としていても仕方がない

 さて、目の前にいる面倒な人を何とかしますか……

 この面倒な人……一昨日した息子との会話を教えろとただひたすら言ってきます

 息子って誰って思ったんですが……モブ子を知ってるっていったら……あの女装したい少年しかいませんよね?

 ホントに人の話を聞かない人は面倒です

 それが偉い人となると権力が付くというさらに厄介なことに……

 

 「ですから、お客さんとの会話は秘密ですって、何度言ったらわかるんですか?

 そういうことを教えてしまうと、ここで会話を楽しみにしてきていらっしゃる人全ての人に対しての裏切りになるんですよ」

 

 「そんなことは知るか!!!

 いいから、息子との会話を言え!!!

 ここに来てから息子がまじめになったんだぞ?

 今まで、何を言ってもダメだったのに……急にだ

 一体息子に何をした?何を言った?

 言わないと、どういうことになるかわかっているんだろうな?

 俺はBBPの社長だぞ?

 この放送協会の中でのTOPなんだぞ?

 俺を敵に回すということがどういうことかわかるのか?」

 

 なにやら脅しを掛けにきています

 しっかし、権力がある人が脅迫とかやっちゃっていいのかなぁ

 そして、コイツは今、こっちの信用が失ってもこちらの知ったことではない……と

 そっちがその気ならこっちも黙っているつもりは無い

 総支配人に目で合図をする

 

 (コイツ……潰していいっすか?)

 

 (OK)

 

 うん、多分そう言っているような気がする

 間違っていたらごめんなさい

 

 「BBPってなんですか?ベストオブバカパーソンの略ですか?

 最高峰の馬鹿の人を束ねた会社の社長さんですか?

 それって自慢になるんですか?」

 

 「てめぇ、殺すぞ?」

 

 「きゃー、こーわーいー

 でも実際馬鹿の最高峰なんでしょ?

 だって、イキナリ来て息子との会話を教えろだって?

 頭が腐っているとしか思えないわ

 先ず、あんたが息子息子言っているけれど、私と喋った人とお前との関連性を示すものが一つも提示されていない

 あんた、ホントにあの少年と親子関係なの?

 ただの身分詐欺しているだけじゃないの?

 つまり、私からしたらあんたストーカーとしか思えないんだけど……

 ストーカーに情報を与えるとか犯罪示唆になるから教える気は毛頭ありません」

 

 「は?俺はあいつの親父だっつの」

 

 「だから、証拠もなくそんなこと言われても信用しません

 さて、BBPだっけ?の会社社長と言われてもだから何?

 どうせあんた金でしか人動かせないんだろ?

 会社社長がホントだったとして……まぁ間違いなくブラック企業でしょ?

 あんたが社長じゃあねぇ……従業員さんかわいそー

 離職率高いんじゃないの?」

 

 「は?離職率なんか知るか!」

 

 「離職率気にしないとか……ほんとに社長かどうかもこれまた怪しくなってきたなぁ

 ますますストーカー説が高くなってきた

 少年を男がストーカーするとか……気持ち悪っ!!!」

 

 「てめぇ」

 

 「仮にホントに親子だったとしても、なんでこんなカスが結婚して子供生んでるんだろ……

 あぁ奥さんの連れ子か……

 うん、こんな人間に似なくて良かったなぁ

 あぁ似たくないのかな?だから女装趣味とかにでも走りたくなるのかな?

 そら~毎日、男である父親がこんな屑っぷりを見せ付けられたら男になりたいなんて思えないよねー」

 

 「喧嘩売ってんのか?」

 

 「大体なんで休日の朝から此処に来ているわけ?

 昨日も来てたって聞いたんだけど……

 話の内容を聞きたいなら息子から聞けばいいのに……なんでそれしないの?

 あんた、家庭内の自分の居場所がないの?

 息子に話しかけても無視されるの?

 だから、此処に来たの?

 つまりあれですか?もうあんたはATMとしか家族に見られていないのですか?」

 

 「……」

 

 ギクッギクギクッ

 そんな音が聞こえたような気が……

 ……あれ?責めているターゲットより他のお客さんが反応している??

 やべぇ、ここプライベートルームじゃないから声が他のお客さんに届いて、そちらでも心当たりが?

 だが、引けない

 此処で引いてしまってはただの嫌な人間で終わってしまう

 

 「だとすれば、あんたのすることは私に対しても脅迫している場合じゃないと私は思うんだけどなぁ

 さっさと家族のところに言って家族サービスして、ご機嫌を取るべきだと思うんだけどなぁ

 まぁそれしたら、したで「気持ち悪い」って言われるだけだと思うけどね

 まぁしょうがないか……

 今までのツケが回っているだけだから

 試しに奥さんに「愛してる」って言ってみたらどうかな?

 未だ愛されているなら心配されるか「私も愛している」って返答がくるんじゃないの?」

 

 「……」

 

 ガタッガタッガタガタガタッ

 

 「ごめん」「ちょっと僕ら用事が」「今日はホントゴメンね」「また来るから」「それじゃ」

 

 あれ?後ろでなにやら多数の方が帰るような声が聞こえているんですけど……

 ……皆さん……もしかして、心当たりが……

 ハッ

 お姉さまたちが睨んでらっしゃる

 すみません、すみません

 そっちにまで影響があるとは思ってなくて……

 そして、後ろから凄い怒気が……

 支配人さんががが、おおおおおいかりににに……

 にこっ

 はい、笑顔いただきましたーーー!!!!

 これはどう考えても減給ってことですかね?ですよね?

 のーん

 チクショウ

 こうなったら、コイツを徹底的に潰してやるぅぅぅ

 

 「さて、あんた、さっきから私に対して、脅迫を行っていましたよね?

 どうなるかわかってんだろ?とか殺すとか脅迫をしてくださいましたよね?

 知ってます?これ、犯罪なんですよ?

 さぁ、警察に行きましょうか?」

 

 「ぇ?」

 

 「あぁちゃんと録音してありますので、証拠は大丈夫です

 まぁ、あの少年には悪いんですけど、こいつが屑過ぎるのがどうしようもない

 塀の中で反省してくださいね

 まぁこれがいない方が少年のためにもなるのかな?」

 

 「ちょ、それは困る」

 

 「変な話、あんたが困ろうが困るまいがどうでもいい

 さっき、あんたの言った事だよ?

 こっちがお客さんの全てに対しての裏切りだから話せないといったにも関わらず、そんなことは知らんと……

 やったね

 放送協会のTOPがインタビューされるよ」

 

 「やめろ、そんなことされたら我が家が……」

 

 「だから、知ったこっちゃ無い

 大体お前らマスコミってそうなんでしょ?

 人の不幸が蜜の味

 それが金になるか金にならないかの話

 私はボランティアで屑を塀の中に入れるだけ」

 

 「金か?金が欲しいのか?

 いくらだ?10万?20万?

 いくらでもやるから警察だけは……」

 

 「誰がいつ金がほしいといった?」

 

 まぁ、お金はいつでも欲しいけどな

 

 「え?今、金になるって」

 

 「私はボランティアで屑を塀の中に入れるって言っただけ

 金が欲しいとは一言も言ってない

 ボケか?

 うん、それなら警察のところで「記憶にございません」とでも言っておけばいいんじゃない?

 もしかしたら罪にならないかもよ?

 まぁこの録音データがあるから言い逃れは出来ないんだけどね」

 

 「頼む、何でもするから、警察だけは……」

 

 おっさんに何でもするといわれても……

 

 「奥さんにも見捨てられますしね

 息子からは汚物のような目線で見られますよ

 マゾにはたまらない環境です

 良かったですねー」

 

 「俺はマゾじゃないんだ」

 

 「知りません~

 私はこの世界をよりよくする為に屑を塀の中へ入れるんです~

 はい、屑を塀の中に……

 この意味を考えてくださいね」

 

 「えっと……つまり……屑じゃなければ、塀の中に入れない……警察に行かないってこと?」

 

 「はい、よくできましたー

 じゃぁあんたが屑から脱却するためには?」

 

 「…………脅迫してすまん」

 

 「後一つ」

 

 「?」

 

 「だから、はじめの方に言ったよね?

 こんなところに来て脅迫するより、さっさと家族のところに戻って家族サービスすべき……だって

 先ずは今までのことを反省して、ちゃんと家族のことを考えること

 わかったらさっさと家に帰れ」

 

 「あ……ぁ」

 

 男は即座に代金を払い、帰っていった

 

 ふぅ

 何とか乗り切ったか

 ……と思っていたんだけど

 

 「ぉぅ、お前、何お客さんを帰してるんだ!」

 

 と支配人からヘッドロックを見舞われ中

 いたい~

 やめてー

 カツラが取れちゃう~

 

 「ぶぅらぼ~~~~」

 

 帰らなかったお客さんの一人から賛辞と拍手を貰う

 ヘッドロックが?

 確かに極まっているしなぁ

 

 「ぉぅ、ブラボーさん

 見苦しいところを見せてすみません」

 

 「いやいや、なかなかに面白い見世物だったよ

 うん、久しぶりにスカッとしたよ」

 

 「ぉぅ、そういっていただけると助かる」

 

 「時に女装男子の君

 ウチの息子の相談相手になってくれないか?」

 

 「私は屑更正所じゃないですよ?」

 

 (いいからやれ。お前の所為で客が減ったんだぞ?)

 

 支配人の目がそう言っている……様な気がする

 こわいよぅ

 

 「あくまで、第3者からの視点でのアドバイスって事でいいのでしたら……」

 

 「ありがとう

 午後から息子を此処に連れてくるのでよろしく頼むよ」

 

 一難去ってまた一難

 今度は何が来るん?

 

 

 

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